秋から冬にかけて甘みを増し、出荷量も増えるレンコン。ちょっと地味な野菜だということもあり、あまりこまかいことを気にせず調理に使っている人もいるかもしれませんが、意外ともったいないポイントが隠れているかも!?
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、レンコンのもったいない食べ方とおすすめの解決策を教えてもらいます。
水と酢水を使いわけなきゃもったいない!
レンコンを調理する際、切ってから加熱するまでの間に、水につけておくか酢水につけておくか、悩んだことのある人もいるのでは。じつはこれ、使いわけないともったいないのです。
そもそもレンコンを水や酢水につけるのは、アク抜きや色止めのためですが、水につけるか酢水につけるかで仕上がりがかなり変わってきます。たとえば、水につけると甘みを感じやすく、またホクホクした食感に。一方で、酢水につけるとシャキシャキした食感で、より白くきれいな仕上がりになります。
そのため、煮物に使う場合は水、おせち料理で定番の酢れんこんは酢水がおすすめ。炒め物や天ぷらはどちらでもOKなので好みで選んでくださいね。
切り方を変えなきゃもったいない!
前述のとおり、レンコンは水につけるか酢水につけるかでも食感が変わりますが、じつは切り方によっても食感が大きく左右されます。
たとえば同じ輪切りでも、分厚い輪切りだとホクホクに、薄い輪切りだとシャキシャキに。また、縦方向に棒状に切ると、繊維が残りやすくシャクシャクと歯切れのよい食感になって、炒め物におすすめです。
そのほか、煮物などしっかり調味料をしみこませたい場合は乱切りが適していますし、すりおろすとモチモチしてまた全然違う食感に。まさに七変化する野菜なので、ぜひいろいろ試してみてください。
丸ごと買ったら使いわけなきゃもったいない!
産地に近い道の駅や産直でレンコンを買うと、太い部分から細い部分まで長~くつながったレンコンが手に入ることがあります。このように丸ごとのレンコンが手に入ったら、ぜひ部位ごとに使いわけてみてください。
レンコンは細い側ほど若い部分で、みずみずしくてシャキシャキしていますが、太い側にいくほど成熟していて粘りと甘みがあります。
通常のスーパーではバラバラにカットされた状態で売られていますが、たまにとがった先端部分がついている節が売っていることもあるので、見つけたらぜひサラダやピクルスにして、そのみずみずしさとシャキシャキ感を味わってみてください。
地味に見えて奥が深い!レンコンを楽しもう
なじみ深い野菜で、かつちょっと地味なイメージもあるレンコンですが、今回ご紹介したように調理方法ひとつでさまざまな変化をすることも。ぜひもったいないポイントを避けながら、寒くなるとともに甘みをますレンコンを存分に楽しんでくださいね。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部