生食するなら気をつけて!冬の体をさらに冷やす食材とその特徴
2019/11/18
「今年の暑さはしつこい」といわれていましたが、11月に入ると途端に寒さを感じるようになりましたね。体の末端・手足はもちろん、おなかやお尻といった隠れた部分もふれるとひんやりしていませんか?さらには、なんだか体調もイマイチ……なんて人もいるかもしれません。
「体が冷えていていいことなんて何もありませんよ」と言うのは、ビューティーフードアドバイザー・ヨガインストラクターの高木沙織さん。
今回は、冬でも滅多にコートを着ないほど体がポカポカだという高木さんに、「冷えない体をつくる食生活」について教えてもらいました。
執筆/監修: ヨガインストラクター 高木沙織
ヨガインストラクター/ライター。骨盤ヨガや産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、体幹トレーニングに特化したクラスを...
体を冷やす食材とその食べ方
食材には、栄養学だけでは見えてこない不思議な力があります。その代表的なものが“陰陽”。中国古代の自然哲学では、宇宙にあるすべての物事は相対立する陰と陽の2つに分けられると考えられてきました。
それは食材においてもそうであり、体を内側から温める“陽”の性質を持つもの、体を内側から冷やす“陰”の性質を持つもの、そして、そのどちらにも偏らない“中庸(ちゅうよう)”の状態に近づけることが健康の鍵となるといわれています。
ですが、季節は寒い冬。ここではまず、生食だと体を内側から冷やすといわれる食材を知っておきましょう。
セロリ・ピーマン・ケール・なす・トマト・きゅうり・レタス・大根・じゃがいも・スイカ・メロン・バナナなど。
野菜ではありませんが、小麦や白米、白砂糖、酢、コーヒーなども然り。
夏に旬を迎える野菜や果物、青色、白色をしているもの、水分が多いものは体を冷やしやすい傾向にあると覚えておくとよいでしょう。ちなみに、これらの食材が絶対にNGというわけではありません。陰の性質を持つ食材でも、加熱することで陽性に近づけることができます。
体を温める食材もある
では、体を内側から温める食材にはどのようなものがあるのでしょうか?冷えが気になっている人は、下記の食材を献立にバランスよく取り入れてみて。
れんこん・ごぼう・しょうが・にんにく・たまねぎ・ねぎ・かぼちゃ・にんじん・塩・味噌・醤油・ほうじ茶・黒米・納豆・魚介類・牛肉・ラム肉・卵など。
冬に旬を迎える根菜類や、寒い地方で取れたものは陽性に傾きやすいのが特徴だと覚えておきましょう。
また、食べ合わせによっても体を温める効果を高めることに期待できます。
たとえば、複数の根菜を醤油、味噌、酒、みりんなどの陽性の調味料を使って煮る・炒めるだけでも立派な体を温めるメニューとなります。
外食時、「焼き肉が食べたい!」と思ったら牛肉もよいのですが肉類のなかでも、もっとも温める効果が高い羊肉のジンギスカンを選ぶのも◎。温め食材のたまねぎもいっしょに食べられて相乗効果に期待できますよ。
冬は痩せやすい? →△です
体が冷えることでの不調は、免疫力の低下や内臓機能の低下、頭痛、腰痛、肌荒れ……、ほかにもたくさんあるといわれています。女性にとっては、太りやすくなるのも悩ましいでしょう。
そもそも冬は、気温が下がることで体が積極的にエネルギーをつくり出し、夏よりも基礎代謝が高くなる季節。なのですが、寒い季節を生き抜くためにいつもよりエネルギーを摂取しようとも働くため、「痩せやすい季節」とは言い切れません。その証拠に、体が冷えていると口あたりが濃厚なものや甘味を感じられるもの=高カロリーで糖質を多く含むものを口にしたくなるのだそう。
寒さから出不精になる人も、運動不足から筋肉量が低下し代謝を下げやすくなるので要注意です。
たしかに体が冷えていていいこと……、思いつきませんよね。厳しい寒さがやってくる前に、食事やそのほかの生活習慣を見直して冷えない体をめざしたいものです。