ベランダでもOK!干し野菜の作り方、保存方法、おすすめレシピ

2018/10/11

生のままで食べるよりも、旨みがぐんとアップする干し野菜。自分のおうちのベランダでも簡単に作ることができます。

自宅での干し野菜の作り方やおすすめの野菜、干し野菜の美味しい食べ方などを、暮らしスタイリストとして料理を始め家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんに教えてもらいました。

人気の干し野菜、そのメリットは?

野菜を天日干しすると、水分が抜けて、旨みや甘みが凝縮され、食感も変わります。また、栄養価も上がるものも多く、例えば椎茸はビタミンDが、大根はカルシウムが大幅に増えます。

野菜は切ってから干すことが多いので、調理をするときにも野菜を切る手間がありません。味もよく染みやすく、火の通りも早いので時短に。さらに、炒め物が水っぽくならなかったり、煮物が煮崩れしにくかったり、揚げ物にしても油跳ねしなかったりと、調理上のメリットも多くあります。素材の旨みや甘みが強くなるので、薄めの味つけでも物足りなくありません。

野菜の種類や乾燥の程度にもよりますが、長期保存ができるようになるのも便利。冷蔵庫に余っている野菜は傷んでしまう前に、干し野菜にしてしまうと無駄なく食べきれます。軽く小さくなってしまうので、冷蔵庫のスペースも取らないというのもいいところです。

干し野菜におすすめの食材は?必要な道具は?

定番は椎茸や大根などですが、ほとんどの野菜は干し野菜にすることができます。にんじんやきゅうり、じゃがいも、レンコン、玉ねぎ、しょうが、にんにく、きのこ類など、お好みの野菜で作ることができます。

また、りんごやバナナ、レモン、パイナップル、キウイフルーツ、いちごなどのドライフルーツもおすすめ。ただし、レタスやもやし、水菜などの水分が多くて傷みやすい野菜は向きません。

必要な道具は、ざるや網など通気性の良い容器だけ。全体が覆える専用の干し野菜ネットも販売されています。100円ショップでも購入可能です。

簡単で美味しい!干し野菜の作り方

いつ、どこで作ればいいの?

秋から冬の空気の乾燥した時期がおすすめです。日当たりが良く、風通しが良い場所であれば、マンションのベランダでもOKです。ホコリやゴミなどが気になる場合は、窓際の日当たりの良い場所で作ることも可能です。

野菜はどうやって切ればいい?

調理に合わせて、食べやすい大きさに切ります。大きくても干し野菜にできますが、乾くまでに時間がかかります。薄かったり、カットした面が広いと早く乾燥します。皮は基本的に剥かなくてOKです(玉ねぎやニンニクの皮は剥いてください)。

にんじんや大根、きゅうりなどは輪切りにするとピクルスや漬物などに、ピーラーで薄く切ると汁物やサラダなどに使いやすいです。きのこ類は石づきを取ってからほぐして、キャベツや白菜、小松菜などの葉物野菜は葉を一枚ずつに分けて干したり、細かく刻んで干します。

また、さつまいもはそのまま切って干すこともできますが、一度蒸してから食べやすい大きさに切って干すと、干し芋になります。

どうやって、どのくらい干す?

通気性の良いざるや網に野菜を重ならないように並べて、日に当てます。野菜にもよりますが、半日から数日干してください。半日程度だとやや水分が残った状態ですが、野菜自体のみずみずしさが残りつつも、干し野菜ならではの旨みや食感が楽しめます。

数日かけて干すと完全に乾燥して、より長く保存することができます。数日かけて干す場合は、夜間は室内に取り込み、また翌日外に出してください。

天日干しが難しい場合は…

日当たりがよくない場合など天日干しができない場合は、オーブンで干し野菜を作ることも可能です。天板に重ならないように野菜を並べて、100℃に予熱したオーブンで30~60分程加熱します。葉野菜はオーブンでの乾燥には向きません。

どうやって保存する?

密閉容器やジッパー付ポリ袋などに入れて、冷蔵庫もしく は冷凍庫で保存します。半乾燥であれば冷蔵庫で一週間程、完全乾燥であれば1ヶ月程保存可能です。

干し野菜の使い方と簡単レシピ

干し野菜は生のまま食べても美味しいですが、料理に使うと、その美味しさや便利さがより活きてきます。スープや味噌汁などの汁物、煮物や炒め物などはそのまま使いえますが、サラダやマリネなどにするときは、水で10~20分ほど戻してから使うと、食感がよくなります。

簡単レシピ:味が濃い!干し野菜のマリネ

干し野菜(ナス・レンコン・セロリ・ミニトマト あわせて50g程度)を水につけて10分程度戻します。酢(大さじ2)、オリーブオイル(大さじ1)、粒マスタード(大さじ1)、砂糖(小さじ1)、塩こしょう(各少々)をよく混ぜ合わせてマリネ液を作り、水気を絞った干し野菜にからめたら、できあがり。

干し野菜があれば、火も包丁もなしであっという間に一品完成。味が濃くて、食感の楽しい一品です。ぜひお試しください。

◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。

 
 

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