炒め物や揚げ物などの料理をするときには、油が欠かせません。そのため、サラダ油をつねにストックしているという家庭も多いのではないでしょうか。本記事では、サラダ油の賞味期限や正しい保存方法、傷んだ場合の特徴などをまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

サラダ油は賞味期限が過ぎても大丈夫?
ストックしておいたサラダ油の賞味期限が、いつの間にか切れてしまって困ったことはありませんか?サラダ油の賞味期限が切れたからと言って、すぐに食べられなくなるというわけではありません。
しかし、傷んだサラダ油を食べてしまうと体によくない為、食べる際には油の状態を確認し、自己責任で判断する必要があります。本記事では、賞味期限や保存方法などについてみていきましょう。
賞味期限と消費期限の違い
ここで、消費期限と賞味期限の違いについてまとめます。
賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。
賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
消費期限とは、賞味期限と同じように保存していた食べ物などが、記載されている「年月日」まで「安全に食べることのできる」期限になります。
お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。
もちろん賞味・消費期限ともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期間にかかわらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。
【保存方法別】サラダ油の賞味期限は?
サラダ油の賞味期限は、容器によって異なります。それはサラダ油の品質は空気や光・温度などの影響を受けるためで、容器によって保存状態が異なることが理由です。
缶や色つきのビン・紙容器に入っている油の場合は製造後2年、透明のビンの容器に入っている油は製造後1年半、プラスチック製の容器に入っている油は1年の賞味期限が設けられています。
未開封のサラダ油の賞味期限
賞味期限は、未開封で正しく保存できていた場合を想定して設定されています。そのため、未開封で正しく保存されている場合のサラダ油の賞味期限は、パッケージに記載されている日付に従うことになります。
サラダ油の賞味期限は、パッケージに使用されている容器の種類などによって異なりますが、目安は1年〜2年ほどとなっています。
開封済みのサラダ油の賞味期限
開封済みのサラダ油は、空気や光の影響によって酸化が進んでいきます。また、賞味期限は未開封の状態を想定して設定されています。
そのため、開封後のサラダ油は容器の種類や記載されている賞味期限の日付にかかわらず、開封してから1〜2カ月を目安に使い切るようにしましょう。
ただし、保存状況によっては早く傷んでしまうこともあるので、使用後は必ずしっかりと蓋を閉め、開封してからしばらく時間が経っていれば、必ず使用前に状態を確認しましょう。
冷蔵庫で保存したサラダ油の賞味期限
多くの食材は、冷蔵庫で保存することで品質を長く保てるようになります。しかし、サラダ油の場合は冷蔵庫で保存しても品質保持の期間が長くなるということはありません。
冷蔵庫でサラダ油を保存しても無意味なうえ、冷蔵庫で保存することでサラダ油が白く固まってしまうことがあります。サラダ油は固まっても温めれば元の状態に戻るので、品質には問題ありませんが、おすすめはできません。
常温で保存したサラダ油の賞味期限
サラダ油は常温で保存が可能なので、未開封であれば記載されている賞味期限に従います。また、開封後も常温保存ですが、開封後は空気に触れて酸化が進むため、1〜2カ月を目安に使い切るようにしましょう。
未開封であっても光に当たるとサラダ油は傷んでしまうことがあるため、未開封でも開封後でも光を避けて保存しましょう。また、必ず蓋をしっかり閉め、高温になる場所での保存も避けましょう。
賞味期限が過ぎて傷んだサラダ油の特徴
賞味期限が過ぎてもサラダ油はすぐに使えなくなるわけではありません。しかし、サラダ油の保存状態が悪ければ、早く傷んでしまうこともあります。
そのため、賞味期限はあくまでも正しく保存していた場合の目安として考え、賞味期限が過ぎているのであれば、必ずそのサラダ油の状況は確認しましょう。もし、傷んでいれば、サラダ油にはいくつかの特徴が見られるようになります。
特徴1:色が濃くなる
食用油は基本的に腐ることはありません。しかし、光や空気によって品質が劣化してしまうことがあります。また、揚げ油として数回使ったり、揚げ物が終わった後に揚げカスを取り除かなかったり、保存状態が悪いなどの場合は劣化が早く進むこともあります。
劣化が進んだ油は色が濃くなっていきます。とくに揚げ物をした際に、不純物が残ったままになっていたり、揚げた食材の成分が油の中へ溶け出して変性することで、油の劣化が進んでいきます。この状態の油を使うと、料理の仕上がりや味に影響を与えます。
特徴2:煙が出る
劣化していない油であれば、240℃くらいまでは温度を上げても煙は出ません。
それに対して、油に不純物が多く入ってしまっていたり、傷んでいる場合には、180℃でも煙が出てくることがあります。
そのような場合、油臭い不快な臭いなども伴うことがありますので、使うことは避けましょう。
特徴3:粘り
サラダ油にはもともと粘り気はあります。しかし、劣化が進んでくると、温度が低いときにドロッとしたような粘りが出てきます。粘り気の強くなった油で揚げ物をしてしまうと、油切れが悪く、カラっと揚げることができなくなってしまいます。
また、こまかくて消えにくいカニ泡ができるようであれば、油の劣化が進んでいるので使うことは避けましょう。
【日数別】賞味期限切れのサラダ油はいつまで大丈夫?
賞味期限は正しい方法で保存されていた場合を想定しているため、保存方法によって賞味期限が早まってしまうことがあります。
そのため、賞味期限は少し過ぎたくらいだから大丈夫と判断せずに、必ず油の状態を確認する必要があります。
賞味期限が1カ月過ぎたサラダ油
賞味期限が1カ月過ぎたサラダ油を、未開封で正しく保存していた場合は食べられる可能性があります。
ただし、油は未開封であっても、光に触れていれば酸化が進んでしまいます。そのため、未開封でも賞味期限が切れたサラダ油を使うと、料理の風味を損ねてしまう可能性が考えられるため、サラダ油の状態をよく観察し、自己責任で使用するかの判断をしましょう。
賞味期限が半年過ぎたサラダ油
賞味期限が半年過ぎている油は、未開封で正しく保存されている場合に限り使える可能性があります。
ただし、多くのメーカーが賞味期限が過ぎてからの使用はすすめていません。また、保存状態によっては油も傷むこともあるので、できれば賞味期限が過ぎたサラダ油を使うことは避けましょう。もし、賞味期限切れのサラダ油を使う場合は状態をよく確認してください。
賞味期限が1年以上過ぎたサラダ油
賞味期限が1年以上も過ぎていれば、サラダ油は正しく保存していたとしても酸化が進んでしまっている可能性があります。
無理して料理に使用することは避け、廃棄することをおすすめします。油を処分する場合には、絶対に排水溝へ流さず、油と容器を分別して自治体ごとの決まりに従って処分しましょう。
サラダ油の正しい保存方法
ここからはサラダ油の保存方法について触れていきます。
サラダ油の保存方法は、パッケージに記載されているため確認して正しく保存しましょう。
冷蔵庫で保存する
サラダ油は冷蔵庫で保存する必要はありません。サラダ油を冷蔵庫で保存してしまうと白く濁ったり、結晶ができたり、沈殿が起こったりなどの原因となってしまいます。これらは油に含まれる成分が低温によって固まっただけなので品質には問題なく、温めれば元の状態に戻り使うことができます。
しかし、油は料理の際に素早く使うことができなければ不便なので、あえて冷蔵庫で保存する必要もないでしょう。
常温で保存する
サラダ油は冷蔵庫で保存する必要はなく、常温で保存することができます。ただし、サラダ油は未開封であっても、光に当てると早く傷む原因となってしまいます。
そのため、直射日光が当たらない場所で保存するようにしましょう。また、温度の高い場所での保存もサラダ油を傷める原因となってしまうので、コンロや熱を発する電化製品の近くに置いておかず、涼しい場所で保存するようにしましょう。
賞味期限切れのサラダ油には要注意!無理して使わないようにしよう!
賞味期限が切れた油について紹介しました。
賞味期限が切れてしまっても、保存状態や油の状態がよければ使用できることもありますが、
賞味期限が切れたサラダ油は、多くのメーカーが使用することをすすめていないので、もし賞味期限切れのサラダ油を使うのであれば、状態をよく確認して、無理してまで食べないようにしましょう。