母親と一緒に走っている子供たち

借りパク、SNSに無断投稿……専門家もドン引きしたママ友トラブルから学ぶ、ママ友との付き合いかた

2022/08/30

子どもをとおしてお付き合いをするママ友は、頼りになる反面、さまざまなトラブルを生む存在でもあります。「恋人・夫婦仲相談所」の所長で、過去には大規模ママ友サークルを運営していた経験もある三松真由美さんに、ママ友トラブルの事例と対策について説明してもらいました。

会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、We...

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夫婦関係や子どもにも被害が!?怖すぎるママ友トラブル

サンキュ!モニターアンケートで「ママ友は何人いますか?」と、20~50代の子どものいる女性に調査したところ、最も多かった回答は「1~3人のママ友がいる(42%)」でした。次に多かった「4~6人のママ友がいる(24%)」と併せると、7割弱の方が「ママ友がいる」と答えています。

同年代の子どもを持ち、よろこびやうれしさを分かち合い、悩みや不安を共感しあえるママ友は、ときに夫よりも何でも話せる仲間かもしれません。学校やお習い事の事務連絡の確認にもとても頼りになります。

一方でママ友とのトラブルに悩み、夫婦関係や子どもどうしの関係にも被害が及ぶ例もあります。

今回は実際にあったママ友トラブルの実例をご紹介します。

ママ友トラブル1:借りパク常習のママ友にキレる

カラフルな教訓的なおもちゃで幼児教室
Lordn/gettyimages

祐奈さん(34歳)のママ友A子は「借りたものを返さない」人でした。

おっとりした天然タイプのA子は、面倒見のいい祐奈さんにとっては、妹のような存在だったそうです。A子の娘は幼稚園でもいろいろと忘れ物が多く、傘を忘れた、水筒を忘れた、ハンドタオルを忘れた……など、忘れ物は日常茶飯事。そのたびに幼稚園の近くに住んでいる祐奈さんが自分の家のものを貸してあげることも多かったそうです。

最初のうちは「困ったときはお互い様」と言って、快く貸してあげていた祐奈さん。「A子は天然キャラだから、私がサポートしてあげないと!」と使命感を持って行動していたそうですが、次第に「アラ?」と不信感を抱くことに。黙っているとA子が借りたものをずっと返さないのです。

「先週貸した緑色の水筒、返してもらってもいい?」と催促をしても「あ、ごめん、玄関まで持ってきたけど忘れちゃった」をくりかえし、そのうち「ごめんねー。うちの子がどこかの公園に置いてきちゃったみたい。見つかったら返すね」と言い出す始末。貸したタオルに関しては、あるときちゃっかりA子の娘がそのまま幼稚園で使い続けているところを見てしまいます。ネーム入りなのに!

周りのママにも相談してみたところ、祐奈さんだけではなく複数同じような被害者がいることがわかりました。自分だけを頼りにしてくれている、と思ってた姉御肌の祐奈さんは、自分の甘い思い込みを反省。借りパク常習犯のA子に、被害者みんなで一斉に申し入れをしようと相談しているのだそうです。

ママ友トラブル2:晒しで憂さ晴らしするマナー違反ママ

Pheelings Media/gettyimages

「個人情報を無断で晒す」のが朱理さん(29歳)のママ友B子。

B子は地域の母親学級で知り合ったママ友で、今の街に引っ越してきたばかりの朱理さんにとっては、数少ない近所の友人。お互いの家を行ったり来たりしながら、育児や夫婦関係に関するいろいろな愚痴を安心して話せる相手だと思っていたそうです。

「うちの夫、ランチはワンコインでやりくりしているのよ」など家計のことも話していました。そんな朱理さんを驚かせたのは、ある別のママ友からのひとこと。

「朱理さんって、○○高校卒業なんですね。苗字が変わっていないのは、旦那さんが婿養子だからなんですか?」

朱理さんがそのママ友に高校の話をしたことはありません。また、朱理さんの夫は生い立ちが複雑だった人で、理由あって結婚の際に朱理さんの苗字に変えたのです。そんな複雑な事情ですから苗字の話は誰にもしたことがありません。

「は?なぜ私の高校を?」とそのママ友に確認をするとB子のツイッターで見た、というのです。ツイッターをやっていなかった朱理さんが慌ててB子のアカウントを見ると、朱理さんの家の中を撮影した写真が無加工でほぼ毎日投稿されています。本棚にあった高校の卒業アルバムの朱理さんの顔写真も「もしかして整形した?草」のコメントともに無加工で掲載。そのほかにも、住んでいるマンションの入り口から部屋の中の様子や子どもの顔を撮影した画像が多数。そのほかには育児を手伝わない夫に対する赤裸々な愚痴や悪口まで。名前こそ出してないものの朱理さんと特定されてしまう内容を堂々とツイート。
遊びに来たB子がスマホで子どもたちやケーキを撮影することはよくありましたが、朱理さんが席を外しているうちに彼女の家の中を勝手に撮影してそれを晒していたのです。

個人情報を晒された朱理さんは、B子に抗議して該当のツイートを削除させましたが、全部を消し去ることは難しく、朱理さんの悪口が夫の目に入ったらどうしようといまだに不安。「そんなやつを家に入れたのが悪い」と怒鳴られそうでビクビクです。

「ここだけの話」は、ママ友には通用しない

どちらもかなり悪質な話なうえに、相手の善意につけこんでいるところがじつにたちが悪いです。

これらの事例を見ると、いくら仲がいいからと必要以上に尽くしたり、家族や友人の愚痴を言い合ったりするのは絶対してはいけないことがわかります。「ここだけの話」は、ママ友には伝えてはいけません。

マウントを取りたいタイプのママ友にはとくに注意です。少しでも羨ましい点を見つけると、「おもしろくない」感情が沸き起こり、チクチクとつついてきます。また、子どもを頻繁に預け合うなど、お互いに依存するような関係になることはトラブルの要因になります。

ママ友との付き合いは“適度な距離”を置き、特定の人だけに偏らず、周囲の情報も耳に入るような立ち位置を維持してください。そして、ときには嫌われるのを覚悟で、言うべきことはしっかり言う勇気を持つことが大事です。

「本音を言って嫌われるようなら、その人は信頼できる友だちではない」と割り切るくらいの気持ちで付き合いをしたほうがラクですし、なにより安心です。



◆監修・執筆/三松 真由美
会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、Webなど多数のメディアに出演、執筆。夫婦仲の改善方法や、セックスレス問題などに関する情報を発信している。『堂々再婚』『モンスターワイフ』など著書多数。

三松真由美さん最新刊「夫とだけ、感じません」発売中

出典:Amazon

 
 

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