「春雨」は冷凍できる！保存や解凍の方法・注意点は？アレンジレシピも紹介

春雨は冷凍できるのかどうか気になるという方は多いのではないでしょうか。この記事では、春雨の種類と特徴、春雨を冷凍する際の注意点、春雨の冷凍方法、冷凍春雨の保存期間などを詳しく紹介していきます。春雨の冷凍方法についてご興味がある方は、参考にしてみてください。

春雨は冷凍できる？

春雨には冷凍できる春雨と冷凍できない春雨があります。違いは原材料です。春雨の原料はでんぷんですが、豆類のでんぷんを使っている商品と芋類のでんぷんを使っている商品があります。

春雨を冷凍保存する場合は、豆類のでんぷんを使った春雨を使用してください。国産春雨の多くは芋類のでんぷんを使っており、豆類のでんぷんを原材料とする春雨は中国産です。春雨のパッケージで確認してから冷凍しましょう。

春雨の種類と特徴

春雨の原材料が芋類のでんぷんか豆類のでんぷんかによる違いは、冷凍できるかできないかだけではありません。向いている料理の種類や食感、産地なども異なります。作りたい料理や求める食感などによっても使い分けてみましょう。

芋類のでんぷんを使った春雨と、豆類のでんぷんを春雨の特徴を以下にまとめました。使い分けの参考にしてください。

春雨を冷凍する際の注意点

一見同じものに見える原材料の異なる春雨ですが、でんぷんの粒度を見ると豆類に比べ芋類の方が大きいという特徴があります。

芋類はでんぷんの粒度が大きく、水分がでんぷんの粒の間に入り込むため、煮込むと水分過多となり煮崩れてしまいます。冷凍すると粒の間にあった水分が解凍時に流れ出し、硬くてボソボソとした食感に変わってしまうため、冷凍保存はおすすめできません。

春雨の冷凍方法

豆類のでんぷんを原材料とした春雨は冷凍できますが、食感が多少落ちてしまうといわれています。食感が落ちてしまうことを防ぐために、茹で方や冷凍方法を工夫し、なるべく冷凍前と同じ食感で食べられるように保存しましょう。

茹でた春雨は、1回分ずつ小分けして冷凍しておくと、必要な分量だけ解凍して使えるため便利です。ここでは、春雨を冷凍する際の茹で方と冷凍の手順、コツを見ていきましょう。

春雨を固めに茹でる

冷凍する前提で春雨を茹でる場合は、パッケージで指定されている茹で時間より1～2分短めに茹で、氷水にさらします。すぐに氷水にさらすことで春雨が余熱で柔らかくなってしまうことを防げるため、硬めに茹であげることができます。

春雨の水気を切ったらキッチンペーパーなどで包みましょう。

油をかける

水気を切った春雨には、油をかけてよく混ぜておきましょう。使う油はごま油かオリーブオイルがおすすめです。油をかけて春雨をコーティングすることで、水っぽくなるのを防ぐことができます。

食品用ラップで包む

油をからめた春雨を1食分ずつ小分けにし、食品用ラップを使って包みます。このとき、空気がなるべく入らないように食品用ラップでぴったりと包んでください。春雨を食品用ラップで包んでおけば、乾燥を防ぐことができます。

ジッパー付きの保存袋に入れて冷凍する

食品用ラップで小分けした春雨を、まとめてジッパー付きの保存袋に入れて冷凍します。春雨同士が重ならないように入れ、空気を抜いて密閉しましょう。

密閉したジッパー付きの保存袋を冷凍庫に入れて冷凍しますが、冷凍にかかる時間が短いほど食感が保たれます。冷蔵庫に急速冷凍機能がついている場合は活用しましょう。金属製のトレイにジッパー付きの保存袋をのせて冷凍庫に入れても急速冷凍できます。

春雨の解凍方法

春雨の食感をできるだけ冷凍前と同じように保つためには、正しい方法で解凍する必要があります。

冷凍春雨は時間をかけて冷蔵庫で自然解凍しましょう。急いでいるときは、電子レンジを使って解凍することも可能です。また、スープや煮物に使う場合は、凍ったまま調理してもおいしく食べられます。

ここでは、春雨をおいしく食べるための解凍方法について詳しく見ていきましょう。

冷蔵庫で自然解凍する場合

春雨を自然解凍するためには、時間がかかります。最初から常温で自然解凍すると、完全に解凍されるまでに時間がかかってしまうため、春雨の品質が劣化してしまうこともあります。冷凍している春雨を冷凍庫から冷蔵庫へ移して自然解凍しましょう。

冷蔵庫に移して自然解凍するためには、半日から1日程度の時間が必要です。使いたい日の前日もしくは前夜あたりに冷蔵庫に移しておきましょう。

電子レンジで解凍する場合

電子レンジで解凍するときは、解凍ムラに注意しましょう。加熱ムラによって食感や風味が落ちてしまい、加熱しすぎた部分の春雨が水分を失ってゴムのようになってしまったり焦げてしまったりすることもあります。

短い時間設定にして、春雨の状態を見ながら加熱しましょう。途中で様子を見るときに春雨の位置や上下を変えることで、解凍ムラも起こりにくくなります。

調理に凍ったまま使う場合

春雨を汁物の具材として使う場合は、解凍せずに凍ったまま使っても構いません。調理の途中で投入する場合は、いったん煮汁の温度が下がってしまう点を考慮して調理時間や投入のタイミングを調整しましょう。

冷凍春雨の保存期間は？

春雨を茹でて冷凍した場合も調理して味付けをして冷凍した場合も、1カ月程度は保存しておけます。春雨は冷凍により食感が変化しますが、保存日数が少ないほど変化は少なく抑えられます。

おいしく食べるという点では、長く保存しておくのではなく、なるべく早く食べ切るように心がけましょう。

冷凍した春雨の活用レシピ

春雨はヘルシーな食品としても注目されており、ツルツルとしたのど越しはサラダにも汁物にもよく合います。大量に使う食材ではないため、必要な量だけ茹でて調理しますが、一気にたくさん茹でて冷凍保存しておけば、使いたいときに簡単に活用できて便利です。

春雨をプラスするだけで、サラダや汁物を「中華風」にアレンジできるので積極的に活用していきましょう。ここでは、冷凍した春雨を活用できるおすすめのレシピを紹介していきます。

春雨と小松菜スープ

「春雨と小松菜スープ」には冷凍春雨を凍ったまま使えます。このレシピでは、下準備として春雨を食べやすい長さに切っています。スープ料理に活用する目的で春雨を冷凍しておく場合は、春雨の長さを短めに切ってから冷凍するのもおすすめです。

春雨をカットせずに冷凍している場合でも、麺のようにスープ春雨を食べる場合はそのまま使えます。長さが気になる場合は自然解凍や電子レンジ解凍などを使って半解凍状態にしてから、長さをカットしてスープに投入しましょう。

春雨チャプチェ

「春雨チャプチェ」では牛肉や他の食材と一緒に春雨を炒めるため、冷凍春雨を解凍してから使いましょう。解凍しておいた冷凍春雨を使って、具材と一緒に炒め、味付けをするだけで、チャプチェが完成します。

「炒める」という加熱料理ですが、春雨を凍ったまま使うと春雨の解凍ムラや他の食材の加熱過多になってしまうこともあるため、解凍してから使った方がおいしく仕上がります。

豚キムチ春雨

「豚キムチ春雨」では、冷凍春雨を凍ったまま使うことができます。レシピでは、茹でる前の春雨を豚キムチの煮汁で茹でつつ煮込みますが、冷凍春雨はすでに茹でてあるため、煮汁の量を少なめに調整しましょう。

冷凍して水分が失われた春雨でも、煮汁で煮込む過程で水分が補われるため、春雨本来の食感を楽しめます。また、冷凍春雨はいったん茹でてあるため、レシピよりも煮込み時間は少なくて済みます。春雨が解凍され、ひと煮立ちしたら完成です。

春雨の保存は冷凍を活用しよう

春雨には原材料の違いによって、冷凍保存が向くタイプと向かないタイプがあります。冷凍保存できる春雨のタイプであっても、冷凍による食感の変化は起きてしまいます。

食感の違いを感じさせないレシピに活用したり、早めに消費したりすることで、冷凍しておいた春雨も遜色なく食べられます。春雨の正しい冷凍方法と上手な活用方法を覚え、積極的に冷凍春雨を活用していきましょう。