掃除機から発生する臭いの原因とその対策|サイクロン式の4つの対策とは?
2023/01/20
掃除機を使っていると「なんだか排気が臭うような気がするな?」と思うことがありますよね。せっかく掃除機をかけたのに、嫌な臭いがしてはテンションが下がります。「ゴミが溜まっているからかな?」と掃除機のゴミを捨てたり紙パックを取り換えたりしたのに、なんだかまだ臭う。そうなってくるともう嫌になってしまいますよね。買い替えしかないの?と頭を抱えてしまいます。
この記事では、掃除機から発生する臭いの原因とその対策を解説しています。紙パック式だけでなく、サイクロン式掃除機でできる4つの対策もご紹介。お部屋をきれいにするための掃除機も、掃除機自体の掃除など、お手入れも大切ですよ。
簡単にできる方法ばかりですから、むずかしくはありません。掃除機の臭い対策をして、毎日の掃除機がけを快適にしましょう。
臭いが発生しやすいのは紙パック式かサイクロン式のどちら?
紙パック式の掃除機を使っている人もいれば、サイクロン式を使っている人もいますよね。どちらの方が臭いがしにくいのか、気になるところだと思います。なんとなく、ゴミを溜めたままにしている紙パック式の方が臭いが強い気がしてしまいますが、臭いのしやすさという点では、じつはさほど違いがありません。
毎回ゴミが捨てられるサイクロン式でも、フィルターに汚れが詰まっていると雑菌が繁殖し臭いの原因になりますし、紙パック式も、パンパンになるまでゴミを溜めてしまえば、やはり臭いは気になります。サイクロン式と紙パック式で、臭いの発生個所がそれぞれ違うということになりますね。
掃除機の気になる臭いの原因
掃除機の臭いの原因は、主に4つです。たばこやペットの臭いなど、生活臭によるものや、単純に吸い込んだゴミの臭いがしているのだろうなということは、予想がつきますよね。他にも、フィルターやホースの内側などの汚れなど、掃除機の手入れ不足によって臭いが発生している場合もあります。
そしてもうひとつ、掃除機から「ちょっと焦げ臭いような臭いがするかも?」と思うときは、モーターの寿命かもしれません。それぞれを詳しく解説していきます。
生活臭によるもの
いつもそこで生活していると、なかなか気づかないことが多いですが、家の中にはそのお宅の生活臭がありますよね。髪の毛や汗、ホコリの他に、たばこやペットの臭い、料理の匂いなど、色々なニオイがあります。それらが掃除機に付いてしまうと、特にゴミが溜まっているわけではないのに「掃除機の排気が臭うな?」と感じるようになります。
吸い込んだゴミによるもの
掃除機本体が臭うと感じるときは、吸い込んだゴミそのものの臭いが原因と考えていいでしょう。ゴミの臭いが排気からそのまま出てしまいますので、ダストボックスや紙パックにゴミが溜まっていれば、当然臭いを強く感じることになります。ゴミを捨てたり、紙パックを交換することで改善ができますね。
手入れ不足によるもの
ノズルやフィルター、ホース内部などは、使っているうちにゴミやほこりが溜まってしまう場所です。お手入れをせずにそのまま使っていると、そこに雑菌が繁殖して臭いの原因に。また、水分を含んだゴミを吸い取ってしまった際には、そこからカビが発生することもありますよ。
分解して水洗いができる場合は水洗いをし、そうでない場合は汚れを雑巾などでよく拭き取り、最後はしっかり乾燥させるようにしましょう。せっかくお手入れをしても水分が残っていると、そこがまた臭いの原因となってしまいます。
モーターの寿命によるもの
掃除機から焦げ臭いような臭いがする場合は、モーターのカーボンブラシが摩耗している可能性がありますよ。残念ながら掃除機のモーターには寿命があります。そのまま使い続けると危険な場合もありますから、すぐに電源を切りコンセントも抜いてください。販売店やメーカーの修理担当に連絡をするか、買い替えを検討した方がいいでしょう。
紙パック式掃除機から発生する臭いへの3つの対策
紙パック掃除機の臭い対策は、以下の3つです。
1:紙パックの交換を行う
2:掃除機内部を拭き掃除する
3:重曹やコーヒーの粉を掃除機に吸わせる
やはり、紙パックの交換をすることは、臭い対策として重要ですよね。サイクロン式のようには分解しにくい紙パック式ですが、内部の拭き掃除をすることで臭い対策ができますよ。また、消臭効果があるものを掃除機に吸わせることで臭いを軽減させることも可能です。それぞれを詳しく説明していきますね。
1:紙パックの交換を行う
紙パック式の掃除機は、ゴミが溜まったらすぐに交換をするようにしましょう。まだ大丈夫かな?と、ゴミが満杯のまま使い続けていると、やはり臭いの原因になります。交換サインが出る掃除機もありますから、サインが出たらすぐ交換するのがいいですね。
また、抗菌加工や消臭機能が付いた紙パックもありますので、そういったタイプを使うのもおすすめです。紙パック購入の際には、使っている掃除機に対応しているかどうか、品番などをよく確認してくださいね。
2:掃除機内部を拭き掃除する
紙パック式の掃除機は内部を洗うことができませんので、内部の拭き掃除をしましょう。紙パックを外したら、水200mlに重曹大さじ1程度を混ぜて溶かした重曹水を雑巾に含ませ、汚れた部分をよく拭きます。重曹は汚れを落ちやすくするだけでなく、消臭効果もありますよ。細かいところは、綿棒に重曹水を含ませて拭きましょう。拭き終わったら、蓋をあけたままよく乾燥させてください。
3:重曹やコーヒーの粉を掃除機に吸わせる
消臭効果があるものを掃除機に吸わせて臭いを取る方法もあります。まずは、重曹を使った方法です。小さじ1杯ほどの重曹を床にまき、掃除機で吸いましょう。直接紙パックに重曹を入れてもOKです。
コーヒーも、重曹と同じように床にまいてから吸い取ります。コーヒー1~2杯分くらいのコーヒーかすを、よく乾燥させてから掃除機に吸わせましょう。ただし、コーヒーかすはカビが生えやすいので、吸い取った後は早めに紙パックを交換するのがおすすめです。
サイクロン式掃除機から発生する臭いへの4つの対策
サイクロン式掃除の臭い対策は以下の4つです。
1:フィルターをブラシ掃除する
2:フィルターやダストボックスの水洗いを行う
3:フィルター交換を行う
4:香水やオイルを付けたコットンをフィルター部分に挟む
フィルターに詰まっているほこりは臭いの原因になりますから、ブラシを使ってよく取り除きましょう。フィルターが水洗いできる場合は水洗いをし、ダストボックスも洗います。入念にフィルター掃除をしたのに、それでもまだ臭う場合は、交換を検討してもいいかもしれません。また、好きな香りを使って臭いを取る方法もありますよ。それぞれを説明していきます。
1:フィルターをブラシで掃除する
サイクロン式掃除機のフィルターは、形状によって掃除の手順が異なります。ネットフィルターの場合は、使い古した歯ブラシなどで表面に付いたゴミをかき出すように取り除きましょう。
プリーツフィルターの場合は、ブラシの柄の部分までを使って、奥まで掃除するのが大切です。掃除中はほこりが舞いますので、新聞紙などを敷きマスクをした上で行うのがおすすめです。
2:フィルターやダストボックスの水洗いを行う
フィルターやダストボックスが水洗い可能の場合は、水洗いをするのがおすすめです。そして、水洗いをした後は、よく乾燥させるようにしてください。
フィルターなどがまだ湿っているのに本体にセットしてしまった場合、雑菌やカビが発生する原因になってしまい、それがまた臭いの原因となってしまいます。必ず完全に乾いてから本体に戻しましょう。
3:フィルター交換を行う
フィルターを念入りに掃除して、水洗いもしたのに臭いが取れないという場合は、フィルターの交換が必要かもしれません。フィルターは別売り品になりますので、掃除機のメーカーか、商品を買った店舗やショッピングサイトなどで確認し、購入をしてくださいね。
4:香水やオイルを付けたコットンをフィルター部分に挟む
いい香りがするものを利用して臭いを取ることもできますよ。コットンに香水やエッセンシャルオイルを付け、それをフィルター部分に挟みましょう。ちょっと古くなってしまったり、もう使わなくなってしまったりした香水の再利用にもいいですよね。
また、ティーツリーやユーカリのエッセンシャルオイルなら抗菌作用も期待できます。ただし、香りが持つのは数日ですので、こまめな交換が必要です。
掃除機からの臭いを除去する共通の方法
紙パック式とサイクロン式、どちらの掃除機にも共通する臭い除去の方法は、水洗いできる部分は水洗いをするということです。ホースとヘッド部分の水洗いをしましょう。
ゴミはカップやパックに溜まるようにできているのだから、ホースなんてさほど汚れていないのでは?と感じるかもしれませんが、意外とほこりが溜まる部分ですよ。ホースは本体のボタンひとつで取り外しできることがほとんどですので、外して洗います。
ヘッドも、髪の毛やホコリなどが溜まりやすい部分です。ヘッド部分にもモーターが付いているなど、洗えないこともありますが、水洗い可能であれば洗うのがおすすめですよ。
ホースの洗浄を行う
ホースが外せる場合は、ホース内部を洗浄するのがおすすめです。ホースの中には、吸い込んだホコリなどがこびりついている場合も。特に蛇腹状のホースのひだ部分などは要注意です。
お風呂場などでホースをUの字に曲げて立てかけ、中に塩素系漂白剤を薄めたものを入れて20~30分ほど放置し、つけおき洗いをしましょう。最後にシャワーで流し、よく乾燥させます。水分が残ったままの使用は菌の発生につながり臭いの原因になりますので、しっかり乾燥させることも大切です。
ヘッドとブラシの洗浄を行う
水洗いできるタイプのヘッドやブラシで、ヘッドにモーター部品などのないものは水洗いをしましょう。まずは、ブラシ部分に付いている取り除けるごみを取り、中性洗剤を付けて水洗いします。こちらも、洗った後はよく乾かすようにしてください。水洗いできないものは、重曹水を含ませた雑巾で汚れを拭き取ります。
掃除機から発生する臭い対策を実践しましょう
溜まったゴミを捨てる以外、掃除機にはそれほどのメンテナンスは必要ないような気がしてしまいますが、定期的なお手入れをすることが臭いの予防になり、また故障の予防へもつながります。掃除機本体に付いた汚れを取り除いたり、フィルターを掃除したり、水洗いできる部分を洗うことは、そうむずかしいことでもありません。汚れがこびりついてしまってからのお手入れは大変ですが、週に一度、月に一度などの習慣にしていけば、一回の掃除はさほどでもなくなりますよ。掃除機の臭い対策を実践していきましょう。
■執筆/マミさん…以前家政婦として活動していた知識と20年超えの主婦業で培った経験を生かした、簡単な掃除や料理アイデアが人気の家事クリエイター。インスタグラムは@m.a.m.i.a。
編集/サンキュ!編集部