カジュアルに・気軽に・簡単に! 臆せず自分の体調について相談を!~連載『はじめよう!フェムテック』

2023/10/04

2021年10月から、ニッポン放送でスタートした番組『はじめよう!フェムテック』。ベネッセコーポレーションとかます東京の共同企画で、今、社会的なムーブメントになりつつある「フェムテック」を、さまざまな角度から取り上げています。パーソナリティーは、おなじみの伊久美亜紀さんと東島衣里アナウンサー。この連載では、毎週オンエアされた内容を、ギュッとまとめてお伝えします。

番組ではフェムテックに関する、あなたの職場や家庭などでの問題点やポジティブな試みなどを募集いたします。ニッポン放送『はじめよう!フェムテック』宛にメール(femtech@1242.com)でお送りください。

<パーソナリティー>
●伊久美亜紀 Aki Ikumi
ライフスタイル・プロデューサー、企業コンサルタント。大学卒業後、レタスクラブの編集部、ハースト婦人画報社を経て、1995年~2022年までは、ベネッセコーポレーション発行のメディア総編集長として『たまひよ』『サンキュ!』『いぬのきもち・ねこのきもち』など年間約100冊の雑誌・書籍・絵本の編集責任者を務め、2023年に独立。31歳の長女一人

●東島衣里 Eri Higashijima
長崎県出身。大学卒業後、ニッポン放送に入社。現在は「中川家 ザ・ラジオショー」(金 13:00~15:30)、「サンドウィッチマン ザ・ラジオショーサタデー」(土 13:00~15:00)などの番組を担当。最近、女性の健康、そして幸せについて友人と語り合うことが多くなった32歳

<ゲスト>
●丸山真理子 Mariko Maruyama
東京都出身。産婦人科専門医。関西医科大学卒業後、神奈川・東京の産婦人科勤務を経て2019年1月に中央区・八丁堀にEASE女性のクリニック開院。2022年2月イーズ病児・病後児保育室、イーズファミリークリニック本八幡開設。5歳と6歳の母。https://ease-clinic.jp https://ease-motoyawata.jp/

まだまだ認知度の低い「フェムテック」を推進して、女性だけでなく社会全体の幸せを目指したい!という意気込みでスタートした番組。今回のゲストは、「EASE女性のクリニック」院長・丸山真理子さんです。「ご自身の妊娠・出産をきっかけに “女性のさまざまなライフステージに関わり、その人らしく輝くお手伝いがしたい” という思いが高まり開業された丸山先生。クリニックではどんな取り組みをされているのか、詳しく伺っていきたいと思います」(伊久美)

開業を決意したのは、女性のライフステージに寄り添い続けたいから

■東島アナ「ゲストは、東京都・中央区にある『EASE女性のクリニック』院長の丸山真理子さんです。どのようなクリニックなのか、紹介をお願いします」

■丸山「 “カジュアルに・気軽に・簡単に、女性が自身の体調のことを、女性の専門家に相談できるクリニックをつくりたい” という思いから開業いたしました。忙しいママや働く女性に、必ず婦人科検診を受けていただきたくて、乳がんと子宮がん、両方の検診を一緒に受けられるようにしました。また、産前産後のケアや女性のウェルビーイングにも取り組んでいます」

■伊久美「女性のライフステージに寄り添ってくださるということですよね。お医者様にそう言っていただけると、通う側はすごくうれしいです」

■東島アナ「安心感がありますよね。でも婦人科というと、“通うことが恥ずかしい、怖い”というようなイメージがあって、足を運ぶことをためらう女性も多いという話をよく耳にします。実際はいかがでしょう」

■丸山「まだまだハードルが高いようですが、“今日は、本当に勇気を出して来ました”とおっしゃるかたも増えてきました」

■伊久美「先ほど、先生は “カジュアルに・気軽に・簡単に” が、クリニックのコンセプトだとおっしゃいましたが、恥ずかしいと思うかたの心と体を和らげるためなのですね。具体的に先生のクリニックは、どのような特徴があるのでしょうか」

■丸山「対面だと話しにくいご相談などもあると思いますので、オンライン診療も導入しています。また、待合室はできるだけプライベートな雰囲気に。逆に内診台はカーテンを取り去って、自分のセクシャルな部分についてオープンに話せるようにしています。“先生、この部分が気になります”など、患者さんが言い出しやすいような雰囲気をつくるように工夫しています」

■伊久美「そうなのですね! 内診台のカーテンをなくしてしまうということは、患者さんは先生と目を合わせながら、診察をしていただくということですよね」

■丸山「そうです。私は患者さんの表情を見ながら、コミュニケーションを取り内診をしています」

■伊久美「イメージしてみると、カーテンがないほうが、何が行われているかがわかりますし、安心すると思います。海外のクリニックはどうなのでしょうか」

■丸山「はい。欧米ではカーテンなどはなく、お互いの顔を見て話しながら内診をすることが普通ですね」

20歳を過ぎたら、女性はかかりつけの婦人科を見つけて定期的な受診が必要

■東島アナ「これまでこの番組で、“なんとなく不調”という表現で、女性特有のいろいろな症状について話をしてきました。“このくらいだったら我慢できる”と思ってしまい、病院へ行かずに頑張ってしまう女性が多いというデータをご紹介したこともありました。このなんとなく不調という段階で、病院を訪れてもよろしいのでしょうか」

■丸山「はい。遠慮せずにご相談していただければと思います。“女性だから月経やホルモンバランスで、体調が変化することは当たりまえだ”と考え、我慢をされているかたが結構多いのです。実は気がつきにくい病気もありますし、特に更年期トラブルや月経不順については、長期間我慢し続けずに、ぜひ相談していただきたいと思います」

■伊久美「少しでも気になる兆候があれば、クリニックへ伺ってもよいということですね」

■丸山「はい。ずっと更年期が理由で調子が悪いと思われていたかたが、診察してみると原因は貧血で、その治療を始めたらすっかり元気になられたという例もあります。また、甲状腺の病気や脳腫瘍など、大事な病気が見つかることもあります」

■東島アナ「定期的な受診も大切だと言われていますが、予防や早期発見できる病気には、どのようなものがあるでしょう」

■丸山「女性の場合は乳がんと子宮がん、代表的なのはこの2つですね。子宮がんは20代、乳がんは30代になったら、婦人科で定期的に診察してもらうようにしてください。どちらも早期に発見すれば小さな治療ですむ病気なので、恥ずかしがらずにかかりつけの病院をつくるのがよいと思います。もう一つ、妊娠を考えている場合は、生理不順は長く放置しないで早めに相談してほしいなぁと思います」


■伊久美「気のせいかもしれないのですが、私の周りで子宮がんや乳がんの女性が増えているような気がしているのですが、相対的な数に変化はありますか」

■丸山「増加傾向にあります。特に乳がんは、生活習慣の欧米化などが原因でどんどん増えていて、今では11人に1人が乳がんになる時代です」

■東島アナ「つい、怖いなぁと思って目をそむけてしまいがちですが、今日をきっかけに、ぜひ定期検診について考えてみましょう」

合言葉は「はじめよう!フェムテック!」

●次回も、EASE 女性のクリニック院長丸山真理子さんをゲストにお迎えします。

【番組インフォメーション】 『はじめよう!フェムテック』は、毎週・土曜日15時50分~16時にオンエア。聴き逃しは『radiko』で(※首都圏にお住まいのかたは放送後1週間)お聴きになれます!

●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。世界を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やしをテーマとした旅企画を中心に、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは28年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/

●撮影/寿 友紀 

 
 

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