主婦がストレスを溜めず、快適な毎日を過ごすコツは?~連載『はじめよう!フェムテック』

2023/04/28

2021年10月から、ニッポン放送でスタートした番組『はじめよう!フェムテック』。ベネッセコーポレーションとかます東京の共同企画で、今、社会的なムーブメントになりつつある「フェムテック」を、さまざまな角度から取り上げています。パーソナリティーは、おなじみの伊久美亜紀さんと東島衣里アナウンサー。この連載では、毎週オンエアされた内容を、ギュッとまとめてお伝えします。

番組ではフェムテックに関する、あなたの職場や家庭などでの問題点やポジティブな試みなどを募集いたします。ニッポン放送『はじめよう!フェムテック』宛にメール(femtech@1242.com)でお送りください。

<パーソナリティー>
●伊久美亜紀 Aki Ikumi
ライフスタイル・プロデューサー、企業コンサルタント。大学卒業後、レタスクラブやハースト婦人画報社の編集部を経て、1995年~2022年までは、ベネッセコーポレーション発行のメディア総編集長として『たまひよ』『サンキュ!』『いぬのきもち』など年間約100冊の雑誌・書籍・絵本の編集責任者を務め、2023年に独立。30歳の長女一人。

●東島衣里 Eri Higashijima
長崎県出身。大学卒業後、ニッポン放送に入社。現在は「中川家 ザ・ラジオショー」(金 13:00~15:30)、「サンドウィッチマン ザ・ラジオショー」(土 13:00~15:00)などの番組を担当。最近、女性の健康、そして幸せについて友人と語り合うことが多くなった32歳。

<ゲスト>
●山本沙織 Saori Yamamoto
岐阜県生まれ。大学卒業後、保険会社を経て、1997年にベネッセコーポレーション入社。主婦向け生活情報誌『サンキュ!』副編集長、書籍ムック副編集長、姉妹誌やWEBサイト立ち上げ、サンキュ!・たまひよのブランドマーケティングを経験。通算20年以上、ママ向けメディアの編集やマーケティング、イベント事業に携わる。現在は、生活実用情報誌購買数NO.1 を続ける『サンキュ!』の編集長として活躍中。企業向けの講演、セミナーなど多数行う。プライベートでは、中2と小3姉妹の母親でもある。

まだまだ認知度の低い「フェムテック」を推進して、女性だけでなく社会全体の幸せを目指したい!という意気込みでスタートした番組の第2フェーズ。今回のゲストも『サンキュ!』編集長、山本沙織さんです。「前回、共働き家庭が、25年前に比べて2倍になったというお話を伺いました。そうなると、家庭内で家事や育児の分担について、みなさんどのような工夫をされているのでしょう? その辺りの最新事情について、教えていただこうと思います」(伊久美)

家事や育児の分担は“見える化”すればうまく回る!

■東島アナ「今回は、女性が社会で活躍するための家庭での工夫についてお伺いします。前回のお話で、まだまだ女性が、家事や育児を担当するケースが多いとお聞きしました。一方で、家事や子育ての分担を円滑に進められているご家庭もあるようです。うまくいっている家庭は、どのような工夫をされているのでしょうか」

■山本「男性が家事や育児を積極的に行っているのは、若い世代の男性です。1993年に家庭科が中学校で必修科目となったのですが、学校で授業を受けた男性は、“家事を行うのは当たり前”と考えているようです。家庭科が必修科目でなかった夫がいる家庭で、家事や育児の分担がうまくいっているケースは、妻が何年かかっても、分担システムの構築をあきらめなかった結果だということが、取材を通してわかりました」

■伊久美「分担システムの構築!なんかロジカル(笑)。あきらめないことが勝因ですね」

■山本「多くの妻から“自分で行ったほうが早い”という声を聞きますが、そこをぐっと我慢して、夫が行う家事に対して文句をつけたりせず、自分も何でもやってしまわないようにすると、家庭はうまく回り始めるようです」

■伊久美「最近では、便利な家電やグッズもたくさんあるし、男性は道具が気に入って料理を始めるかたも多いですよね」

■山本「おっしゃる通り! うちの夫もかなり料理をする人なのですが、そうなるまでには何年もかかりました。以前、私が少し高価なピーラーを購入した時、“また、無駄遣いをして!と”夫に言われたのですが、本人がそれを使いだしたら“どうしよう、俺一生、じゃがいもの皮を剝いちゃいそう”と、すっかりハマって進んで料理をするようになったのです(笑)。道具に、彼の“ぐっとくるポイント”があったわけです。興味をそそられるポイントは人によって違うので、妻はよく相手を観察して“どうしたら、この人は動いてくれるのだろう”と考える必要があると思います」

■東島アナ「今のお話は、山本さんのご家庭の具体例でしたが、その他、読者のかたがたは、協力的ではない夫に、どのような工夫をして家事に参加してもらっているのでしょう」

■山本「家事も育児も自分だけに貼りつかせてしまうと、夫も何度も聞かないとできないでしょうし、妻も何度も説明するのが嫌で、つい自分で行ってしまいがちです」

■東島アナ「妻が一人で家事や育児を背負わないようにするためには、どうしたらよいでしょう」

■山本「例えば、献立などをノートに1週間分きちんと書いて、買い物リストをつくっておく。そうすると、そのノートを渡すだけで買い物にも行ってもらえるし、メニューが家族全員にわかるので、夫や子どもも、“今日はカレーをつくるんだな。それならじゃがいもの皮を剥いておこうかな”というふうに分担や準備ができるようになります。あとは、“言った”、“言わない”でケンカをしないように、スケジュールを共有することですね。いろいろなことを“見える化”すると、結構うまく回っていくと思います」

■伊久美「聞くほどに仕事のやり方と同じ。家庭においても、仕組みやシステムが必要なのでしょうね」

どんな主婦も、肩の力が抜ける時間を大切にしてストレス発散

■東島アナ「専業主婦のかたがストレスを溜めないためには、どうしたらよいと思われますか」

■山本「共働きのご家庭は確かに増えていますが、お子さんがまだ小さいことを理由に、働かない決断をされているかたもいらっしゃいます。とはいえ、専業主婦の割合は減ってきているので、“自分は一生懸命に家事を行っているけれど、なんとなくマイノリティのように感じて、心がモヤモヤする”という声を耳にします」

■伊久美「専業主婦のかたは、どうしても家事の負担量が多くなるので、働いている主婦より大変なことが多いと思いますね」

■山本「お子さんが小さいとなかなか手が離せないので、ストレスを溜めてしまうかたが多いと思います。家庭をうまく回している専業主婦のかたは、断捨離して家の中をきれいにして居心地をよくする、目標をもって資格取得の勉強をする、インターネットを使ってプチ稼ぎをするなど、うまくストレスを発散させていらっしゃいますね」

■伊久美「25年くらい前は働く主婦の方が少なかったので、今は状況が逆転していて、すごい変化だと思います。ただ、働いていないからマイノリティ、働いているからマジョリティとかではなく、一人一人の多様な生き方が尊重されるべきだと思いますね」

■山本「本当にそう思います。今、働いているかたも、専業主婦になる時期もあるでしょうし、さまざまな事情によって決断されていると思いますので、現状の立場で比べる必要もないと思います」
■伊久美「ふっと、肩の力が抜けるような工夫を考えてみるとよいですね」

■山本「あえて、自分を甘やかす時間をつくることが必要だと思います」

合言葉は「はじめよう!フェムテック‼」

●次回は、薬剤師で漢方カウンセラーの大久保愛さんをゲストにお迎えします。

【番組インフォメーション】 『はじめよう!フェムテック』は、毎週・土曜日15時50分~16時にオンエア。聴き逃しは『radiko』で(※首都圏にお住まいのかたは放送後1週間)お聴きになれます!

●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。世界を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やしをテーマとした旅企画を中心に、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは28年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/

●撮影/寿 友紀 

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