果物が一番甘くなる温度、知ってる!?冷やすべき果物の種類とその理由とは?
2021/07/26
こんにちは。果物大好きな娘がいる、管理栄養士&食生活アドバイザーのサンキュ!STYLEライターのゆかりです。
昨年から果物農家さんと繋がりができたり、実家の庭で果物栽培に力を入れるようになったため、果物を食べる機会が一気に多くなりました。
「どうすればよりおいしく食べられるか」、というのは果物を大切に食べるために重要なポイント。冷やしすぎたりぬるかったせいで、せっかくの甘味や風味を半減させてしまうことにも…。
この記事では、冷やすとおいしい果物とその理由、甘味を高めるための最適温度について紹介します。
甘味成分によって3倍も差がある
最近の果物は、どんどん甘味が強い品種が改良され、甘味が強いものが好まれる傾向にあるようですね。
そんな果物の甘味は、大きく分けると4種類あります。
1:果糖(フルクトース)
2:ショ糖(スクロース)
3:ブドウ糖(グルコース)
4:ソルビトール
それぞれ甘味の感じ方に差があり、果糖が一番強く甘味を感じるようになっています。1→4の順で甘味が弱くなっていき、果糖とソルビトールでは約3倍も甘味に差があるのです。
温度によって甘味の感じ方が変わる
さらに、果糖は冷やすことで成分が変化し、温度によって3倍も甘味が強くなるのだとか!
この果糖が多くを占める果物には、
・ りんご
・ なし
・ びわ
・ マンゴー
があります。
これらは、常温のままや加熱して食べるよりも、断然冷やして食べるのがおすすめ!
ほかにも、果糖の割合が高いものに、
・ いちじく
・ かき
・ キウイ
・ さくらんぼ
・ ぶどう
・ ブルーベリー
・ プルーン
・ ライチ
などがあるので、これらも同様に冷やした方が甘くなりますよ。
これ以外の果物の甘味は冷やしても変化が少ないのですが、口当たりがよくなる効果が期待できます。食べる状況(暑さなど)や好みに応じ、常温で食べるのかどうか選ぶといいですね。
冷やすときの注意点
ただし、冷やしすぎてしまうと、甘味を感じる舌の感度が低下してしまうことに…。
冷やす目安を10℃くらいにすることで、効率よく甘味を味わうことができます。
【食べる1時間前に冷蔵庫へ移す】か【氷水に15分ほど浸す】ことで、果糖の甘味を強め、舌で甘味を感じやすい適温へ近づけることができるのです。
なお、南国で栽培されるフルーツは長時間冷蔵してしまうと、低温障害を起こして傷みが早まる場合も(例:バナナの皮が黒くなる)。また、未熟な状態の果物は、冷やしてしまうことで追熟が止まってしまうこともあります。
すぐに食べない場合は、冷蔵室よりも野菜室へ乾燥しないように包んで入れておくと◎。
硬さがあったり香りが弱いうちは冷暗所で追熟させたり、追熟を早める作用のあるガスを発する「りんご」や「バナナ」といっしょに袋に包み、食べごろになったら冷やして味わいましょう。
追熟しない果物については、鮮度がいいうちに早く食べることで、甘味成分の減少を避けることができますよ。
ぜひ、果物ごとにおいしい食べ方を取り入れてみてくださいね!
★この記事を書いたのは・・・
管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり
5歳女の子のママ。食材記事の監修、食育サイトの栄養相談や献立作成などで活躍中。
食べること、料理することが好きなワーカーホリックです。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。