【管理栄養士監修】賞味期限切れの「ちまき」はいつまで大丈夫?傷んだときの特徴を解説!
2021/01/28
賞味期限切れのちまきはいつまで食べることができるのでしょうか。この記事では、ちまきの種類による賞味期限や保存方法、傷んだときの特徴について詳しく解説しています。端午の節句といったお祝いごとに食べられるちまきについて、ぜひ理解を深めてください。
ちまきとは?
ちまきとは、お餅やもち米を笹の葉で包み、い草などで縛ったものを蒸してつくられる食べ物です。
その歴史は古く、日本では平安時代から存在しており、元々は中国から伝わったものであるとされています。端午の節句のお祝いに食べる風習があります。
ちまきは地方によってさまざまな種類がつくられており、中身や形、包み方や使われる素材も違っています。北海道から関東地方においては中身がおこわタイプのちまきが多く、東海地方や九州地方では甘い餅菓子タイプのちまきが多くつくられているようです。
和菓子のちまきの賞味期限
餅菓子タイプのちまきの日持ちは、常温保存で2~4日間とされ、消費期限がつけられていることが多いです。夏場の場合はさらに短く設定され、直射日光を避けた涼しいところで保存するのがよいでしょう。
おこわのちまきの賞味期限
おこわタイプのちまきも、和菓子のちまきと同じように、冷蔵で4日ほどの消費期限、冷凍であれば1カ月以上の賞味期限がついているものが多いです。
賞味期限と消費期限の違い
賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。
賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限をすぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
消費期限とは、賞味期限と同じように保存していた場合、記載されている「年月日」まで「安全に食べられる」期限になります。
お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。
もちろん賞味・消費期限ともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期限にかかわらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。
賞味期限がすぎて傷んだちまきの特徴
賞味期限がすぎてしまったちまきには、どのような変化が表れるのでしょうか。
多くのちまきは笹の葉で包まれているため、一見目立った変化は分かりません。しかし、和菓子のちまきとおこわのちまきには、それぞれに傷んだ特徴が出てきます。ここでは、ちまきの種類ごとに傷んだときの特徴を、解説いたします。
【和菓子のちまき】傷んだ特徴
和菓子タイプのちまきが傷んでくると、中のお餅が固くなり、さらに放っておけばカビも生えてくる可能性があります。
和菓子タイプのちまきは、お餅からできています。固くなった場合は、正しい方法で温めることでおいしくもちもちとした食感がもどるのですが、カビが生えた場合は、食べないようにしましょう。
とくに夏場は傷みが進行しやすいため、購入したら早めに食べきってしまうほうがよいでしょう。
【おこわのちまき】傷んだ特徴
おこわタイプのちまきが傷んでくると、和菓子のちまきと同様に、中のおこわが固くなり、カビが生えてくるだけでなく、異臭も発生する可能性があります。
おこわに使われている具の種類によっては、そこから傷みやすくなることもあり、微生物の増殖などによって肉などのタンパク質が分解されると、不快な臭いが発生し、糸を引くこともあります。このような場合にも食べることはおすすめできないため、一度ちまきを温めた場合は、賞味期限にかかわらず、できるだけ早めに食べ切るようにするといいでしょう。こちらも、賞味期限内に食べきってしまうほうが安全であるといえるでしょう。
ちまきの保存方法
ここまで、ちまきの賞味期限についてふれてきましたが、それではどのように保存すればおいしくちまきを食べることができるのでしょうか。
ちまきの保存方法には、常温保存、冷蔵保存、冷凍保存の3つがあります。順番にご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
常温で保存する
ちまきは加熱してつくられており、殺菌作用があると言われている笹の葉に包まれていることから、常温保存が可能です。ただし、おこわのちまきには傷みやすい具が使われるので、和菓子のちまきについてのみ言えることです。
常温保存の場合、できるだけ直射日光の当たらない涼しい場所に置いておくようにしましょう。ただし、夏場などの暑い日だと、期限内であってもお餅が固くなったりカビが生える可能性があります。
購入したら、できる限り早めに食べてしまうほうがよいでしょう。
冷蔵で保存する
どちらのちまきも一時的に保存しておきたい場合は、冷蔵保存しておくことが可能です。
常温保存よりも、比較的劣化を防ぐことができます。しかし、お餅・おこわ部分が固くなりやすいため、食べるときには温めたほうがおいしく食べることができるでしょう。
冷蔵保存する場合は、水分を蒸発しにくくするためラップで1つずつ包み、密閉可能な保存袋などに入れて冷蔵庫に保存するとよいでしょう。
冷凍で保存できる?
どちらのちまきも、冷凍保存が可能です。
おこわのちまきは冷凍することで、1カ月程度の保存が可能です。食べるときは、蒸し器を使ったり、包まれている表面を水でぬらしてラップに包んで電子レンジを使って加熱すれば、おいしくいただけます。
保存するときは、ラップで1つずつ包み、密閉可能な保存袋などに入れて冷凍庫に保存するとよいでしょう。
また、和菓子のちまきも未開封のまま冷凍保存をすれば1カ月程度の保存できるものもあります。食べるときは、たっぷりのお湯で20分程度ゆでたあとに水にさらせば、おいしくいただくことができるでしょう。
余ったちまきの活用方法
ちまきが余ってしまったら、さまざまなアレンジを試してみてはいかがでしょうか。
和菓子のちまきが余ってしまったら、さまざまな調味料と組み合わせてみましょう。たとえば、あんこやきな粉、黒蜜をのせて食べてみてもおいしいでしょう。ちょっと変わった食べ方としては、刺身のようにスライスして、ワサビ醤油で食べてみるのはいかがでしょうか。
おこわタイプのちまきが余ってしまったら、汁物といっしょに食べてみてもよいですし、焼き目をつけて焼おにぎり風にしても、おいしくいただけるでしょう。
賞味期限切れのちまきには要注意!無理して食べないようにしよう!
ちまきは地方によって、さまざまなタイプの調理法があり、古くから端午の節句の時期などに愛されてきた食べ物です。
どちらのちまきも、常温や冷蔵での日持ちが短いため、期限内であっても保存方法によっては傷んでしまうことがあります。消費期限や賞味期限に気をつけるだけでなく、少しでもカビや異臭などの異変を感じたら、無理して食べないようにしましょう。