「牛肉」の冷凍方法は?上手な保存のコツやおいしい活用レシピを紹介
2022/10/31
冷凍保存しておくと便利な牛肉ですが、冷凍するにはコツがあるのをご存知でしょうか。この記事では、正しい冷凍方法や解凍方法、冷凍牛肉を使った活用レシピなどを紹介しています。最後までおいしく食べきるためにおいしく、使いやすい冷凍方法を学びましょう。
冷凍牛肉の保存期間は?
牛肉を買ったものの、使いきれなかったり、多めに買ったりした場合は冷蔵保存より、冷凍保存するのがおすすめです。
冷蔵保存をした場合の消費期限は2~3日ですが、冷凍保存した場合は、ひき肉や薄切り肉が2~3週間、角切り・厚切りは3週間ほど、ブロック肉で1カ月ほどとなります。
これ以上に長期間、冷凍すると酸化してしまい、色も風味も変化してしまうことがあるため、保存期間には気を付けましょう。
牛肉をおいしく冷凍保存する方法
牛肉のおいしさを保ったまま、冷凍保存するにはいくつか方法があります。
これから紹介する方法で冷凍すれば、酸化を防げるため、色や風味を落とすことなく食べられます。コツをしっかり把握しておいしく冷凍保存しましょう。
小分けして冷凍する
たくさんの量が入っている牛肉のパックの場合は、1回分ずつに小分けして冷凍しておくと、解凍する時に時間がかかりません。
大切なポイントは水分をキッチンペーパーで拭きとっておくことです。水分が残っていると食感が悪くなってしまいます。
牛肉を素早く冷凍・解凍させるために、薄く平らになるように小分けして食品用ラップで包んでから、冷凍保存袋に入れて冷凍しましょう。
ひき肉の場合
ひき肉は傷むのが早いため、買ったらすぐに冷凍保存してしまい、保存期間を伸ばしてしまうのがおすすめです。
ひき肉は、そのまま冷凍保存袋に入れて冷凍できます。もともとバラバラになっているため、冷凍・解凍しやすくなっていますが、まとまったままだと解凍する時に手間取ってしまうのが難点です。
後から使いやすいように冷凍保存袋の上から菜箸などで2等分・4等分などの溝を入れておくと使う時に割って、必要な分を取り出せます。
下味をつけて冷凍する
冷凍保存する時に調味料を一緒に入れておくことで、そのまま調理に移れる、時短料理ができます。
冷凍保存袋に入れる時に調味料を一緒に入れて冷凍しましょう。解凍している間に味が染みこんでいくため、下味をつける手間と時間が節約できます。
何種類かの味付けにしておけば、あらかじめ先々の献立を立てられます。忙しい合間に焼くだけ、煮込むだけとなるため、時短になるだけでなく、他のメニューを作る時間を増やせて、おすすめです。
野菜巻の場合
薄切り肉は野菜巻にしておけば、主菜にもお弁当の隙間にもすぐに調理に取りかかれます。
肉で野菜を巻いて、1つずつ食品用ラップで包んで冷凍保存袋に入れて冷凍しましょう。1つずつ取り出せるため、時間がない時や隙間を埋めたい時でも大活躍してくれます。
中に巻く野菜は、食べ応えがあるものや彩りが鮮やかなものなどにしておくのもおすすめです。野菜を何種類かに分ける場合は食品用ラップにメモをつけておくとよいでしょう。
炒めてから冷凍する
牛肉は炒めてから冷凍しておくと解凍するだけで食べられたり、すぐに調理に使ったりでき、忙しい時などにおすすめです。
冷凍することで出てしまう水分も、炒めておくことで水分をしっかり飛ばして冷凍できます。味をつけておけば、そのまま食べたり、野菜と合わせてさっと炒めたりと時短料理に役立ちます。
炒めてから冷凍する場合は水分をしっかり飛ばし、粗熱を取ってから食品用ラップに包み、冷凍保存袋に入れて冷凍しましょう。
牛肉の解凍方法
冷凍保存した牛肉の解凍方法にはいくつか種類があり、注意点もあります。
正しい方法で解凍することでおいしく食べられるため、解凍のコツはしっかり覚えておきましょう。牛肉の解凍方法について紹介します。
流水で解凍する場合
冷凍した牛肉を流水で解凍する場合は、慌てずにゆっくりと溶かしていきましょう。
流水にあてる時は冷凍保存袋に入れたままの状態で行います。急速に解凍すると牛肉の旨味成分が溶け出てしまうため、できるだけ低温でゆっくり解凍していくことが大切です。
氷水で解凍する場合
ドリップが出にくいように氷水で解凍する方法もおすすめです。
ボウルに水と氷を入れ、冷凍保存袋に入れた牛肉を浸しておきます。完全に解凍してしまわず、半解凍状態になった時点で調理しましょう。
氷で水温を下げることで、冷凍された牛肉がゆっくりと解凍されます。ゆっくりと解凍することでドリップが出にくくなり、おいしさを保てるのです。
冷蔵庫解凍する場合
冷蔵庫で解凍する場合は、時間はかかりますが、低温でじっくり解凍できるため、ドリップの量を少なくできます。
晩御飯のメニューとして使いたい場合は当日の朝に、朝に調理したい場合は前日の夜に冷蔵庫へ移しておきましょう。時間がかかるため、急いでいる時にはむかない解凍方法です。
牛肉をペーパータオルで包んで解凍すれば水分をすぐに吸い取ってくれます。冷蔵庫にチルドルームがあれば、チルドルームで解凍するのがおすすめです。
電子レンジで解凍する場合
すぐに調理したい時は電子レンジの解凍機能を使って解凍しましょう。
ただし、電子レンジでの解凍は加熱ムラができやすいため、一気に解凍すると固いままだったり、部分的に火が通ってしまったりしてしまいます。
均等に熱が伝わるように解凍の途中で牛肉を取り出してほぐしたり、裏返したりしながら解凍し、半解凍の状態になったら取り出して常温に置いておきましょう。
自然解凍する場合
冬場であっても自然解凍は雑菌が繁殖しやすいため、あまりおすすめできません。
牛肉自体は凍った状態でも表面温度はすぐに上がっていってしまいます。雑菌は温度が5℃~60℃の間で繁殖するため、たとえ気温の低い冬でも雑菌は繁殖してしまうのです。
常温に置いての自然解凍は避け、冷蔵庫での解凍などを検討しましょう。
牛肉を冷凍する時の注意点
解凍した時においしく牛肉を食べるためにはいくつかの注意点があります。
冷凍庫に保存しておく時に大切なのが空気に触れさせないことです。空気に触れてしまうと酸化や乾燥してしまい、味や食感、色味などが劣化してしまいます。
これから紹介する方法で冷凍しましょう。
密閉保存する
牛肉を冷凍する時に大切なポイントは、できるだけ空気に触れないようにすることです。
空気に触れてしまうと酸化や乾燥してしまいます。最後までおいしく食べるためには味や食感を維持できるように冷凍しなければいけません。また、正しく密閉することで保存期間を長く保てるのです。
ミンチやこま切れ肉は空気に触れる面積が多くなるため、特に注意が必要です。
食品用ラップと冷凍保存袋を使用する
冷凍する時は手軽に保存容器に入れて冷凍してしまいたいものですが、空気に触れないようにするために食品用ラップと冷凍用の冷凍保存袋を使いましょう。
牛肉の水分をキッチンペーパーなどを使ってふき取り、雑菌がつかないように清潔な菜箸やトングなどを使って、小分けにしてぴったりと食品用ラップで包みます。
食品用ラップで包んだ牛肉を冷凍用の冷凍保存袋に入れて中の空気を抜き、口を閉じることで触れる空気を減らせます。
解凍した牛肉の再冷凍はNG
一度、解凍した牛肉は再冷凍や再冷蔵できないため、早めに使いきらなければいけません。
解凍した牛肉の再冷凍、再冷蔵は衛生面・鮮度面から、避けた方がよいでしょう。再冷凍、再冷蔵を防ぐためにも必要量に小分けすることが大切なのです。
日常的に使うだいたいの量で小分けするか、少量ずつ分けて必要個数を解凍しておくと、慌てて解凍して残ってしまった牛肉を使わなくて済みます。
冷凍した牛肉の活用レシピ
それでは、冷凍した牛肉を使って料理してみましょう。
忙しい時や買い物に行けなかった時でも冷凍牛肉があれば、すぐに調理できます。お弁当にもう一品入れたい時などでも、少量に小分けしておいた冷凍牛肉があれば、気軽に取りかかれるため、おすすめです。
牛肉のしぐれ煮
しぐれ煮を作る時は、他の食材と煮る前にさっと湯通ししておくことがおいしく仕上げるコツです。
先に湯通ししておくことでアクやくさみが取れます。煮込まずにさっとお湯にくぐらせる程度にしておきましょう。
調味料を入れてからは、フライパンにフタをせずに煮込みましょう。そうすることで水分が飛んで煮詰められ、タレがしっかりと肉に絡みます。
牛肉とピーマンのソース炒め
ウスターソースと塩コショウだけのシンプルなレシピながらも、牛肉本来の味が楽しめる一品です。
冷凍する時に塩コショウで下味をつけておけば、忙しい時や時間がない時でもすぐに調理に取りかかれます。
牛肉とごぼうの甘辛煮
ごぼうと一緒に甘辛く煮ているため、食べ応えがあり、主菜にもお弁当の一品にもぴったりのレシピです。
牛肉の保存は冷凍を活用しよう
牛肉の冷凍方法と解凍方法を紹介しました。
冷凍する時は空気に触れないようにしっかりと食品用ラップと冷凍保存袋を使って密閉して冷凍庫に入れましょう。空気に触れてしまうと食感が悪くなり、保存できる期間も短くなってしまいます。
解凍する時は目的に応じて、解凍方法を使い分けましょう。急いでいる時は氷水に浸して解凍する方法がおすすめです。途中でほぐしたり、むきを変えたりする必要がありますが、電子レンジを使う方法もあります。
たくさん買ってしまったり、残ってしまったりした牛肉はすぐに冷凍してしまうと最後までおいしく食べられます。牛肉の冷凍保存を活用しましょう。