「食洗機の臭い」を除去する清掃方法|洗剤を使ったやり方や予防方法も解説
2023/01/21
食洗機は時短家事アイテムの代表格。今まで食器洗いに費やしてきた時間がなくなるといってもいいくらい、便利な家電です。
基本的には、食器と洗剤を入れてスイッチを押すだけで使用ができ、後はフィルターに溜まったゴミを捨てればいいだけなのですが、たまに「なんだか臭いが気になるかも?」と思うこともありますよね。でも、食洗機の手入れは具体的にどうしたらいいのか迷いますし、そもそも面倒な気がしてしまいます。
この記事では、食洗機の臭いを除去する清掃方法をご紹介しています。洗剤を使ったやり方や、臭いの予防方法も解説。普段から少し気を付けるだけでできることばかりですし、習慣にできることですから、面倒に思わなくても大丈夫ですよ。気になる臭いを除去して、食洗機を快適に使いましょう。
食洗機の気になる臭いの要因
食器を洗うための食洗機から嫌な臭いがするのは、とても気になりますよね。とくに小さなお子さんがいる場合などは、衛生面も心配になります。気になる食洗機の主な臭いの原因は、以下の8つです。
・収納容量を超えてしまうことによるもの
・未洗いの食器を放置していることによるもの
・残菜入れの未掃除によるもの
・乾燥フィルターに油汚れが付くことによるもの
・トラップの不具合によるもの
・洗剤の溶け残りによるもの
・排水ホースの汚れによるもの
・新品特有のプラスチック臭によるもの
注意しなくてはいけないことがこんなにあるの?と思うかもしれませんが、どれも少し気を付けていれば解消できることばかりですよ。
収納容量を超えてしまうことによるもの
食洗機を使う時には、入るだけの食器を詰め込んで一気に洗ってしまいたいですよね。しかし、機種やメーカーにもよりますが、食器を洗う際の食洗機の容量は、だいたい7割程度がいいとされています。
容量を超えた状態で運転すると洗い残しが出るだけでなく、それが庫内に蓄積し、菌が増殖して臭いが発生してしまうことに。また、食洗機の故障の原因になることもありますよ。定められた容量を守るようにしましょう。
未洗いの食器を放置していることによるもの
もう一回分くらいの食器が入りそうだから、次の食事の後にまとめて洗おうかな?と、食洗機に汚れた食器をしばらく入れたままにしておくこともありますよね。
しかし、湿気のある庫内に食べかすが付いた食器をそのままにしておくと、雑菌やカビが繁殖してしまいます。目に付くところならいいのですが、見えにくい細かいところにカビが生えることも。そうするとやはり臭いの原因になってしまいます。汚れた食器を入れたら、時間を置かずすぐ洗うことが大切ですよ。
残菜入れの未掃除によるもの
食洗機には、食器に付いていた食べかすが流れていかないように「残菜入れ」が付いています。ここに溜まった生ごみをそのままにしておくことは、1番の臭いの原因です。
食洗機を運転したら、ここに溜まった生ごみを必ず毎回捨て、きれいに洗うことを習慣にしましょう。
乾燥フィルターに油汚れが付くことによるもの
食洗機には、食器を洗うだけでなく乾燥機能付きのものが多いですよね。乾燥フィルターに油汚れが付いていると、油が酸化し嫌な臭いを発することがあります。
また、油汚れが付着したままのフィルターで何度も乾燥を続けていると、フィルターが焼けて乾燥機能が上手く作動しなくなることも。すると、食器がきちんと乾かずに湿気が残り、菌が繁殖して臭いの原因になりますよ。
トラップの不具合によるもの
食洗機の排水部分には、シンクや洗面所などの排水溝と同じように「トラップ」があります。「トラップ」内には水が溜まっていて、嫌な臭いが上がらないような仕組みに。
ホースが劣化したりホース内に生ごみが溜まったりして、トラップに水が溜まっていないと臭いがする場合があります。また、乾燥機能を続けて使ったことにより、水がなくなってしまった場合も同様です。何度か空運転してみても臭いがしてくる場合は、メーカーや専門業者に相談してみましょう。
洗剤の溶け残りによるもの
食洗機に洗剤を入れる時、なんとなく「多めに入れた方が汚れ落ちがいいかな?」という気がしてしまいます。しかし、既定の量より多い洗剤は溶け残ってしまい、それが油汚れとあわさって蓄積されると臭いの原因に。
また、油や洗剤の溶け残りは雑菌のエサになり、さらに食器に付いた汚れなどもあれば、悪循環となっていきます。ついたくさん入れたくなりますが、洗剤は適量を守ることが大切です。
排水ホースの汚れによるもの
食器を洗った後に出る排水は、食洗機の排水ホースから流れ出ます。ですから、必然的に排水ホースには汚れが溜まりやすくなりますよね。
汚れが蓄積してホースに菌が繁殖してしまうと、やはり臭いの原因になります。卓上型の食洗機の場合は、ホースが取り外せますから、定期的にホース内部を洗うようにしましょう。
ビルトイン型の食洗機はホースが外れない場合が多いので、取扱説明書をよく読みお手入れをしてくださいね。
新品特有のプラスチック臭によるもの
「買ったばかりで汚れが付いていないはずなのに、食洗機が臭う」という場合は、新品だからこそのプラスチック臭が原因です。しばらく使っていけば、自然と臭いは消えていきます。
それでも臭いが気になるという場合は、オキシクリーンなどの酸素系漂白剤などを入れて空運転をすることで、臭いを軽減させることができますよ。
食洗機の臭いを除去する清掃方法
食洗機の臭いを除去する主な清掃方法は以下の2つです。
・酸素系漂白剤を使って清掃する
・食洗機専用の庫内洗浄剤を使って清掃する
他によく聞く方法で、クエン酸を使って洗浄するやり方がありますが、酸は金属パーツを錆びさせる可能性もあり、メーカーによってはクエン酸の使用を推奨していない場合があります。推奨されていないものの使用は故障へ繋がる可能性もありますので、今回はご紹介していません。酸素系漂白剤と庫内洗浄剤、それぞれの使い方を解説していきます。
酸素系漂白剤を使って清掃する
食洗機に付着した油汚れや雑菌には、酸素系漂白剤を使うのが効果的です。食洗機の洗浄の前に、まずは残菜フィルターなどをきれいに掃除しておきましょう。
それから、食洗機に酸素系漂白剤を大さじ1程度入れ、お手入れコースで食洗機を運転させます。お手入れコースがない場合は、通常運転で大丈夫ですよ。運転の後は水気を拭き取り、庫内をよく乾燥させましょう。
食洗機専用の庫内洗浄剤を使って清掃する
食洗機用の庫内洗浄剤も市販されていますので、そちらを使う方法もおすすめです。機種によっては、メーカーから専用の食洗機洗浄剤が販売されている場合もありますよ。使っている食洗機の専用洗剤であれば、安心して使えますよね。
基本的な使用方法は、フィルターの掃除をしてから食洗機洗浄剤を入れ、お手入れコースで運転することに変わりはありませんが、食洗機と洗浄剤の説明書をよく読み、適した使用方法をすることが大切です。
食洗機の臭いを予防する方法
食洗機の臭いを予防する主な方法は、以下の5つです。
・使用後は乾燥を行う
・適した量の洗剤を使う
・毎回残菜フィルターのゴミは回収する
・食器の下洗いをしておく
・長期間使用しないようなシーンでは食洗機に水を入れておく
庫内に湿気が溜まっていると雑菌が繁殖しやすくなりますから、乾燥を行うことは大切です。また、洗剤の量は少なくても多くても臭いの原因となる可能性がありますよ。フィルターのゴミ回収や、食器の下洗いは、直接的な臭い予防になりますよね。それぞれの方法を解説していきます。
使用後は乾燥を行う
使用後の食洗機は庫内が温かい状態です。そこに水分が残っていれば、菌の温床となってしまいますよね。使用後は、きちんと乾燥させることが大切です。
いちいち水分を拭き取るのは面倒という場合は、ドライキープ機能を使うのもおすすめですよ。また、使用の後には食器を早めに取り出し、蓋を開けて乾燥させておきましょう。もちろん、水分を拭き取ることができる時には拭き取っておくのがいいですよ。
適した量の洗剤を使う
食洗機に洗剤を入れすぎると溶け残りが発生し、それが油分とあわさると菌のエサとなってしまいます。だからといって洗剤の量を少なくしてしまうと、今度は洗い残しが起こり、それがまた臭いの原因に。
食洗機の洗剤は、適した量を正しく使うのが大切です。洗剤に書かれている量を確認し、食器に直接かからないよう、きちんと洗剤投入スペースに入れるようにしましょう。
毎回残菜フィルターのゴミは回収する
毎回残菜に残ったゴミは、必ず回収しましょう。そこに残るものは生ごみですから、放置すれば必ず臭いの原因になります。
フィルターがほぼ汚れていないなと思う時でも、外して洗うのがおすすめです。そして時々は使い古しの歯ブラシなどでフィルターの目を洗ってきれいにしておきましょう。もちろん毎回できるならそれがベストですよ。
食器の下洗いをしておく
食器を食洗機に入れる前に下洗いをするのは大切ですが、あまり入念に下洗いをするのでは「食洗機の意味がないじゃない」と思ってしまいますよね。
しかし、食器に食べ残しやソースなどが付いたまま洗うと、フィルターに溜まる汚れが多くなってしまいます。べったりと付いた汚れや食べかすは、サッと流すか食器用スクレイパーなどで落としてから入れましょう。
スクレイパーは100均でも購入が可能ですし、ソースや油汚れを落とすのに便利ですよ。
長期間使用しないようなシーンでは食洗機に水を入れておく
排水トラップに水を溜めることで、排水ホースからの臭いが上がってこない仕組みであることは説明しましたね。しかし、食洗機を長期間使わないでいると、トラップの水が蒸発してしまいます。
旅行などで長期間家を空ける場合は、あらかじめコップ1杯程度の水を食洗機に入れておきましょう。そうすることで排水トラップの水がなくなることを防げますよ。
食洗機の臭い除去におすすめの掃除アイテム
食洗機の臭い除去には、専用の洗浄剤などのアイテムを使うのもおすすめですよ。今回ご紹介するのは、こちらの4商品です。
・Panasonic「食器洗い乾燥機 庫内クリーナー」
・小林製薬「食器洗い機 徹底洗浄中」
・ミマスクリーンケア「緑の魔女」
・P&G「ジョイ ジェルタブ」
食洗機専用の庫内洗浄剤を使えば、入れて運転するだけで清掃が完了するので便利です。また、普段使う食洗機用洗剤を、食洗機の洗浄もしてくれるタイプにするのもおすすめですよ。それぞれを詳しくご紹介していきます。
Panasonic「食器洗い乾燥機 庫内クリーナー」
卓上の食洗機を使っている人の中には、Panasonic製を使用している人も多く、食洗機といえばPanasonicを思い浮かべる人も多いのでは?
こちらは、そのPanasonicが開発した食洗機の庫内用クリーナー。クリーナーを入れて運転するだけで、食洗機内の汚れや臭いを除去してくれるアイテムですよ。Panasonic製の食洗機を愛用している人にはとくにおすすめです。
小林製薬「食器洗い機 徹底洗浄中」
こちらは、小林製薬から発売されている「食器洗い機徹底洗浄中」という商品。オレンジオイル配合で、庫内のヌメリや雑菌をスッキリきれいにしてくれますよ。また、卓上型だけでなく、ビルトインタイプの食洗機にも使えます。
オレンジの香りが爽やかなのが特徴で、食洗機の嫌な臭いを消してくれます。月に一回の使用で食洗機を清潔に保てますよ。
ミマスクリーンケア「緑の魔女」
こちらは庫内洗浄専用剤ではなく、普段の食器洗いで使える食洗機用洗剤です。毎日の食器洗いに使いながら、除菌やパイプ内の洗浄作用もある優れものなんです。
食洗機を運転させる際に使えば、少しずつ臭いを解消させることができますよ。各メーカーの全機種に使用が可能なのもうれしいですね。
P&G「ジョイ ジェルタブ」
「ジョイ ジェルタブ」は、カプセルタイプの食洗機用洗剤です。カプセルの中にはジェル状の洗剤と粉末洗剤の両方が入っていて、計量いらずで使える便利なアイテム。毎回の計量が面倒だったり、適量を入れるのが苦手だったりする人にはとくにおすすめですよ。
また、こびり付いた汚れに強い粉末洗剤と油汚れに強いジェルの両方の力を発揮して、庫内もきれいにしてくれます。洗浄力が強い、たのもしい洗剤です。
食洗機の臭い対策を実践しよう
食器を自動で洗ってくれる食洗機は、とても便利なアイテム。憂鬱だった食器の手洗いがなくなり、食後の時間をゆっくり過ごすことが可能になりますよね。食洗機を快適に使うためには、食洗機自体の清掃やお手入れも欠かせません。
残菜フィルターのゴミはこまめに捨てて、庫内の換気をよくしておくこと、適切な量の洗剤を使うなどを行うことで、ある程度臭いを防ぐことが可能です。そして、定期的に庫内洗浄剤などを使い、庫内の清掃も行っていきましょう。
■執筆/マミさん…以前家政婦として活動していた知識と20年超えの主婦業で培った経験を生かした、簡単な掃除や料理アイデアが人気の家事クリエイター。インスタグラムは@m.a.m.i.a。
編集/サンキュ!編集部
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