ツラ~イ腰痛には「筋膜リリース」が効く!

2019/03/03

年齢を重ねるごとにひどくなっていく腰痛。その痛みの根源は「筋膜」にあるかもしれません。今、メディアで話題の「筋膜リリース」でツライ腰痛とおさらばしましょう!

※妊娠中と出産後1カ月間は、体幹部の筋膜リリースを行うことは控えましょう。

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まずは「基本のやり方」を知っておこう!

薄い筋膜は、ゆっくり引っ張ることで伸縮性を取り戻す特徴があります。適度な力で気持ちよく押し伸ばすコツをマスターしましょう!

■「圧迫して、ゆっくり伸ばす」が基本
指の腹や手のひらを使って、面で押さえるように圧迫し、ゆっくり押し伸ばしていくのがコツ。押し伸ばしたとき何も変化を感じない場合は、場所を変え、「気持ちいい」と感じる場所を探してみましょう。

※注意※
指に力を込めて、痛く感じるほど強く押したり、もんだりすると、逆に筋肉が緊張してこわばったり、毛細血管やリンパを傷つけてしまうので注意!

「タオルボール」を活用すると効果的

手が届きにくい場所や、押し伸ばしにくい部分は、道具を使ってリリースを。家にあるタオルで作れる”サポートグッズ”をご紹介!

「タオルボール」は、腰や背中、足、お尻など、面積が広い部分をリリースするときに便利。ころがして使えば、より広い面積を連続して一度にリリースできます。

【作り方】
(1)広げたバスタオルの上に雑誌を置く。タオルポールが好みの硬さになるよう、雑誌の厚さをいくつか試してみると◎。

(2)バスタオルの両端を内側に折って雑誌を包み、雑誌ごとクルクル巻いていく。最初のひと巻きは芯になるので、できるだけ小さく巻く。

(3)くずれないようにできるだけ硬く引き締めるように巻き上げる。巻き終わったら、ビニールひもなどで左右2カ所を縛って固定する。

「腰痛」にお悩みの人におすすめの筋膜リリース

姿勢の悪さや運動不足などにより、筋膜は日々ゆがみ、硬く縮こまり、放置すると痛みの原因に。1日1分でもいいので、気になる部位の筋膜リリースを習慣化し、筋膜のこわばりをリセットしましょう。

腰~お尻

さまざまなタイプの腰痛に効く、基本となる筋膜リリース。腰とお尻から適度な刺激を与えることで、奥深くの筋膜にゆっくり効いていきます。強く圧迫せず、心地よい刺激を感じる程度の力で行うこと。

(1)腰の両サイドの筋膜を押し伸ばす
腰にタオルポールを横向きに当ててあおむけになり、左足は伸ばしたまま、右足を曲げてクロスさせる。左手を腕枕にして、腰の左側に体重をかけて押し伸ばす。
※10~30秒左右行う

(2)腰をひねり、お尻上側の筋膜を押し伸ばす
両手で上体を支えながら、横向きに置いたタオルポールの上に両ひざを立てて座る。左足を曲げて足首を右ひざの上にのせ、腰をやや左に傾けた状態で、左足を上下に動かしてお尻上側の筋膜を圧迫し、押し伸ばす。
※10~30秒左右行う

腰~お尻

座っている時間が長い人は、股関節まわりの筋肉が縮み、固くなりやすい状態です。自重をうまく使って、足のつけ根の筋膜をリリースして。慢性的な痛みがあるなら、入浴後に行うと効果がアップ!

(1)上体を反らし、両足のつけ根まわりの筋膜を押し伸ばす
うつぶせから両手をついて上体を反らし、横向きにしたタオルポールを右足のつけ根に当てる。左ひざを外側に曲げ、右足のつけ根に体重をかけて圧迫し、押し伸ばす。
※10~30秒左右行う

(2)腰骨の外側の筋膜を押し伸ばす
うつぶせから両ひじをついて上体を少し起こし、横向きにしたタオルポールを右の腰骨の下にあてる。左ひざを曲げ、左手を伸ばして体を支えながら、右の腰骨に体重をかけて圧迫し、押し伸ばす。
※10~30秒左右行う

★POINT★
1と2のポーズで心地よい刺激を感じない場合は、タオルポールの下にたたんだタオルを置き、高さをつけて調節してみて。

背中下部~腰

前かがみになったとき腰に痛みを感じる人は、放置しておくとぎっくり腰になる危険も!前かがみになるときに負担が集中する、背骨の下側や腰まわり全体の筋膜をサポートグッズを使ってリリースして。

(1)背骨のわきやつけ根の筋膜を押し伸ばす
壁を背にして立ち、お尻の割れ目の少し上にテニスボールを当てて壁に押しつける。ひざを屈伸しながらボールが当たる位置を上下させる。さらにボールを肩甲骨の間に移動して上下に転がし、背骨のわきの筋膜を押し伸ばす。背骨のわきの左右にボールを移動して同様に行う。
※10~30秒屈伸しながら、左右数か所行う

(2)腰を左右に揺らしながら、腰全体の筋膜を押し伸ばす
あおむけになり、腰骨の少し上あたりに横向きにしたタオルポールをはさむ。両手を伸ばし、腰を左右に揺らしながら、腰全体の筋膜を圧迫し、押し伸ばす。
※ゆっくり腰を左右に揺らしながら10~30秒

お尻~太もも

骨盤が前や後ろに傾いている人は、お尻や太ももの裏側に負荷がかかり、その影響で腰まわりの筋膜が硬く縮こまり、腰痛を引き起こします。お尻や太もも裏の筋膜をゆるめることが、腰痛緩和の近道に!

(1)左右のお尻全体の筋膜を押し伸ばす
あおむけになり、お尻の下にタオルポールを横向きにはさむ。右ひざを曲げ、左ひじをついて上体を支え、上体をやや左に傾けて左のお尻の筋膜を圧迫し、押し伸ばす。
※10~30秒左右行う

(2)お尻の下から太ももの裏側の筋膜を押し伸ばす
右ひざを曲げ、左足を伸ばして座り、左太もも裏側のつけ根にタオルポールを横向きにはさむ。両手で上体を支えてポールに体重をかけ、左の足先をゆっくり左右に振りながら圧迫し、押し伸ばす。
※足先を左右に振りながら10~30秒左右行う

★POINT★
太もも裏側を全体的にほぐしたいときは、つけ根からひざに向かってタオルポールを3カ所くらいずらして行ってみましょう。

<教えてくれた人>
滝澤幸一さん……鍼灸師。ソル・エ・マーレ鍼灸整体治療院を主宰し、トップアスリートのトレーナーなども務める。筋膜リリースのテクニックを駆使した治療で、体の痛みや不調に悩む幅広い層から支持されている。

頑固な腰痛にお悩みの方は、すき間時間にぜひ挑戦してみてください!1日1分でも続けることでコリや痛みを予防できますよ。

参照:『サンキュ!』3月号「肩こり・腰痛がラクに!筋膜リリース」より。掲載している情報は19年1月現在のものです。撮影/真板由紀(NOSTY)構成/宮原元美 取材・文/鹿島由紀子 編集/サンキュ!編集部

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