サラダに添え物にお弁当に大活躍のミニトマト。今では通年で安定して手に入るようになりましたが、身近すぎる野菜であるがゆえに、意外と「もったいない」食べかたをしている人も多いかも!?
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、やりがちなミニトマトの「もったいない」食べかたと、おすすめ解決策を教えてもらいます。

加熱しないのは「もったいない」!
トマトの仲間には、さまざまなビタミンやカリウムのほか、お肌や健康にうれしいリコピンがよく知られていますよね。ミニトマトはサイズが小さいものの、100gあたりのリコピン含有量は通常のトマトより多いため、小さなボディにぎゅぎゅっと栄養が凝縮されている状態です。
ただ、リコピンは加熱しないと吸収が悪く、いつも生で食べてばかりは「もったいない」!しかもミニトマトは加熱すること甘味も旨味も増えるので、いつもの料理をワンランクアップさせるのにもってこいです。
スープやカレーに入れるのはもちろん、肉や魚料理のソースとしても使えますし、面倒な場合は一緒に加熱してもOK。ミニトマトの凝縮された旨味のおかげで、塩こしょうだけの味つけでもおいしくなりますよ。
朝に食べないのは「もったいない」!
リコピンの吸収という点ではもうひとつ、朝に食べないのも「もったいない」!リコピンは朝に取ると吸収がよくなることもわかっているためです。
もちろん昼や夜に食べる日があってもいいですが、リコピンをもっと効率よく取りたいと思ったら、ぜひ朝食にミニトマトを使ってみてくださいね。
切りかたを選ばないのは「もったいない」!
ミニトマトを半分に切って使うとき、種やゼリー部分が出てきてしまって困った経験のある人も多いかもしれません。じつは、ミニトマトは切りかたを変えることで断面を「選ぶ」ことができます。
ヘタを取り除いたミニトマトを真上から見ると、完全なまん丸ではなく、縦か横のどちらかが微妙に長い楕円形になっています。この楕円形の短いほうが切り口になるように半分に切ると、種やゼリー部分が断面にほとんど出ず、扱いやすくなります。
一方、長いほうが切り口になるように半分にカットすると、種やゼリー部分が左右対称にしっかり出る形になり、もっともミニトマトらしい断面に。盛りつけで断面をしっかり見せたいときにぴったりですね。
栄養がぎゅっと詰まったミニトマトを楽しもう
1980年代頃から定番食材の仲間入りをしたミニトマトは、今や通常のいわゆる大玉トマトを取引額で上回るほどの人気野菜となっています。見た目がかわいらしいだけでなく、栄養もぎゅぎゅっと詰まったミニトマトは、ちょっと工夫するだけで楽しみかたの幅がぐんと広がります。ぜひ今回ご紹介した「もったいない」を避けるコツを参考にして、ミニトマトを存分に味わってくださいね。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部