小1からOK!「こども若者★いけんぷらす」参加者募集中!こども・若者の声で社会が変わる

2024/08/19

今、国や自治体がこどもや若者に関する制度や政策をつくるときなどには、当事者であるこどもや若者の意見を聴かなければならないことが法律で決まっているって、ご存じでしたか? お子さんの意見を国に届ける取組が「こども若者★いけんぷらす」です。こどもにとって貴重な体験にもなる「いけんぷらす」、参加のしかたをママたちとお届けします!

まずはママが聞いてみた!こども家庭庁の「こども若者★いけんぷらす」って?

取材に答えてくれたのは
こども家庭庁 長官官房参事官(総合政策担当)付 篠原諒さん

「こども家庭庁設立準備室」の時期からこどもの意見反映の取組に携わる。「こども若者★いけんぷらす」運営担当。

取材・サンキュ!アンバサダー(上の写真左から)
臼井愛美さん(お子さん:20歳、18歳、15歳)
町田円香さん(お子さん:15歳、13歳、12歳)
堀内香さん(お子さん:8歳、5歳)

国が政策を考えたり、制度をより良くするために、こどもや若者の意見を聴く

堀内(以下敬称略) こども家庭庁では、こどもに対する取組をするときにこどもたちの意見を聴き、役立てていると聞きました。詳しく教えてください。

篠原 令和5年4月に施行された「こども基本法」では、こどもや若者に関する取組を策定したりするときには、こどもや若者などの意見を反映させていくことを定めています(※)。そのための取組として、こども家庭庁ではこどもや若者の意見を聴くプラットフォーム「こども若者★いけんぷらす」を立ち上げました。現在、小学生から20代まで約4,000人に登録していただいています。こども家庭庁だけでなく、農林水産省や環境省、法務省などの各省庁も、政策についての意見を聴くために「こども若者★いけんぷらす」を活用しています。

※こども基本法:第11条(こども施策に対するこども等の意見の反映)により「国及び地方公共団体は、こども施策を策定し、実施し、及び評価するに当たっては、当該こども施策の対象となるこども又はこどもを養育する者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。」と定められています。

こどもや若者にとっては、自分たちの意見を直接伝え、政策を決めるプロセスに主体的に参画する機会になりますし、政府にとってはこども・若者のみなさんの意見を聴き、制度や政策に反映して、より良い政策にできます。そうして社会全体に、こどもや若者の意見を聴くことの大切さを広げていくことも、私たちこども家庭庁の大事な役割だと思っています。

臼井 これまでどういうテーマで意見を聴いてきたのですか?

篠原 たとえば令和5年度には、「あなたが思う『居場所』は?」「海遊びのこと」「若者と食の今後について考える!」「小学校に入るまでを振り返って楽しかったこと、もっと大人にして欲しかったこと」「いじめや不登校など学校に関する悩み事」など、各省庁が設定したさまざまなテーマの意見を募集してきました。

こども家庭庁では、たとえば、昨年12月に閣議決定した「こども大綱」についても意見を募りました。政策に関しては計画段階だけでなく、実際に運用されてから意見を募ることもあります。

どうしたら「こども若者★いけんぷらす」に参加できますか?

臼井 「こども若者★いけんぷらす」に参加するには、どうすればいいですか?

篠原 こども家庭庁のホームページの新規登録フォームから、小学生から20代までのこども・若者ならいつでも、だれでも登録できます。登録者を「ぷらすメンバー」、意見を伝える機会を「いけんひろば」と呼んでいますが、小中学生のぷらすメンバーは、お母さんやお父さんから話を聴いて興味を持って登録してくれるケースが多いですね。さまざまなテーマで開催されるので、参加したいものに申し込めば「いけんひろば」に参加できます。

町田 参加はオンラインでも大丈夫ですか?

篠原 テーマによって手法はさまざまです。オンラインもありますし、対面、WEBアンケートやチャットなど、いろいろな参加方法を用意しています。

「こども若者★いけんぷらす」は登録制ですが、こうした仕組みを知らないこどもたちや登録するのが難しいこどもたちもいます。そのため、私たちが直接いろいろな場に出向いて意見を聴く取組も実施しています。

町田 言いにくい内容もあると思うのですが、匿名でも話を聴いてくれますか?

篠原 もちろんです。私たちはこどもや若者のみなさんが意見を言いやすい環境づくりというのを特に大事にしています。たとえば、ぷらすメンバーに意見を聴くとき、本名を明かさずにニックネームで意見交換できるようにしています。また、いきなり「意見を聴かせてください!」と言われても話すのは難しいので、事前説明の場を設けて「今どういう政策が行われていて、今日はどんな内容を聴きたいのか」などの話をしてから意見を聴くようにしています。

ほかにも、専門的なスキルを持つファシリテーター(進行役)に参加してもらい、ぷらすメンバーとの意見交換の手助けをしていただいています。また、スーツ姿だと堅苦しいので、私たちこども家庭庁や関係省庁の職員は、必ず私服のカジュアルな格好にしています。

堀内 それなら安心して意見を言い合えますね。うちの子はまだ小学生ですが、参加できるテーマはありますか?

篠原 テーマごとに対象年齢があり、もちろん小学生のみなさんに意見を聴きたいテーマもいろいろあります。小学生にはやさしい言葉に置きかえて説明したりして、どんな世代でも意見を伝えやすい環境をつくっています。

これまで行われた「いけんひろば」と、こどもたちの様子

町田 こどもたちから聴いた意見が、実際の政策に反映されたことはありますか?

篠原 あります。たとえばこども政策の方針を示す「こども大綱」では、小学生のメンバーからの「教科書をデジタル化すれば荷物の負担も減って良い。」という意見をふまえて、デジタル教科書に関する記述が追加されました。ほかにも、環境についてのこどもたちの意見は、たとえば、審議会で紹介され、専門家の委員の間で議論されたりしました。

臼井 うちの子の地域では最近、デジタル教科書があるからという理由で学校への置き勉がOKになりました。ランドセルが重いとよく聞くので、こどもたちの意見が反映されたのはうれしいです!

篠原 やはりこどもや若者のことは、本人が一番の当事者であり専門家なので、私たちは常に意見を尊重するようにしています。

臼井 意見を伝えたあとの省庁の取組や結果を、こどもたちは知ることができますか?

篠原 もちろんです。意見を聴くだけに終わらず、メンバーに「こういう形でみなさんの意見が反映されました」など反映のプロセスや結果をフィードバックしています。フィードバックを通して「また意見を言いたいな」と思ってもらえるとうれしいですね。

堀内 ちゃんとこどもたちの意見を活用してくれる仕組みをつくってくれていて安心しました。「うまく意見を言えるかわからないけど参加してみたい」というのもありですか?

篠原 意見というと堅苦しく感じてしまうかもしれませんが、気軽に参加してほしいです。困っていることや感じたことなど今のこども・若者のみなさんにしかない、思いや気持ちを伝えていただければと思います。ぷらすメンバーからは「学校では言えないことを言えた」「初めて自分と同じ関心を持つ友だちと意見交換できた」という感想もいただいています。

こどもは、意見を言い合う場でぐっと成長!?ママにできることは?

臼井 こどもたち自身が運営に携わることもできるんですよね。

篠原 はい。「こども若者★いけんぷらす」には『みんなのパートナー ぽんぱー』と呼ばれる、中学生から20代までの運営に参画しているメンバーが約20名います。どうやったらもっと意見が言いやすくなるか、知ってもらえるのか、改善点はどこかなどをみんなで考えています。

“ぽんぱー”は3つの班に分かれていて、「改善班」はいけんぷらすの課題と改善案を考えてこども家庭庁とともに事業を改善していきます。「企画班」は「ぷらすメンバー」の関心の高いテーマについて調べて、そのテーマに関する「いけんひろば」を企画しています。「広報班」は、さらに認知度を上げるためにSNSで発信するなどの広報活動をしています。メンバーの中には、こういった活動が得意なメンバーもいれば、「生徒会とかやったことはなかったけど、初めてチャレンジしてみた」というメンバーもいます。

町田 こどもも活躍できる場があるのはいいですね。将来への自信につながりそう!

堀内 私たち親が、「こども若者★いけんぷらす」に関してできることはありますか?

篠原 小中学生のみなさんは、まだまだ自分でいろいろな情報を得るのが難しい世代です。「こども若者★いけんぷらす」を知らないこどもたちも多いので、それとなく「こういう取組があるみたいだよ」と紹介してもらえるとうれしいです。興味を持って一歩踏み出して参加してくれたこども・若者に対して、意見を言いやすい、言いたいと思えるような場をつくっていけるように、これからも改善を重ねていきたいと思います。

座談会を終えて
町田 親子の関係だからこそ親にはなかなか話しにくいことが、こどもにはあると思います。信頼できる第三の場所でこどもたちに本音の意見を聴いて、その声を政策に生かしてくれる取組は、本当にありがたいなと感じました。

臼井 こどもたちの意見を聞いてくれるだけでなく、共感したりフィードバックしてくれる「いけんひろば」は、安心できる良い場所だなと思いました。うちの18歳の次男は自分で発信したいタイプなので、「こども若者★いけんぷらす」をさっそく教えてあげたいです。

堀内 うちの子はまだ8歳ですが、小学3年生になって学校で社会を習い始めてから、だんだん視野が広がって、いろいろなことに関心が出てきたようです。家に帰ったら「こども若者★いけんぷらす」の話を伝えてみようと思います!

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提供/こども家庭庁

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