カンタン、テクいらずの『花のある暮らし』
2023/05/26
小さなコツで誰でもセンス良くなれる!忙しい毎日でも「花のある暮らし」を送りたい人のために。1本からでも、花びんがなくても、飾りっぱなしでも楽しめる!センス良く見える花選びのポイントや、飾り方のコツを教わりました。
<教えてくれた人>
花生師(はないけし) 岡本典子さん
メディアや展示会などでフラワーアレンジを手がける。著書に『花生活のたね 四季を愉しむ花と緑のある暮らし』(エクスナレッジ)など。
花を長持ちさせる「毎日のコツ」
水を替える
水を替えないとバクテリアが繁殖します。人間がきれいな水を飲みたいように、花にもきれいな水を吸わせましょう。花びんのぬめりも洗い流して。
切り口を新しくする
茎もぬめるので、水替えのときに茎のぬるぬるも洗い流し、1~2cmほど切ってから花びんにさしましょう。水の吸い上げが良くなります。
1本だけ飾るなら、実はカンタン!
花は暮らしに自然の息吹を運んでくれるもの。「1本でも飾ってみると、空間も気持ちも変わりますよ」と岡本さん。あえて枝が曲がっている花を選んだり、単色でない花に注目したり、視点を変えるだけで1本でもサマになる花に出合えるように。
1本だけでも素敵なのは、こんな花
曲がっている子
茎や枝がピーンと真っすぐより、曲がっている方が飾っているときに動きが出て、趣があります。
花が複数付いている子
枝分かれしているスプレー咲きの花は、1本でもボリュームがあります。葉っぱの様子も楽しんで。
一色じゃない子
よく見ると花の色がグラデーションになっている。そんな複色の花は、1本でも表情豊かです。
種類別に花びんを分けるとかわいさ倍増
花束をもらったとき、大きな花びんに飾るのはもちろん素敵。でも、ちょうどいい花びんがない場合は、コップなどに種類別に分けると簡単にかわいくまとまります。あちこちに置いてもいいし、トレーにいくつか並べるだけで、目を引くコーナーに!
花束をぜーんぶ出して種類別に並べ替えてみよう
種類別に分けると何の花があるのか一目瞭然になり、飾り方のイメージがつきます。花束の一部が先に枯れてしまった……なんてときにも、まだ元気な花を種類別に並べてから、小分けにして飾り直すのがおすすめ。
グリーンのスワッグならテクいらず
スワッグとは、花や葉を束ねた「壁飾り」のこと。リースより簡単に作れて、飾ったままドライフラワーにもできるから長く楽しめます。ポイントは花材選び。ドライフラワーになりやすい緑の葉ものから、葉の形が違うタイプを数種類組み合わせて。
準備するもの
真ん中に結び目を作った麻ひも
1mくらいの麻ひもを半分に折り、真ん中に3~5cmのループができるように、固く結びます。この麻ひもと輪ゴム2本を使って束ねます。
グリーンベースの花や枝5~7種
ドライフラワーになりやすい緑を選びましょう。今回はエリンジウムの花も混ぜ、5種類を計7本使用。葉の形がそれぞれ違うのがポイント。
スワッグの作り方
1 長い物は枝の長さが揃うように切る
枝が分かれているものは、それぞれ長さが揃うように切り分けます。参考までに今回のスワッグは、いちばん長く使ったグレビレアが約40cm、短く使ったエリンジウムがその半分強でした。
2 利き手と反対の手で持ちながら利き手で花を重ねる
台の上に置いて束ねていきます。まずは長くてしっかりしたグレビレアの下1/3ぐらいの位置を持ち、次に長い姿で見せたいパラノムスを、やや短く重ねます。以下、順に短く重ねます。
3 中央に高さを出しながら、ひし形になるように重ねていく
途中、下の花材が隠れすぎないように細い葉のユーカリ ニッコリーをフワッとベールのように重ねて。最後に重ねる花材は目立つので、アクセントにエリンジウムの花をチョイス。
4 輪ゴムで留めたあと、麻ひもで隠すように結わえる
ドライフラワーになると茎が細くなるので、手で持っていたあたりを輪ゴム2本でしっかり巻いて留めましょう。その後、裏返してループが写真の向きになるように麻ひもを巻きます。
参照:『サンキュ!』2023年6月号「そうだ、花を飾ろう。」より。掲載している情報は2023年4月現在のものです。撮影/鮫島亜希子 花監修・スタイリスト/岡本典子 取材・文/石川理恵 編集/サンキュ!編集部