同じような「味付け」「料理」ばかり食べ続けるのはNG!栄養が偏る以外にも大切な理由とは?

2025/03/05

料理が苦手だったり、忙しくて余裕がないと、ついつい定番の食材や調味料ばかり使っているということはありませんか?
そうすると栄養に偏りができるだけでなく、意外なデメリットも……。

今回は、管理栄養士のゆかりさんが、同じような味付けや料理のNGな点とそれを解消する方法をご紹介します。
食事を通じて生活の質を高めたい、という人はぜひ参考にしてみてくださいね。

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとして...

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どんなデメリットがあるの?

仕事柄、さまざまなご家庭の食卓事情を耳にする機会が多くある筆者。

毎日同じ食材と味付けで具だくさんの汁物をつくり、それを家族で食べているというケースにも遭遇しました。

そうすると、口にする食材の数や種類が限られるので、よほど栄養を意識して選んでいない限り、不足する栄養素が出てきてしまいます。
鉄が不足すれば貧血、食物繊維が不足したら便秘……など、栄養不足が深刻化すると欠乏症が起こることに。

そして、それ以外にも心配なのが、「味覚が鈍る」ということ。

味覚とは、塩味・甘味・うま味・酸味・苦味という5つの基本的な味を判別する感覚で、舌にある細胞から脳へ伝えられる刺激でもあります。

極端な話ですが、毎日同じような刺激ばかりが続くと慣れておいしいと感じる喜びや感動が得にくくなります。
すると、幸福感を高めたり脳を活性化させる機会を失ったりすることに……。

とくに認知機能が低下しやすい高齢期には、注意したいところ。

また、味覚の基礎がつくられている最中のお子さんの場合、経験した味が少ないと味の違いが分かりにくくなり、偏食の原因や大人になった際に味オンチと呼ばれてしまうこともあると言われているのです。

どんなことに気を付けたらいい?

以前、5品のおかずを詰めたランチプレートのレシピを毎月連続で作成していた経験のある筆者。

その際に大切にしたことは、多くのご家庭にある調味料を使っていかに毎回味の変化を付けるか、ということです。
たとえば、和食をテーマにすると醤油を多用しがちですが、味噌、塩、塩麹、調味料に頼らず素材の味を生かしたものなど、それぞれ違った味をベースにしていました。

また、基本の味である五味も意識し、砂糖をあちこちに使って甘味のある料理ばかりにならないようにしたり、酸味や苦味も時々とり入れる工夫も。

そうはいっても、新しい味付けや食材を使った料理に挑戦するのは勇気がいると思います。

そこで、まずはいつもの料理に香りのある食材を少し足すことや、同じ塩分になるように調味料を置き換えてみてはどうでしょうか?

香りは薬味だけでなく、ごま油やバターでも◎。

塩分濃度は、一般的に塩がほぼ100%とすると、味噌は14%ほど、醤油は12%ほどとなっています。
塩1gを置き換えるのであれば、味噌8g、醤油7gくらいで同じ塩分に整えることができます。メーカーによって濃度は前後しますが、平均値として参考にしてください。

ほんの少しずつでも変化のある食卓づくりを心がけてみて!

ちなみに、市販品を利用することが多い人であっても、味付けなどに工夫することは可能です。

たとえば、ドレッシングにプレーンヨーグルトと塩こしょうを少し混ぜる、添付の醤油の代わりにポン酢やめんつゆを使う、塩気の強いお惣菜を溶き卵をかけて加熱する、汁物に牛乳や豆乳を加えることなどがあります。料理との相性や好みに応じてアレンジしてみてください。

ご紹介した内容を参考に、「これならできる」というものから、取り入れてみてはいかがでしょうか?

ぜひ、変化のある食卓で、イキイキとした心と体をつくっていきましょう!

■執筆/ゆかり…保育園調理、セミナー講師、出張料理、料理教室、食育サイトの記事執筆など幅広く活躍中の管理栄養士で食生活アドバイザー。1児の母。
編集/サンキュ!編集部

 
 

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