「ソンセンニムってどんな意味?」
「ソンセンニムの正しい発音は?」
韓国語を学んでいるかたのなかには、このような疑問があるかたもいるでしょう。
本記事では韓国ドラマの学園ストーリーなどで耳にすることが多い「ソンセンニム」の意味や発音方法、状況別の使い方についても紹介しています。
本記事を読むことで「ソニンセム」の正しい使い方が理解できるだけではなく、韓国語についてより深く学べるでしょう。
韓国文化に興味があるかた、さまざまな韓国語について知りたいかたはぜひ本記事を参考にしてください。
韓国語の「ソンセンニム」ってどんな意味?
韓国語の「ソンセンニム」は日本語で「先生」という意味です。「ニム」は日本語で「様」を意味しているため、直訳すると「先生様」になります。
韓国語では「ソンセン」の尊敬語が「ソンセンニム」です。日本語にすると少し堅苦しく感じますが、「ソンセン」と呼ぶのは失礼にあたるため注意しましょう。
「ソンセンニム」のハングルと発音
ハングル表記にすると「선생님(ソンセンニム)」となります。
カタカナ表記にすると「ソンセンニム」ですが、韓国語のなかでも発音がむずかしいと言われている言葉のひとつです。発音に慣れるまでは、口や舌の動きを意識しながらゆっくりと練習してみましょう。
「선(ソン)」と「생(セン)」の「ン」の発音は、日本語の「りんご」を発音するときの「ん」と似ています。舌先を上の歯の後ろにふれるように「ソン」と発音し、舌をどこにもふれさせず少しだけ引くように「セン」と発音します。「ニム」は軽く口を閉じて発音しましょう。
それぞれのポイントを意識しながら声に出して練習するのがおすすめです。
「ソンセンニム」の使い方
日本では先生というと小学校から高校の先生や病院の先生、大学の教授などがあてはまりますが、韓国では日本とは違う使い方をするパターンがあります。
また、最近では先生に対して「ソンセンニム」と呼ぶ学生も少なくなってきているとも言われています。
ここからは「ソンセンニム」の使い方について解説しますので、参考にしてください。
学校の先生に対して使う場合
「ソンセンニム」にほかの言葉をつけることで、何の先生なのかがわかります。
例えば学校の先生は「학교선생님(ハッキョソンセンニム)」です。「ソンセンニム」に「교장(キョジャン)」をつけると校長先生に、「교감(キョガム)」をつけると教頭先生という意味になります。
韓国語で小学校は「초등학교(チョドゥンハッキョ)」、中学校は「중학교(チュンハッキョ)」、高校は「고등학교(コドゥンハッキョ)」と表記されます。「ソンセンニム」の前にそれぞれの言葉をつけると、どの学校の先生かがわかるでしょう。
例えば、小学校の先生は「초등학교선생님(チョドゥンハッキョソンセンニム)」です。
美容師さんに対して使う場合
韓国ではヘアメイクや美容師などの職業のかたも「ソンセンニム」と呼びます。日本ではこれらの職業のかたを先生と呼ぶことはほとんどないため、韓国特有の文化と言えるでしょう。
日本では美容師に対して「○○(名前)さん」と呼びますが、韓国では「○○(名前)쌤(ッセム)」と呼びます。「ッセム」は「ソンセンニム」と同じ意味で使われている言葉です。
敬意を込めて相手を呼ぶ場合
初対面の人に対しても「ソンセンニム」を用いる場合があります。日本では初対面の人に対して「先生!」と呼ぶことはないため、これも韓国特有の文化でしょう。
この場合の「ソンセンニム」は日本語にすると「あなた様」という意味になります。公的機関や銀行の受付、コールセンターでも一般的に使われている呼び方です。
「ソンセンニム」を親しみを込めた呼び方にすると「쌤(ッセム)」
前述したように「쌤(ッセム)」は「ソンセンニム」と同じ意味で使われます。「ッセム」はより親しみを込めて呼ぶときに使われるため、初対面の人に対して使うと失礼にあたるため気をつけましょう。
以前は若者の間だけで使われるスラングでしたが、現在は先生を呼ぶときにも使われています。しかしこの文化に慣れていない世代の人もいるため、年齢が離れている相手に対しては使わない方が賢明です。
大学の先生に対しては「교수님(キョスニム)」を使う
日本では大学の教授に対して先生と呼んでも問題ありませんが、韓国では大学の先生を「ソンセンニム」と呼ぶと失礼にあたります。
韓国語で大学の先生を表す際は「교수님(キョスニム)」を使用しましょう。「キョスニム」は日本語にすると教授という意味です。相手との関係性を保つためにも、ぜひ覚えておきましょう。
「ソンセンニム」を使ったさまざまな「先生」
「ソンセンニム」はさまざまな場面で使われます。ここからは、「ソンセンニム」を使った先生と呼ばれる職業について紹介します。
韓国ドラマを見るときや韓国の日常会話を学ぶときに役立つため、参考にしてください。
「의사 선생님(ウィサ ソンセンニム)」
韓国語で病院の先生は「의사선생님(ウィサソンセンニム)」です。「의사(ウィサ)」は日本語で医者・医師を意味します。
また、韓国では看護師に対しても先生と呼ぶことがあります。その際は「간호사선생님(カノサソンセンニム)」を使用しましょう。少し略した呼び方で「간호사님(カノサニム)」と呼ぶこともあります。
「유치원 선생님(ユチウォン ソンセンニム)」
韓国語で幼稚園は「유치원(ユチウォン)」となるため、幼稚園の先生は「유치원선생님(ユチウォンソンセンニム)」になります。保育園は「어린이집(オリニチプ)」か「보육원(ポユクウォン)と表記しましょう。
「オリニチブ」を日本語にすると「子どもの家」という意味です。「ユチウォン」は学校のような扱いですが、「オリニチブ」は保育用の施設という意味合いが強くなります。
「담임 선생님(タニム ソンセンニム)」
担任の先生を表記するときは「담임 선생님(タニムソンセンニム)」となります。담임(タニム)は日本語にすると「担任」という意味です。
ちなみに韓国には、恩師に感謝の気持ちを伝える「先生の日」という意味の「스승의날(ススンエナル)」があります。しかしプレゼントの高級化が社会問題になり、現職の先生に対してはプレゼントが禁止されました。
「나의 선생님(ナエソンセンニム)」
「나의선생님(ナエソンセンニム)」は「私の先生」という意味で、同じ意味の「우리 선생님(ウリソンセンニム)」が使われることもあります。
우(ウリ)は「私たちの」という意味がありますが「私の」という意味で用いることもあるのが韓国語のポイントです。基本的にはどちらを使っても会話に支障はありません。
韓国語の「ソンセンニム」の意味や使い方について知ろう
日本語で先生を意味する「ソンセンニム」は、韓国ではさまざまな使われ方をします。相手が先生ではなくても「ソンセンニム」と呼ぶ場合があることは、韓国語のむずかしいところではないでしょうか。
「ソンセンニム」の意味だけではなく、正しい使い方を知ることで韓国の文化により深くふれられるでしょう。韓国語でコミュニケーションを取るときにも、ぜひ本記事を役立ててください。