トイレのニオイのもとは壁だった?!壁の掃除方法と注意点を解説
2023/07/12
こまめにトイレ掃除をしている人でも、毎回「壁」まで掃除することは少ないのでは?見た目がキレイなトイレの壁も、実はとても汚れています。放っておくと悪臭やカビを生みだす恐れもあるので、効果的な掃除方法や汚れの予防法を学んで、キレイを保ちましょう!
“おせっかいな”ご家庭サポートを提供する「東京かあさん」に詳しく教えてもらいました。
トイレの壁が汚れる原因は?掃除をしないとどうなる?
トイレの壁が汚れる原因を作り出してしまうものは、ズバリ「尿」と「黒カビ」です。
トイレの壁汚れの原因1 尿
小さなお子さんだけに限らず、大人の男性が立って用を足すだけでも見えないおしっこが壁に飛散します。つまり、トイレの壁についた黄ばみ汚れは、尿の飛び散りによって生じてしまうものなのです。
また、尿が付着した状態の壁をそのまま放置してしまうとそこに雑菌が繁殖し、アンモニア臭がただよってきます。これがトイレ特有のあのニオイを発生させてしまう元凶なのです。
トイレの壁汚れの原因2 黒カビ
多くの家庭用トイレには「窓」がなく、狭い個室という特殊な環境もあり、通気性は決してよいとは言えません。そんな限られたスペースで水を流したり、手を洗ったりすると、水しぶきが壁にかかってしまい、結果カビが発生します。
カビは、もともと壁に付いていたホコリやトイレットペーパーの繊維を栄養分とし、立派な黒カビへと成長していきます。トイレの壁にできたカビを放置すると、使用する人の体にも大きな悪影響が及んでしまいます。
もちろん、尿や黒カビのせいで、トイレの壁紙自体の劣化も早まってしまうのです。
トイレの壁の掃除の基本手順
トイレの壁掃除が大切なのはわかりましたが、それでは実際にどういった手順&方法でやっていけばよいのでしょうか。
<トイレの壁の掃除方法の手順>
1.壁のホコリを拭き取る
2.壁にクエン酸水を塗布していく
3.水拭きしたあと乾拭きする
4.残った黒カビをエタノールで除去する
5.壁と床の間を拭く
1.壁のホコリを拭き取る
まずは、壁全体のホコリを、ハンディーモップなどを使ってキレイに拭き取ります。このとき、伸縮タイプのモップがあれば、手の届かない壁の上部まで拭くことができるので、おすすめです。
基本的には、腰の高さより低いところを重点的に拭いていけばOKです。天井付近などはそこまで気にしなくてよいでしょう。
2.壁にクエン酸水を塗布していく
次に、あらかじめクエン酸小さじ1と水200mlをよく混ぜあわせて作ったクエン酸水をスプレーボトルに入れ、壁全体に塗布していきます。このときも壁の上から作業していくようにしてください。
スプレーを噴霧したら、今度はゴム手袋を使って壁全体にクエン酸水を広げていきます。ゴム手袋を使う理由は、シートやトイレットペーパー、雑巾のように塗布したクエン酸水が、素材に吸収されないからです。
しかも、シートやトイレットペーパーなどを使わなくていい分、エコにもつながります。トイレの黄ばみである尿汚れはアルカリ性なので、酸性のクエン酸による効果は絶大です。もちろん重曹やハイター、セスキ炭酸ソーダといったアイテムも使えますが、やさしい成分としてクエン酸をオススメします。
クエン酸は自然由来の成分でできているため壁紙を傷めることがありません。しかも、雑菌の繁殖を抑制する効果に優れているため、その後のお掃除も楽になります。
3.水拭きしたあと乾拭きする
クエン酸水がある程度壁になじんだことが確認できたら、今度は水拭きをしていきましょう。もしもクエン酸の成分が壁に残ってしまえば、今度はクエン酸が原因で壁が黄ばむ恐れがでてきてしまうからです。クエン酸がトイレの壁に残らないよう、しっかりと拭き取るようにしてください。
水拭きが終わったら、乾いたタオルや雑巾を使って、壁に残った水分を完全に除去していきます。壁に水分が残った状態だと、壁紙が傷むのにくわえて、カビが発生する恐れがあるからです。
4.残った黒カビをエタノールで除去する
クエン酸水で黄ばみを落としたら、続いて消毒用エタノールを使って残った黒カビ汚れ(黒ずみ)にアプローチしていきます。雑巾やキッチンペーパーに消毒用エタノールをしみ込ませたら、黒カビのできている部分を拭き取りましょう。根を張ったガンコな黒カビは、メラミンスポンジでこすると効果てきめんです。
5.壁と床の間を拭く
最後に、壁と床の間を拭けばトイレの壁のお掃除はひと通り完成です。壁と床の狭いすきまにできた汚れは、サッシ用ブラシやメラミンスポンジを使うと簡単に落とすことができます。
クエン酸もエタノールも市販されており、ドラッグストアに行けば簡単に手に入るものです。これらは、家事や掃除をする際にあったら何かと重宝しますので、まだ自宅にないという人はこれを機に購入しておきましょう。
トイレの壁の掃除方法で気をつけたい注意点
ここからは、トイレの壁を掃除する際に注意しておきたいポイントについて解説していきます。
注意点1:使用する洗剤は混ぜない
たとえば、酸性の洗剤と強アルカリ性の塩素系漂白剤を混ぜてしまうと、有毒ガスが発生します。
具体的には、クエン酸とハイターなど漂白剤は混ざると人体に害を及ぼすため大変危険です。いろいろな薬剤を使いたい気持ちはわかりますが、絶対に混ぜて使うことだけは避けてください。
注意点2:壁への影響を確認
薬剤の種類によっては、壁にダメージを与える恐れが生じてしまいます。せっかく汚れを落とすことができても、壁そのものがダメになってしまっては元も子もありません。
したがって、掃除をはじめる前には必ずトイレの壁に使用されている壁紙の素材を確認しておくようにしましょう。
トイレの壁の汚れを予防する方法
トイレの壁の汚れを防止するために家庭でできることは3つあります。
・トイレの壁は週1で掃除する
・男性に座って用を足してもらう
・壁用マスキングテープを使用する
順番に見ていきましょう。
トイレの壁汚れ防止法1 週1で掃除する
トイレの壁掃除は、汚れる前にやっておくのが正解です。家族の人数にもよりますが、おおむね週1回のお掃除を目指せば合格点だと言えます。
トイレの壁汚れ防止2 男性には座って用を足してもらう
トイレの壁の黄ばみの原因は基本的に尿ハネです。床タイルの尿汚れなどは、気づけばすぐに掃除できますが、壁に飛んだものは発見が遅れることもあります。つまり、男性に座って用を足してもらうことこそが、尿ハネによって壁が汚れることを防止する最善の方法なのです。
トイレの壁汚れ防止3 壁用マスキングテープを使用する
トイレの壁の汚れを防ぐには壁用汚れ防止シートなどがありますが、残念なことにそれらはあまり見栄えがよくありません。
そこでオススメしたいのが、デザイン豊富で有能な壁用マスキングテープです。壁用マスキングテープは、通常のマスキングテープより幅広のものを言い、粘着力が強すぎず剥がしやすいといった特徴があります。壁用マスキングテープはサイズも豊富です。
壁用マスキングテープは多少の水ははじいてくれますし、壁紙の凹凸を♭にしてくれるので掃除がしやすくなります。
この記事のここがミソ!
・トイレの壁についた黄ばみの正体は「尿ハネ」黒ずみは「カビ」
・黄ばみには「クエン酸」黒カビには「エタノール」が効果的
・日頃トイレ掃除をする際には、壁の汚れもチェックしておく
トイレ掃除は、便器周りや床だけではなく、壁の掃除までおこなうことによって完成します。トイレの壁をきれいに保つことこそが、トイレを快適な空間にするための近道だからです。本記事を参考に、家族みんなが気持ちよく使えるよう、キレイなトイレをキープしていきましょう。