【管理栄養士監修】賞味期限切れの「ごま(胡麻)」はいつまで食べられる?正しい保存方法は?【日数別】
2020/10/12
ごまは大量に使うという機会が少なく、使い切れずに賞味期限を切らしてしまうこともあります。このとき、賞味期限切れのごまを食べても大丈夫かどうか悩んでしまう人もいるので、身近な食材であるごまの賞味期限についてしっかりと把握しておきましょう。
ごまは賞味期限が過ぎても食べられる?
ごまは炒ったり、擦ったりすることでおいしく食べることができます。賞味期限が過ぎてしまったとき、食べても大丈夫なのか判断に迷う人はいませんか。
食品の賞味期限が過ぎたからと言って、すぐに食べられない程傷んでいるというわけではありません。傷んでいるときの特徴がみられないか、保存状態はどうだったかなどを考慮して判断する必要があります。
賞味期限と消費期限の違い
ここで、消費期限と賞味期限の違いについてまとめます。
賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。
賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
消費期限とは、賞味期限と同じように保存していた食べ物などが、記載されている「年月日」まで「安全に食べることのできる」期限になります。
お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。
もちろん賞味・消費期限ともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期間にかかわらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。
【種類別】ごまの賞味期限は?
一般的に、ごまの賞味期限は製造から半年~1年程と言われています。
賞味期限はあくまでも目安のため、保存状態が悪ければパッケージに記載されている賞味期限よりも早く賞味期限を迎えてしまいます。
安全においしくごまを食べるためにも、どのような状態で保存すればよいのかを把握しておくようにしましょう。
白ごまの賞味期限は?
ごまは見た目の違いから、大きく白ごま、黒ごま、金ごまに分けられています。白ごまはその名前の通り、白い見た目をしていて、ごまの中でもポピュラーな種類です。
メーカーによって賞味期限は異なりますが、白ごまの賞味期限は半年〜1年ほどです。ただし、開封した場合には賞味期限に関係なく、なるべく早く使い切る必要があります。
黒ごまの賞味期限は?
黒ごまは見た目が黒いごまです。しかし、黒いのは皮の色だけで、実は白ごまと同様に白いです。また、栄養価も皮に多く含まれるポリフェノール以外は、白ごまと大きく変わりません。
こちらもメーカーによって異なりますが、賞味期限の目安は半年〜1年ほどです。
金ごまの賞味期限は?
金ごまは皮が金色に近い色をしていて、黄ごまや茶ごまと呼ばれることもあります。その皮の色から、お祝い事の料理などでもよく使われます。また、原産地が限られていて、黒ごまと白ごまに比べると希少性が高く、香りと旨味も強いです。
メーカーによって差はありますが、金ゴマの賞味期限の目安は半年~10カ月ほどです。
【保存方法・種類別】ゴマの賞味期限は?
ひとくちに賞味期限と言っても保存方法や加工状態によって差が出てきます。
ここからは、未開封の場合と開封済みの場合、またねりごまの賞味期限についても見ていきましょう。
未開封のごまの賞味期限
賞味期限は未開封で、正しく保存されている場合を想定して設定されています。
そのため、未開封の状態で正しく保存されていたごまは、パッケージに記載されている賞味期限通りと考えてもよいでしょう。
開封済みのごまの賞味期限
パッケージに記載されている賞味期限は未開封の場合を想定して設定されています。そのため、開封したごまは記載されている賞味期限にかかわらず、なるべく早く使い切る必要があります。
ごまは開封すると外気に触れて風味が劣化していきます。また、虫が入り込む可能性もあるので、しっかりと空気を抜いて口を閉じ、直射日光と高温多湿の場所を避けて、1カ月を目安に使い切るようにしましょう。メーカーによっては、開封後の保存は冷蔵庫をすすめている場合もあります。
ねりごまの賞味期限
ごまは粒の状態で販売されていることもありますが、ペースト状にすり潰してねりごまとして加工されていることもあります。
ねりごまはタンタンメンのスープや和え物、ゴマ豆腐、ドレッシングやプリンのようなデザートなど幅広くアレンジの効く食材です。
ねりごまもメーカーによって賞味期限は異なりますが、水分量が少ないことから、2年ほど日持ちするものもあります。
賞味期限が過ぎて傷んだごまの特徴
おいしく食べられる期間を過ぎてしまったとしても、食品衛生上は問題ない場合があります。
ここからは傷んだごまの特徴をご紹介します。
特徴1:油臭くなる
ごまの成分の半分以上は、脂質で占められいます。この脂質の中には体によいとされる不飽和脂肪酸の油が多く含まれますが、長期間空気に触れることで徐々に酸化され、酸化が進むと強くニオイを出すようになり、油臭くなってしまいます。酸化した油は料理の味を損ねたり、体調を崩す原因となるため、食べることは避けた方がよいでしょう。
保存期間が長いほど油の酸化は進んでいくため、賞味期限を守り早めに食べることをおすすめします。
特徴2:カビ
もともとごまには水分がとても少ないのですが、外気に触れると湿気を吸収しやすくなり、それによってカビが生えることがあります。カビが生えるとごまが変色をしたり、異臭がするようになったりなどの特徴がみられます。
ごまを湿気から守るために、開封して時間が経ったごまを煎り直すという人もいますが、ごまは煎り直しても、もとの風味には戻りません。とくに、すりゴマは焦げやすいので注意しましょう。
特徴3:ダニ
ごまを保存する際には高温多湿を避けるようにしましょう。高温多湿の場所でごまを保存していると、ダニが発生してしまう可能性があります。
また、ダニはビニール袋であれば食い破って袋の中に侵入する可能性があります。
ごまの中に動く物があったり、白くて細かな綿のような物が見えた場合にはダニが入り込んでいる可能性があります。ダニそのものに毒はありませんが、体質によっては重篤なアレルギー症状を起こすため、怪しいと感じたら口にしないようにしましょう。
【日数別】賞味期限切れのごまはいつまで食べられる?
ここからは賞味期限が過ぎた後の日数別に、ごまが食べられるかどうかを見ていきましょう。
基本的にメーカーは賞味期限内での消費をおすすめしているので、食べるときは自己責任で判断するようにしてください。なお、パッケージに記載されている保存方法を守っていることを前提としています。
賞味期限が1カ月過ぎたごま
ごまの賞味期限が1カ月過ぎたとしても、正しく保存できていれば食べることができる可能性が高いです。
ただし、保存方法が適切でなかったり、ニオイなどに違和感がある場合には食べない方がよいでしょう。
賞味期限が半年過ぎたごま
賞味期限が半年過ぎているごまは、品質が維持できていない可能性が高いので、食べることを避けた方がよいでしょう。
もし食べるのであれば、ダニやカビ、油の酸化具合などをよく確認して、自己責任で食べるようにしましょう。
賞味期限が1年以上過ぎたごま
賞味期限が1年以上過ぎているごまは、食べることをおすすめできません。もし、未開封で正しく保存できていたとしても、ごまの油が酸化したり、ダニが侵入しているなどの可能性も捨てきれない為です。
香ばしさや食感に劣化を感じられるはずなので、口にしない方が無難です。
ごまの正しい保存方法
ここからはごまの保存方法について解説していきます。
ごまの正しい保存方法については、基本的に商品パッケージに記載されているのでそちらをチェックしましょう。
常温で保存する
ごまは未開封であれば常温で保存することができます。
ただし、高温多湿の場所は避けた方がよいでしょう。暗くて、涼しい場所で保存するようとよいです。
冷蔵庫で保存する
ごまは開封すると外気に触れて品質の劣化が早くなります。そのため、開封後はしっかりと袋の空気を抜いて、口を閉じて、冷蔵庫で保存するとよいでしょう。
開封後のごまは1カ月を目安に使い切ることがおすすめです。
賞味期限切れのごまには要注意!無理して食べないようにしよう!
賞味期限が過ぎたごまについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。ごまは、野菜や魚に和えたり、薬味や揚げものの衣にしてもおいしい食材です。
賞味期限が過ぎてしまっても正しく保存され、傷んでいるような特徴がみられない場合は食べられることもあります。
おいしく食べるためにも、期限内に食べられるように心がけましょう。