夏は一般的に、水道と電気の消費量が増える傾向があります。お風呂&シャワーや洗濯の回数が増え、小さい子どもがいる家庭では水遊びをさせるなど、何かと水を使う機会が多くなるからです。そこで、節約アドバイザーの丸山晴美さん、効果的な水道代節約テクを聞きしました。
なお、今回ご紹介する情報はすべて2025年6月時点の取材情報を基にしています。

監修: 節約アドバイザー 丸山晴美
22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...
- 歯みがきの際にコップを使うだけで月220円節約!?
- 1回に湯船に貯める水量=15分シャワーを使った水量
- 洗濯はお風呂の残り湯を使う以外に、洗剤も工夫できる
- 食器洗いの使用水量は食洗機が手洗いの4分の1以下
みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。
お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「水道代節約テク」!
歯みがきの際にコップを使うだけで月220円節約!?
水道代は日常のちょっとした工夫で、節約することができます。
例えば、東京都水道局のホームページの中にある「水の上手な使い方」によると、歯をみがく時に水を30秒間流しっ放しにすると、約6リットルの水が流れてしまうのだそう。でも、水をコップにくんでみがくと、使う水量は約0.6リットル。なんと約5リットルも節水できるのだそうです(※1)。
水道代が1リットルあたり0.24円とした場合、朝・晩に歯をみがいたとして、3人家族で月に約220円が節約できます(下水道料金及び消費税を含む、1カ月を30日として計算)。
歯みがきだけでこれだけ節約できるのですから、水の消費量が多いお風呂や洗濯、炊事などを工夫することで、大きく節約できる可能性があるのです。
1回に湯船に貯める水量=15分シャワーを使った水量
湯船にお湯を貯める場合、一般的な浴槽では約180リットルの水を使用します。一方、シャワーに使われる水は1分間あたり12リットルと言われているので、15分のシャワーなら約180リットルです。
この数字だけ見るとどちらでも同じように思えますが、家族の人数や使い方などによってはそうとも限りません。
湯船は家族で共有すれば、後で湯を加えたとしても使用量は全体で250リットル以下でしょう。でも、4人家族がそれぞれシャワーを15分使ったら180リットルの4倍で720リットル。湯船の3倍近くの水量になります。
家族が多い家庭では湯船に順番に入るほうが、節約になると言えるでしょう。
どうしてもシャワーを使いたい、という家族がいる場合は、節水シャワーヘッドを利用するようにしましょう。シャワーヘッドは節水率が50%以上と高く、かつ手元に止水ボタンがあるタイプを選べば、さらに節水効果が高まります。使うお湯の量を節約できれば、お湯を沸かすためのガス代も節約することができるので一石二鳥です。
洗濯はお風呂の残り湯を使う以外に、洗剤も工夫できる
洗濯での節水テクとして、私は洗濯にお風呂の残り湯を使い、さらに、すすぎ1回用洗剤を使っています。
すすぎが1回で済むので、節水・節電はもちろん、時短にもなります。さらに、洗濯時の摩擦が減って衣類が傷みにくいといった副次効果も期待できてお得なのです。
すすぎ1回用洗剤だと衣服に洗剤残りがあるのでは、と不安に思う人もいると思いますが、それはひと昔前の話。今は洗剤も進化しているので、1回のすすぎでもしっかり落ちます。
ただし、洗剤によっては香料が強く残るものがあるので注意しましょう。私はあまり強い香りは好きではないので、何種類か試してみたうえで、洗浄力が高くて洗剤残りがなく、香りも強くないすすぎ1回用洗剤を愛用しています。
なお、私がお風呂の残り湯を使うのは洗いのみで、すすぎには水道水を使うようにしています。すすぎにも残り湯を使うと雑菌が繁殖しやすくなり、生乾き臭の一因になってしまうので注意しましょう。
ちなみに、東京都水道局のホームページ「水の上手な使い方」によると、残り湯は一般家庭で約180リットル。この半分を毎日洗濯や掃除、散水などに利用すれば、月に650円の節約(下水道料金及び消費税を含む、1カ月を30日として計算)になるそうです。
夏の暑い日には夕方以降に残り湯を打ち水に使うことで、周辺の温度を下げる効果が期待できます。
食器洗いの使用水量は食洗機が手洗いの4分の1以下
経済産業省 資源エネルギー庁「省エネポータル」によると、手洗いでの食器洗いをする場合、年間約4万7,450リットルの水を使っているとのこと。でも、食器洗い乾燥機(以下、食洗機)は年間約1万800リットル。(給湯器(40℃)、使用水量65L/回(冷房期間は、給湯器を使用しない)の手洗いの場合と給水接続タイプで標準モードを利用した食器洗い乾燥機の場合の比較手洗い、食器洗い乾燥機ともに2回/日)(※2)
月にすると、手洗いに使う水は約3,900リットル、食洗機に使う水は約900リットルで、食洗機は手洗いの4分の1以下の水で済むとのこと。食洗機は導入の際にコストがかかるものの、長期的には節約につながると言えそうです。
節水も節電や節ガスと同じで、習慣化してしまうことが大事。節水アイテムも取り入れて、使いながら節水することで、ストレスなく節約ができます。また、家族全員でやることでより効果が大きくなりますので、ぜひ家族みんなで協力して楽しく節約習慣をつけましょう。
取材・文/かきの木のりみ