【冷房代を抑える扇風機の併用テク】より安くエアコンの冷房効率をあげるには?【節約の専門家が解説】

2025/06/10

今年の夏も猛暑予報が出ていて、健康のためにはエアコンが欠かせません。少しでも冷房効率をアップして電気代を抑えるために、ポイントとなるのが扇風機です。そこで、電気代を抑える扇風機の選び方&使い方のコツを、節約アドバイザーの丸山晴美さんに聞きしました。

なお、今回ご紹介する情報はすべて2025年6月時点の取材情報を基にしています。

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...

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みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「扇風機の活用術」!

DCモーター扇風機の消費電力は、ACモーター扇風機の約14分の1!

扇風機ってなかなか壊れませんよね。壊れにくいのはありがたいけれど、そのためひと昔前の扇風機を使っているか人も多いと思います。

古い扇風機は消費電力量だけではなく運転音も大きかったり、風量設定が「弱・中・強」の3段階で風量を細かく調整できないなど、使い勝手がイマイチだったりすることも。扇風機を最新機種に買い換えて、上手にエアコンと併用することで、快適かつトータル的に電気代が安くなるケースがよくあります。

現在販売されている扇風機には、昔ながらのACモーター(交流電源)搭載モデルと、DCモーター(直流電源)搭載モデルの2種類があります。DCモーター扇風機はとにかく省エネで、消費電力はACモーター扇風機の、なんと約14分の1!

たとえば、パナソニックのホームページで公開されている比較例では、DCモーター扇風機の最小の消費電力が1.5w、AC モーター扇風機の最小が21w。1日8時間、1シーズン(120日)使った場合の電気代目安は、DCモーター扇風機が約45円、AC モーター扇風機が約625円。と大きな差です。

扇風機自体はもともとそれほど電気代がかからないものですが、これだけ消費電力に差があると、やはり電気代にも差が出てきます。

その他、DCモーター扇風機は風量を8段階などきめ細かく調節することができ、弱い風にすれば体に当たっても自然でソフト。音も小さいので就寝時も快適です。

以前はDCモーター扇風機の値段が高めでしたが、現在は5000円から購入することもできます。

エアコンは28度に設定し、扇風機で涼しい体感をつくるのが◎

エアコンの冷房効率を上げる扇風機の使い方も知っておきましょう。

まず、外から帰宅した際、部屋の中の空気が外よりも暑いと感じたら、窓を開けて換気扇と扇風機で部屋にたまった熱気を外に出すひと手間が大切。その後でエアコンつけた方がムダな消費電力を使わず、効率的に部屋を冷やすことができます。

同じ温度でも、風が直接体に当たると涼しく感じます。エアコンの設定温度は28度くらいに保ち、もっと涼しくしたいと思ったら、設定温度を下げる前に扇風機を併用しましょう。こうすることで、消費電力を抑えることができます。

その際のコツとして、冷えた空気は下にたまる性質があり、扇風機を下向きにすることで床にたまった冷たい空気を循環させることができます。また、エアコンから出る風を背にして風を送る方向に扇風機を向ければ、冷たい風をさらに遠くに送ることができます。

部屋のつくりや好みに合わせて扇風機の置く位置や向きを工夫しましょう。

また、夜寝るときに体に風を当てたくない場合は、扇風機を壁に向けてバウンドさせつつ、風が直接体に当たらないようにするのがおすすめです。

2025年5月下旬、経済産業省は7月から3カ月間電気・ガス料金への補助を実施することを発表しました。ただ、補助される額は標準的な家庭で月1000円あまりなので、やはり家計を考えると節電はこの夏も欠かせません。

ただ、無理な節電は熱中症のリスクが上がる原因になります。上手にエアコンと扇風機を併用して、無理なく電気代を抑えましょう。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママの『お金に困らない』本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)、「お金を活かす ハッピーエンディングノート」(東京新聞)「節約家計ノート2024」(東京新聞)steady.特別編集「知識ゼロでもまるっとわかるお金の基本」(宝島社)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

 
 

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