気温も湿度も高くて、食品の保存に気をつかいたい夏。いろんな食品を衛生的に管理するはずの冷蔵庫で、いつのまにかイヤ~なニオイが充満してしまっていること、ありませんか?
気をつけていたはずなのに、なぜかニオイが発生してしまう冷蔵庫。じつはちょっとしたきっかけが原因かも!?今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、冷蔵庫のニオイを防ぐために放置してはいけないポイントを教えてもらいます。

それ自体のニオイがするだけではない!
使いかけの牛乳や生クリームを冷蔵庫にしまう際、そそぎ口にちょっとだけ牛乳などがついてしまっていることがありますよね。いわゆる「液だれ」ですが、ほんの少しの量ならこのままでもいいよね…と思っていませんか?でもこれが、後悔につながることも…。
その理由は、牛乳が垂れた部分から牛乳のニオイがしてしまうから、だけではありません。じつは牛乳や生クリームなどはまわりのニオイを吸収しやすい性質があり、たとえば冷蔵庫の中にキムチや、ニラやニンニクを使った料理などが置いてあると、それらのニオイを吸収してしまうのです。
すると、もうとっくにキムチを捨てたはずなのに冷蔵庫から延々とキムチのニオイがし続けたり、いろんな食べ物が混ざった独特のイヤ~なニオイにつながったりして、残念な結果に。ちなみに牛乳パックなどのそそぎ口だけでなく、冷蔵庫の棚などについてしまった牛乳でも同様のことが起き、ニオイだけでなく雑菌繁殖の温床にもなるので注意が必要です。
ニオイを吸収しやすい乳製品はしっかり密閉して
冷蔵庫内のニオイを防ぐため、キムチなどもともとニオイの濃い食品をしっかり密閉して入れるのはもちろん大事ですが、ニオイを「吸収しやすい」食品の密閉も忘れずに。とくに牛乳や生クリーム、バターといった乳製品は、ニオイを吸着しやすいので注意が必要です。
牛乳など液体のものは、はじめからしっかり密閉する人が多いとは思いますが、使いかけのバターは包み紙にサッとくるんでそのまま…ということもありますよね。でもしっかり密閉しておかないと、冷蔵庫のさまざまな食品のニオイがついてしまい、冷蔵庫内の悪臭につながるだけでなく、食べるときもニオイが気になってしまっておいしくありません。
「このくらいならいいや…」が落とし穴!夏のニオイに注意
牛乳のちょっとした液だれや、使いかけのバターのしまいかたなど、「このくらいのことで、たいして違いは出ないのでは」と思いがちですが、じつは後悔につながるような残念なニオイにつながってしまうことも多々。逆に、ポイントをしっかり押さえればちょっとした工夫で未然に防げるということでもあります。
キッチンのあちこちでニオイが気になってしまう季節、ぜひ効率的に対策して、できるだけ快適にすごしましょう!
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部