トマトを食べすぎるとどうなる?栄養と効能、加工品についても詳しく解説

2023/12/02

甘くてジューシーな赤いトマト。

トマトは大人だけでなく、子供が好きな野菜の上位に入り、彩りも良いため食卓に並ぶことも多いのではないでしょうか。そこで今回はトマトの栄養と効能をわかりやすくお伝えしていきます。

さらに、トマトジュースやケチャップなどの加工品の栄養についてもご紹介しますので、最後までお付き合いください。

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トマトの栄養と効能

トマトの90%以上は水分ですが、残りの10%は私たちの体に嬉しい栄養素を含んでいます。では、さっそく順に解説していきますね。

●美容に良いリコピン
リコピンはトマトの赤色成分で、強い抗酸化作用があり肌のシミやしわなどの予防に役立ちます。さらにリコピンの効力は、同じく抗酸化作用を持つβ-カロテンの2倍、ビタミンEの100倍とも言われています。
そしてリコピンは、熱に強いため加工しても効能を損なうことが少なく、油と一緒に調理することで、体に吸収されやすくなるのも特徴です。

●身体の抵抗力を強めるビタミンC
トマトは、ストレスや風邪に対する抵抗力を強めるビタミンCが豊富で、大きめのトマト1個(約250g)で1日に必要なビタミンCの約1/3も摂れます。
さらにビタミンCは、鉄やカルシウムの吸収を良くする働きも期待出来ますよ。

●身体機能を調整するβ-カロテン
トマトは、抗酸化作用のあるβ-カロテンの含有量も多いです。β-カロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変換され、免疫機能や視力を調整してくれます。

●コレステロール値にも効果的な食物繊維
トマトは、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方を含みます。ちなみに肉厚なトマトの独特の食感は、ペクチンという水溶性食物繊維が豊富なためです。

ペクチンは血中コレステロール値を下げる働きが期待出来ます。ペクチンを積極的に摂りたい方にはトマトの丸かじりがオススメですよ。
さらに不溶性食物繊維は、便のカサをふやす働きが期待できるため、便通を整えたい方にもトマトは嬉しい食材ですね。

ミニトマトの栄養成分はどう?

店頭に並ぶパック入りチェリートマト
Hakase_/gettyimages

ミニトマトは普通のトマトと比べて、ビタミンCやカリウム・β-カロテン等の栄養素が多く含まれています。
それでは普通のトマトとミニトマトの栄養素を比べてみましょう。

■カロリー
赤色トマト:20kcal
赤色ミニトマト:30kcal

■カリウム
赤色トマト:210mg
赤色ミニトマト:290mg

■β-カロテン
赤色トマト:540μg
赤色ミニトマト:960μg

■ビタミンC
赤色トマト:15mg
赤色ミニトマト:32mg

■水溶性食物繊維
赤色トマト:0.3g
赤色ミニトマト:0.4g

■不溶性食物繊維
赤色トマト:0.7g
赤色ミニトマト:1.0g
※100gあたり/参考:日本食品標準成分表 2020年度版(八訂)

このようにミニトマトのβ-カロテンやビタミンCは、普通のトマトの約2倍も多く含まれていることがわかりますね。
さらに、ミニトマトは洗うだけで手軽に食べることが出来る点も嬉しいです。

トマトは栄養がないのは本当か?

トマトに栄養がないといわれるのはおそらくカロリーが低いためでしょうが、ビタミンC、β-カロテン、リコピンといった栄養素が豊富です。よって栄養がないとは言い切れないでしょう。

トマトを食べすぎると健康に悪い?

栄養豊富なトマトですが、食べすぎると健康に良くありません。というのも、夏野菜であるトマトは水分が多く体を冷やす作用があるためです。

さらに、トマトは食物繊維も含むため、食べすぎると便がゆるくなる原因にもなります。

●トマトは毎日だとどのくらいの量を食べると良いのか?
トマトはMサイズのトマトなら1日1個、ミニトマト(1個10g)なら12個くらいを目安にすると良いでしょう。というのも、1日に必要な緑黄色野菜の120g(※)を満たすことが出来るからです。

(※)厚生労働省が定める「健康日本21」では、成人における1日の野菜摂取推奨量を350g以上(内120gは緑黄色野菜)としています。

しかしさきほどもお伝えした通り、トマトは体を冷やす作用もあるため、トマトだけでなくほうれん草や人参といった他の緑黄色野菜もバランスよく摂ると良いですね。

【生・焼く・煮る】トマトの栄養を効果的に摂る方法は?

トマトに含まれるリコピンの栄養を効果的に摂りたい場合は、焼く・煮るの調理法が良いです。なぜならトマトを加熱すると、植物の細胞壁が柔らかくなり壊れるため、リコピンは体内で吸収されやすくなるからです。
よって、トマトを加熱したり油と一緒に摂取すると良いですね。さらにトマトは加熱するとカサが減るので、一度にたくさん食べられます。

一方、ビタミンCは熱に弱く加熱すると壊れてしまいます。ビタミンCを効果的に摂りたい方は、サラダのように生で食べるのがオススメです。
このように、摂りたい栄養素によって調理方法を変え、トマトの栄養を効果的に摂りましょう。

●加工品(トマトジュース・トマト缶・トマトケチャップ・乾燥粉末)に栄養価の違いはあるの?
次に、生のトマトと加工品の栄養を比べてみましょう。

出典:シンクヘルスブログ

このように、加工品は生のトマトと比べると、ビタミンCは減るものの食物繊維やβ-カロテンはあまり変わらないことがわかりますね。なおトマトケチャップは、加工時に食塩を使っているため塩分が高くなります。

また干すことでうまみの増すドライトマトは乾燥させて水分が抜けた分、生のトマトに比べてカロリーや食物繊維が増えています。

まとめ

トマトには、リコピンやビタミンC、β-カロテン、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれていることがわかりましたね。
さらにトマトを加熱することで、生より2~3倍も多くのリコピンが摂れるのもポイントです。

しかし、夏野菜で水分の多いトマトには体を冷やす作用があるため、Mサイズのトマトは1日1個、ミニトマト(1個10g)は12個程度を目安にすると良いでしょう。
そしてビタミンCを摂りたい時は生のトマトを選び、リコピンを摂りたい時は加熱したトマトを食べると良いですね。
今回の記事により、トマトを美味しく食べて健康に役立てていただけると嬉しいです。

■教えてくれたのは・・・

シンクヘルスブログ編集部

糖尿病に強みを持つ健康管理アプリを展開するシンクヘルス社のオウンドメディア。ダイエット、糖尿病の食事、マインドフルネスなど幅広い健康情報について、管理栄養士や臨床心理士、運動指導士などの専門家陣が確かな根拠をもとに執筆している。

 
 

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