シンク下が臭いときの対処法とは?原因や自分でできる掃除方法などを解説

2023/02/13

キッチンがちょっと臭う気がする…。そんなことを感じる場合があります。そして「どうやらシンクの下が原因かも?」と思ったとき、どんな対策を取りますか?排水管からの水漏れを疑ってもその様子もないし、排水口も掃除してみたけれど変わらない。もうお手上げ状態で困ってしまいますよね。

この記事では、シンク下が臭いときの対処法と原因、自分でできる掃除方法などを解説しています。臭いの種類や原因別の対策方法、そして、臭いを未然に防ぐポイントもご紹介。シンク下の収納方法に気をつけるなど、すぐに実践できることもありますよ。シンク下の臭いの種類や原因がわかれば、ただやみくもに掃除をしたり悩んだりすることがなくなりますね。

サンキュ!STYLE 取材班メンバー。以前家政婦として活動していた知識と20年超えの主婦業で培った経験を生か...

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シンク下の臭いの種類とその原因とは?

「排水口を掃除してシンク下収納も片づけているはずなのに、シンクの下の臭いがなんだか気になる」と思っても、原因がわからなければ対策も立てられません。一体何の臭いがしてくるのかが気がかりですよね。

シンク下の臭いの種類は、おもに以下の4つです。

・カビ臭
・汚水臭
・よどんだ空気臭
・油臭

汚水臭やカビ臭などは、なんとなくわかるような気もしますが、よどんだ空気臭や油臭はどうしてするのでしょうか?臭いの種類に対する原因も含めて、詳しく見ていきましょう。

【カビ臭】繁殖したカビが原因

「どこかはわからないけれど、なんだかカビ臭い…」キッチンでそう感じたら、シンク下が原因である可能性が高いかも。シンクの下は湿気がこもりやすい場所ですから、カビも生えやすいのです。

排水管にお湯や水が交互に流れると、温度差により結露が発生することもあります。そうすると湿度が高くなりますから、カビにとっては好都合。気づかないうちに、見えないところでカビが繁殖していた!ということも出てきますよね。

【汚水臭】配管にできた隙間が原因

水漏れなどはしていないはずなのに、下水のような臭いがする…。汚水臭も、シンク下の代表的な臭いのひとつなんです。配管に隙間があると、そこから下水の臭いが上がってきてしまうことがありますよ。

「ちょっと下水臭いな」と感じたら、シンク下を開けて配管に隙間がないかどうかの確認をしてみましょう。隙間があった場合、この後にご紹介しますが、隙間を埋めるアイテムを使って対処するなどの方法がおすすめです。

【よどんだ空気臭】換気不足が原因

シンク下を開けると、息が詰まるような、空気がよどんでいるような、そんな臭いを感じることがあります。それは、換気不足が原因の「よどんだ空気臭」。

シンク下には、色々なものを収納していますよね。調理器具や油、醤油やお酢などの調味料、レトルト食品等の保存食など、大きなスペースですから色々入れられます。

それぞれの食品からは、少しずつですが臭いも出ています。換気をしていないとそれらが混ざり合い、なんとも言えない臭いに。ときどきは扉を開けて換気をしておきましょう。

【油臭】排水管汚れが原因

シンク下で油くさいような臭いを感じると「油やフライパンを入れているから?」と思うかもしれません。しかし、大抵は排水管に溜まった油汚れが元となる「酸化した油臭」が原因です。

食器や調理に使った道具を洗った際、流れた油汚れが排水管に蓄積してしまうと、油臭を感じることがありますよ。特に動物性の脂は冷えると固まる性質がありますから、排水管にこびりついてしまいます。食べかすや油汚れ、ラーメンのスープなどは、排水口にそのまま流さないようにしましょう。

シンク下が臭いときの対処法

シンク下の臭いの主な原因はわかりましたが、解消にはどうしたらいいのでしょうか?臭いの対処法は、その原因ごとに異なってきます。それぞれに合った対策をしていきましょう。

カビが原因であれば、カビそのものを取り除く対策を、汚水臭なら配管の隙間を埋める対策が必要です。換気不足ならば換気をして、排水口に溜まった汚れが原因なら、それを取り除かなくてはいけません。詳しい方法を解説していきます。

【繁殖したカビ】の対処法

シンク下のカビは、塩素系漂白剤で拭き取るのがおすすめです。泡で出るキッチン用漂白剤を雑巾につけて、カビを拭き取っていきましょう。

まずは、窓を開けて換気扇を回してから作業開始。ゴム手袋をつけたら雑巾に塩素系漂白剤をつけてシンク下を拭きます。カビを拭き取ったら、次は水拭きをして漂白剤の成分を拭き取っておきましょう。最後は湿気を残さないようしっかり乾かして終了です。湿気が残っていると、それがまたカビの原因になりますので注意してくださいね。

【配管にできた隙間】の対処法

出典:Amazon

配管の隙間は、隙間埋め専用アイテムを使って対処をします。

シンク下の底と排水管下部の設置部分についている防臭ゴムが劣化していたり、亀裂が入ったりしていると、その隙間から下水の臭いが上がってくる場合があります。防臭ゴムを新しいものに取り換えるだけで、臭いが改善されることもありますよ。

それでも隙間があったり、他の部分に隙間が見られたりする場合は、パテや補修テープを使って隙間を埋めましょう。

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【換気不足】の対処法

換気不足で、よどんだ空気臭がする場合は、やはり換気をするのが一番です。ときどきはシンク下の扉を開けて換気をしましょう。その際、扉を開けるだけでなく、窓を開けたり換気扇を回すなど、キッチン全体の換気もするのが大切。天気のいい日は、窓や扉をしばらく開けておきましょう。

また、シンク下にものを入れすぎない、開封した食品はきちんと密閉しておくなどの対策も重要です。換気をしても臭いが気になる場合は、キッチン用消臭剤を併用するのがいいですよ。

【排水管の汚れ・詰まり】の対処法

排水管に溜まった油汚れや詰まりが原因で臭いがする場合、パイプクリーナーや重曹を使って汚れをきれいにしましょう。

パイプクリーナーの場合は、換気をしてから指定の量のクリーナーを排水口に流し込み、30分程度置いてから水でよく流します。詳しい使用量などはパッケージ裏の説明書きを確認してください。

重曹を使う場合は、カップ1杯ほどの重曹を排水口とその周りにかけ、さらに1/2カップほどのクエン酸をかけます。その上からカップ1杯のぬるま湯をかけシュワシュワ発泡したら、そのまま30分ほど置いた後、水でよく流しましょう。

シンク下の臭いを未然に防ぐポイント

シンク下や排水口をきれいに掃除して臭いを解消したら、その状態を長く保ちたいですよね。定期的にちょっとしたケアをすることで、シンク下の臭いを未然に防ぐことができるんですよ。その方法は以下の5つです。

・重曹を吹きかける
・除湿剤を置く
・定期的な換気をする
・油や食べかすを流さない
・シンク下の「収納しすぎ」に注意する

除湿剤を置いたり換気をしたりは、簡単にできますよね。重曹水を吹きかけることも、掃除のついでにやれば習慣化できそうです。油や食べかすを流してしまっていたり、シンク下にものをたくさん入れたりしている場合は、見直してみましょう。

重曹を吹きかける

排水口近くから出る油臭は、酸性の臭いです。ですから、アルカリ性である重曹で中和して消臭することが可能ですよ。重曹で重曹水を作り、吹きかけるのが簡単です。

まずは、スプレーボトルに水100mlと重曹小さじ1を入れよく振り、重曹水スプレーを作ります。シンク下に重曹水スプレーを吹きかけたら、しばらく置いてから水拭きと乾拭きをしましょう。湿気がこもらないよう最後の乾拭きはしっかりして、よく乾かすのを忘れないようにしてください。

除湿剤を置く

出典:Amazon

シンク下には配管が通っていますから、気をつけていても湿気がこもりやすいものです。湿気があるとカビや雑菌が繁殖しやすく臭いの原因に。湿気を吸収してくれる市販の除湿剤を置いておくことも、臭い予防になりますよ。

キッチン専用の除湿剤の中には、除湿と同時に脱臭や防カビの効果があるものもあります。置くだけで手軽に使えますから、取り入れてみるのもいいですよね。

定期的な換気をする

湿気がこもりやすいシンク下は、定期的に換気をすることも臭いの予防になります。気づいたときに扉を開けておくなど、日々簡単にできることもありますし、時々は本格的な換気をしましょう。

湿気の少ない晴れた日に窓を開け、中のものを取り出し扇風機やサーキュレーターなどで風を送れば、短時間でも湿気を解消できますよ。しっかり換気をした後は、除湿剤を入れておけば安心です。

油や食べかすを流さない

出典:楽天市場

食器についた食べかすや調理に使った油を直接流すことは、排水管の臭いや詰まりの原因になります。揚げ物に使用した油は排水口に流さずに凝固剤で固めるか、牛乳パックに古雑誌や古新聞を詰めたものに油を吸わせるなどして可燃ごみに捨てましょう。最近では100均に、使いたい分だけちぎって使える油吸収シートもありますよ。

また、食器を洗う際は、油汚れをあらかじめキッチンペーパーで拭き取るのがおすすめです。カップラーメンのスープなども油脂が含まれていますから、そのまま流さず油と同じように処理するのが安心。専用の凝固剤も市販されていますよ。

出典:Amazon

シンク下の「収納しすぎ」に注意する

シンク下収納は、割と広いスペースであることが多いですから、有効活用しようとものをたくさん入れがちです。ですが、隙間なく収納してしまうと風通しが悪くなって湿気がこもり、カビや雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。

換気の際に奥まで空気が通るように、ある程度の隙間を保ち、風通しがよくなるよう注意しましょう。シンク下用のコの字ラックを活用するなど、収納してある調理器具を重ねず、隙間を開ける対策をするのがおすすめです。

掃除で臭いが消えないときの対処法

一生懸命掃除をしたのに、それでも臭いが消えないこともありますよね。そんなときは、プロの専門業者に依頼をするのも対処法のひとつです。

自分ではできない高圧洗浄や、排水口の奥の詰まりにも対応可能ですし、シンク下以外の掃除もしてもらうことも可能です。これを機会にキッチンの気になるところを、いくつか掃除してもらうのもいいですよね。

また、賃貸物件に住んでいる場合は、一度大家さんに相談してみるのがいいでしょう。それぞれの対処法を解説していきます。

賃貸の場合は大家に相談する

賃貸物件に住んでいる場合、家の設備のトラブルは、大家さんに相談すると対応してくれることが一般的です。借主に過失がない場合、賃貸物件の設備の故障やトラブルの場合、費用は大家さんが負担してくれるのが通常ですよ。

思い当たる過失もなく、消臭や排水管の掃除などの対策をしてみたけれど、どうしても臭いが消えない場合は、一度大家さんに相談してみましょう。

専門の掃除業者に依頼する

賃貸で大家さんに相談しても解決しない場合、または持ち家の場合は、専門の清掃業者に依頼するのがおすすめです。自分でできることはすべてしたけれど、それでも臭いが気になるなら、もうプロにお任せしましょう。

シンク下だけでなくキッチンの他の部分もきれいにしてもらえますし、汚れの度合いや種類に合わせた専用の洗剤で、臭いも汚れも徹底的に取ってもらえますよ。排水管の高圧洗浄などは自分では行えませんから、業者に依頼するのが確実。掃除をした後の除菌処理も依頼できますから、清掃後も安心です。

シンク下が臭いときは原因を探って掃除をしよう

シンク下の臭いはひとつだけではなく、主に4つの種類と原因がありましたね。シンクの下が臭う場合は原因を探り、臭いの種類に合った対処法を実践することが大切です。ものを収納しすぎないことと、除湿剤や消臭剤を置くことはすぐにでもできますね。定期的に換気をすることや、油や食べかすを流さないことも、少し気をつけるだけで習慣にできそうです。何をしてもダメなときは、プロに頼むのもおすすめ。シンク下の臭いを解消・予防して、気持ちのいいキッチンにしていきましょう。



■執筆/マミさん…以前家政婦として活動していた知識と20年超えの主婦業で培った経験を生かした、簡単な掃除や料理アイデアが人気の家事クリエイター。インスタグラムは@m.a.m.i.a
編集/サンキュ!編集部

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