辻希美さん「完璧なママを演じる私を断捨離したら、5人目が欲しいと思うように」

2022/01/25

やましたひでこ先生のご自宅(本物っ)に断捨離しているゲストをお迎え。今回のお客様は「モーニング娘。」OGで、現在は4人の子の母になった辻希美さん! YouTubeでママとしての日常を発信し、子育て中の女性に熱く支持されている辻さんは34歳。華麗な再ブレイクのきっかけとなったのは、「盛りの断捨離」だったそう……。

辻󠄀希美:
タレント。1987年、東京生まれ。2000年に「モーニング娘。」のメンバーとして芸能界デビュー。2007年に俳優の杉浦太陽さんと結婚を発表し、産休・育休に突入。活動再開後はママドルとしても人気に。公式YouTube「辻󠄀ちゃんネル」はチャンネル登録者数が94万人超(2022年1月現在)

やましたひでこ:
断捨離®提唱者。1954年、東京生まれ。子育てや介護を経験した後、ヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」から着想を得た「断捨離」理論を構築。BS 朝日『ウチ、〝断捨離〞しました!』(毎週月曜夜8時)にレギュラー出演中。著書に『モノ・人・心の悩みが消えていく 断捨離道場』(講談社)など。

「いつか使うかも」という考え方は今すぐ断捨離!

【ひでこ】大人気のYouTubeチャンネル「辻󠄀ちゃんネル」、見ましたよー。「衣替え、大っ嫌い!」っていう回。

【辻󠄀】えー! よりによって断捨離の先生にはいちばん見られたくない回を(汗)。

【ひでこ】フフフ。次のシーズンまで着ない服を収納するために、次から次へとふとん圧縮袋にパンパンに詰め込んで、最後にギューッと圧縮していましたね?「これ、正解なのかな?」って自問自答していたけど、もちろん不正解!

【辻󠄀】ですよね。ごめんなさ~い!

【ひでこ】あんなにギュウギュウじゃ、服が窮屈でかわいそう。無理矢理圧縮しないと収納できないってことは、収納スペースに対して服の量が多すぎるんじゃないかしら?

【辻󠄀】そうかもしれません。でも一応、ふだんから断捨離を心がけてはいて、着なくなった服は後輩に譲るか、譲れないほど傷んでしまったものは処分しています。でも、着てもいないのに気に入っている服は「いつか着るかも」と思うと手放せなくて。その点数が意外と多くて、圧縮袋に詰めるしかないっていう……。

【ひでこ】季節が変わるたびに、着てもいない大量の服を引っ張り出してはまた収納するなんて、ハッキリ言って無意味な作業。時間も労力も浪費するばかりで、衣替えが嫌いになるのも当然よ。辻ちゃんは「いつか着るかも」って言うけど、その「いつか」って来たことある?

【辻󠄀】ないです(キッパリ)!なのに、つい「いつか」と思ってしまうのが私の悪い癖。冷凍庫にも「いつか食べよう」と思いながら眠らせている食べ物がいくつもあって、今もわざわざお取り寄せした大好きな馬刺しがはや数カ月……。まだ食べられるのか捨てるべきなのか見極められなくて、不安なまま放置してあるんです。

【ひでこ】見極め方は服も食べ物も同じで、今の辻󠄀ちゃんが「着たいか」「食べたいか」。それだけ。実はシンプルなの。今着たくない、今食べたくないなら、その物との関係性は終わっている、つまり不要ってこと。さっさと捨てれば、衣替えの手間も時間も減るし、冷凍庫には食べたいものだけ。暮らしがご機嫌な状態になるのよ。

買う物を減らせば物が減り、使いきった達成感で満たされる

【辻󠄀】私ももっとご機嫌に暮らしたいです!でも、捨てるのって負けた気がして。

【ひでこ】捨てることに罪悪感があるから、捨てる自分を許せなくて「捨てるのは負け」って思うんでしょうね。でもそこは負けを認めて、素直にごめんなさいって謝りながら捨てたほうがいいですよ。なぜならそれを繰り返すことで、自然と買い過ぎが減っていくから。

【辻󠄀】負けた悔しさがバネになるんですね。でも、とにかく負けず嫌いで(苦笑)。

【ひでこ】では、こう考えたらどう? 最後まで使いきったときや食べきったときって、爽快感がない?

【辻󠄀】あります、リップクリームとか! あ、そっか。使いきれば負けた気にならないどころか、達成感を得られますね。

【ひでこ】そのとおり。日ごろから短期間で使いきれる分だけを買うようにすれば、勝ち続けるようになれるわよ。

【辻󠄀】食べ物も生活用品もついまとめ買いしがちだけど、使い切れる量を小まめに買えばいいんですね。それならすぐに実践できそう!

【ひでこ】でしょ?ぜひトライしてみて。ご機嫌に暮らすための鉄則は、小まめに買って、小まめに片づけや処分をすること。衣替えや年末の大掃除みたいに数カ月から一年分をまとめてどうにかしようとするのではなくて、常にちょこちょこ行うことなんです。

【辻󠄀】あ、私、食器などの洗い物や洗濯はかなり小まめにやってます!というのも、わが家は夫婦に子ども4人の6人家族で、使う食器も洗濯物もとにかく量が多いから、小まめにやらざるを得ないんですよね(苦笑)。ただ、掃除はつい溜めてしまいがちです。

【ひでこ】物が多ければ多いほど、掃除は手間がかかるもの。辻󠄀ちゃんも物が多すぎて、掃除が後回しになっているんじゃない?物を減らせば、掃除へのやる気がグンとアップするわよ。

【辻󠄀】やる気って大事ですよね。私の場合、家がちらかってくると、花を買ってきて飾るんです。すると、「よし、がんばって片づけよう!」っていう気持ちになれる。でも、ひでこ先生の言うとおり、物を減らすのが先ですね……(苦笑)。

【ひでこ】断捨離に取り組むには、気持ちの切り替えが大事なんです。「やる!」と決めて集中しないと、ぐるぐる迷い始めて、結局何も捨てられなかった、なんてことも。だから、花を買うことでスイッチを入れるのは、実はとってもいいアイデア!その調子で頑張ってみて。

【辻󠄀】よかった~! はい、がんばります!

20歳で出産。「ママ失格」と言われないために、必死で盛った日々

【ひでこ】それにしても辻󠄀ちゃんはよくやっていらっしゃるわ。さっき言っていたとおり夫婦とお子さん4人の6人暮らしで、しかも核家族でしょう?それで仕事も家事も育児もこなしているなんて。

【辻󠄀】結婚と初めての出産が20歳とまだ若かったからか、当時は世間から厳しい目で見られることが多かったんです。出産後の孤独感を埋めるために始めたブログも、最初は批判的なコメントばかり。新米ママで未熟なのは事実でしたし、皆さんから認めていただけるように「完璧なママ」をめざして必死に努力してきました。それが4人目を産むまで続きましたね。

【ひでこ】ということは10年以上も?きつかったんじゃ?

【辻󠄀】画像も文章も「とにかくツッコまれないように」と気を配って……今思えばちょっと無理して盛っていた部分もあったかもしれません。でも4人目の出産後、長男から「YouTubeはやらないの?」と言われたのを機に動画配信を始めたら、動画って画像よりリアルで説得力があるみたいで、「辻󠄀ちゃんって実は家事も子育てもめちゃがんばってる!」と温かい反応が増えたんですよ。視聴者の皆さんが「そんなに手間をかけなくてもいいよ」「こういう便利なグッズを活用したら?」とコメント欄でやさしく教えてくださるようになったんです。それで「完璧なママじゃなくていいんだ」って肩の力が抜けたら、どんどん素の自分をさらけ出せるようになりました。

【ひでこ】完璧をめざすことを断捨離した結果、本来の辻󠄀ちゃんのおおらかな魅力が前面に出てきたんですね。しかも、「辻󠄀ちゃんを見ていると、私もこのままでいいんだってホッとする」といった共感の声が集まってファンが急増した。これは断捨離のセオリーなんだけど、物も考え方も1つ手放すと、必ず別の価値ある物がやってくる。辻󠄀ちゃんはそれを身をもって体験された。

【辻󠄀】そっか! 私、いつの間にか考え方を断捨離してたんですね!今、動画配信はとても大切な時間だし、コメントをくれるファンの皆さんは、私にとってママ友みたいなもの。家事や育児の合間に動画を通じて皆さんとコミュニケーションを取ることが、かけがえのない息抜きになっています。

【ひでこ】素の自分に戻れてファンが増えただけでなく、ほっとできる居場所まで見つけたなんて素敵!完璧主義を断捨離したことで、余裕が生まれたのかもね。

【辻󠄀】そうだと思います。それで最近は子育てを純粋に楽しめるようになって、5人目が欲しいとまで思うようになりました!今、一番下の子もだんだん大きくなってきて、毎日のなにげない暮らしのなかで子どもたち4人が助け合っている姿を見ると、兄弟の絆っていいな~としみじみ思うんです。もちろん、子育てはラクなことばかりではないけど、もしも5人目が産まれたら、その幸せな輪がさらに大きく広がっていくんじゃないかなって。そんなふうに子どもたちをちょっとだけ引いたところから見守れるようになってきたのも、きっと断捨離のおかげ。断捨離の効果ってすごいですね。これからは物の断捨離も、もっとがんばります!

【ひでこ】いい心意気!断捨離の様子は、ぜひ「辻󠄀ちゃんネル」でレポートしてくださいね!

参照:『サンキュ!』2022年3月号連載「断捨離トークひでこの部屋」より。
掲載している情報は2022年1月現在のものです。

撮影/久富健太郎(SPUTNIK) 取材・文/志村香織 編集/サンキュ!編集部

 
 

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