野菜には、すみずみまで栄養が詰まっています。通常捨てられてしまうようなところが、じつは一番おいしいということを知らない人もいます。
今回は管理栄養士のゆかりさんが、かぶはどこまで食べられるのかをご紹介します。
また、かぶの栄養、かぶの食べ方のポイント、おすすめのレシピについても触れているので、参考にしてみてくださいね!

かぶの栄養はどこが一番多い?
かぶは、白い根の部分だけが食用と思っている人も多いのでは?かぶは、葉も茎もすべて食べることができるのです。
しおれやすいためスーパーなどであまり葉付きのかぶが売られていることはありませんが、まれに茎の部分を長めに残して売られていることも。
根には、葉酸、ビタミンC、カリウム、葉の部分にはβカロテンが多く含まれていて、葉のみ緑黄色野菜に分類されます。また、葉のみに含まれる栄養素には、ビタミンE、ビタミンKがあり、根と比べてカルシウムと鉄は10倍以上も多くなっていますよ。
なお、茎だけの栄養価は、日本食品標準成分表に記載されていませんが、根よりも栄養が豊富と考えてよいと思います。少しでも栄養を期待するのであれば、葉付き、もしくは茎付きのかぶを選んでみてはいかがでしょうか。
かぶを食べる時のポイント
かぶはすべて食べられると言っても、茎の付け根部分は切って取り除くのが普通と思っていませんか?その部分も、少し工夫すれば食べやすくすることができるのです。
その方法とは、縦に4~8等分に切り分け、水の中で振り洗いすること。こうすることで、土などの細かい汚れが落ちやすくなり、気にせずに食べやすくなりますよ。
茎と根の間部分は、うま味が多いとも言われており、硬くないので生のまま食べることも◎
また、根には、消化を助けてくれる酵素も含まれているため、鮮度のいいうちは生のまま食べるのがおすすめです。もし、辛味が気になる場合は切ってから10分ほど水にさらすか、塩を振ってしばらく置いて水気を絞ると和らげられますよ。
おいしく栄養がとれるおすすめレシピ
かぶの葉、茎、根すべてを一緒に食べられる、生食のおすすめレシピがあります。
<材料 2人分>
・小さめのかぶ……2個(200g分)
・にんにく……1gくらい
・酢……小さじ2
・砂糖……小さじ1/2
・塩こしょう……お好きなだけ
・オリーブオイル……お好きなだけ
<つくり方>
1. かぶを丸ごと洗って汚れを落とし、根の皮が気になる場合はできるだけ薄くむく。
2. 葉と茎は5mmくらいに刻み、茎の付け根は縦に細かく切って流水で汚れを落とす。
3. 塩ひとつまみを揉みこんで10分ほど置き、しんなりとしたら水分をぎゅっと絞っておく。
4. 根は繊維を断ち切るように、薄い半月切りにする(縦半分に切り、横にして輪切りにするイメージ)。
5. 皿に4を広げ、3を散らす。
6. にんにくをすりおろし、酢、砂糖、塩こしょうを混ぜて5へ回しかける。
7. オリーブオイルを回しかける。
アレンジもOK!かぶを丸ごと召し上がれ!
お好みで、砕いたナッツを散らしたり、塩こしょうの代わりに刻んだアンチョビを加えても◎
栄養価をアップさせたいなら、しらすやツナを添えてもいいですね。ぜひ、お好みの食べ方でアレンジして、丸ごとのかぶのおいしさを味わってくださいね!
■執筆/ゆかり…保育園調理、セミナー講師、出張料理、料理教室、食育サイトの記事執筆など幅広く活躍中の管理栄養士で食生活アドバイザー。1児の母。
編集/サンキュ!編集部