1日小さじ2杯分のオリーブオイルをとるとイライラが減る!?自律神経と上手につきあう方法12
2022/03/09
不調の原因になりがちな自律神経を整えるには、食生活も大事!お水を飲んだりゆっくりかんだりすることで、めまいやイライラなどを取り除きましょう。今から始められる簡単な方法を専門家の先生に教えてもらいました。
<教えてくれた人>
順天堂大学医学部教授 小林弘幸先生
自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手などのパフォーマンス向上指導にかかわる。著書に『結局、自律神経がすべて解決してくれる』(アスコム)など。
朝起きたら、水を一気に飲む
腸内環境を整える第一歩として、朝起きたら食事の前に常温の水をコップ1杯飲むのがおすすめ。水を一気に飲むことで、腸が刺激されて便通がよくなり、副交感神経が低下しすぎないようにする効果があります。1週間続けると、便通効果が実感できます。
あと5口分、ゆっくりかむことを意識する
理想的な食事はゆっくりと味わいながらいただくこと。かむことに集中すると、より味や香りに敏感になり、少ない量でも満足感が得られるので、胃腸への負担が軽くなります。時間がないときは、せめて最後の5口分だけでもゆっくりかむようにして、自律神経を整えましょう。
「大根おろしヨーグルト」を食べて、スルッと出す
腸内環境を整えるために欠かせない乳酸菌と食物繊維を手っ取り早くとれるのが、「大根おろしヨーグルト」です。はちみつを加えることで、すりおろしりんごのような風味になり、食べやすくなります。朝だけでなく、夜の「腸のゴールデンタイム」に食べると、よりお通じ効果がアップ!
<作り方>
無糖ヨーグルト200g、大根おろし大さじ1、はちみつ大さじ2を混ぜ合わせる。好みではちみつの量を調整してOK。
緊張しているときは、ガムをかむ
緊張したり、ストレスを感じたときは、ガムをかむようにして!かむことで血流がよくなり、脳が活性化して、副交感神経の働きを高める効果があります。プロスポーツ選手が試合中にガムをかんでいるのも、自律神経を整えて、パフォーマンスを最大限に高めるためなのです。
1日小さじ2杯分のオリーブオイルをとる
オリーブオイルに含まれているオレイン酸などの不飽和脂肪酸には、腸のぜん動運動を促進させる効果があります。便通がよくなれば、自律神経も整って快調に。朝、小さじ2杯をめどにとるのがおすすめ。オイル単体でとるのが苦手であれば、サラダや納豆などにかけてもOK。
砂糖をはちみつに換えて、善玉菌を増やす
腸内細菌は「善玉菌」と「悪玉菌」に大別されます。自律神経を整えるためにも、「善玉菌」が少し多いベストな腸内環境を保つことが大切。みつには、腸内の善玉菌を増やす働きがある、オリゴ糖が豊富に含まれています。甘さを加えるなら、砂糖よりもはちみつを使うようにしましょう。
おにぎり、パンのみのランチには、温かい汁ものをプラス
ゆっくり食事をする時間がなく、おにぎりやパンだけですませてしまうと、腸が冷えやすくなり、自律神経のバランスが乱れるもとに。みそ汁やスープなど温かい汁ものをたすだけでも冷えを改善できます。また、温かい物を飲むと気持ちがほっとして、副交感神経の働きが高まる効果も。
遅めの夕食は、「腹5分目」に
夕食を食べてから寝るまでの時間が短いほど、自律神経のリズムがくずれて、睡眠の質も低下。夕食時間が夜9時を過ぎるときは、「腹5分目」の量に抑えるようにしましょう。消化に時間がかかる炭水化物は控え、魚や鶏肉など、脂が少ないたんぱく質を中心にとるのがおすすめ。
おやつを食べるなら、ナッツやチョコをじっくり味わう
チョコレートの主原料であるカカオの成分には血流アップ効果、抗酸化作用が。また、アーモンドなどのナッツ類はミネラルや食物繊維が豊富で、血圧を下げるオメガ3脂肪酸も含まれています。少量ずつじっくりと味わうことで、自律神経を整える効果を発揮します。
「ぬか漬け」「ネバネバ食品」を積極的にとる
腸内環境を健康に保つために欠かせないのが「発酵食品」と「食物繊維」です。日本人が昔からよく食べてきた「ぬか漬け」は優秀な発酵食品の1つ。また、オクラやなめこ、里いもなど「ネバネバ食品」を1品加えることで、お通じがよくなり、自律神経も整いやすくなります。
お酒を1杯飲んだら、同量の水を1杯飲む
お酒を飲みすぎて悪酔いしてしまうのは、消化管の働きをつかさどる副交感神経の働きが低くなるのが原因。お酒と同量の水を飲めば、胃腸が動くようになり、自律神経を整えることができます。また、飲酒での脱水症状を防ぐこともできるので、小まめな水分補給が大事です。
寝る前に、ぬるめの緑茶を飲む
緑茶に含まれる「テアニン」といううまみ成分(アミノ酸)には、リラックス効果を高め、血流がよくなり冷え性を改善する効果が。寝る30分ほど前にぬるめの緑茶を飲むことで、寝つきがよくなり、睡眠の質が高まります。熱いお茶は、逆に交感神経が高まってしまうので避けましょう。
私たちもやってみました!
寝込むほど辛かっためまいが起こらなくなりました!
K・Aさん(41歳)
夫、長女(14歳)、二女(12歳)、長男(10歳)の5人家族。
アラフォーになって、めまいや立ちくらみ、頭痛、のぼせなどの症状に悩まされていました。自律神経を整えるメソッドを試してみたところ、めまいはほとんど感じなくなり、寝起きがラクに。特に、好きな香りをかぐことを意識すると、リラックスでき、気持ちにも余裕を持てるようになったと思います。
【香りのいい紅茶を飲む】
いい匂いを感じながらアップルティーを飲むように。香りを楽しむ余裕を思い出し、焦らなくなりました。
【運転中にガムをかむ】
荒い運転の人や渋滞にイライラすることが。そんなときガムをかみながら運転したら、気がラクに。
いずみんさん(40代)
夫、長女(17歳)、長男(13歳)の4人家族。
以前は些細なことですぐイライラしがちでした。「1対2」の呼吸法をやると心が落ち着き、効果を実感!接客業なのですが、お客さまに対しても笑顔が増えたと思います。体が冷えにくくなり、頻繁にあった頭痛も減ってきました。これからも続けていきたいと思います!
【はちみつ入りヨーグルトをとる】
ヨーグルトにはちみつをかけたり、ぬか漬けを積極的にとるように。便通がよくなりました。
【音楽を聴きながら深呼吸】
「腸のゴールデンタイム」に、好きなクラシック音楽を聴きながら深呼吸を。気持ちよく眠れるように。
参照:『サンキュ!』2022年3月号「自立神経を整える」より。掲載している情報は2022年1月現在のものです。構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部