おやじ直伝!人気料理人・笠原将弘さんの鶏肉料理の極意

2018/04/30

予約がとれない日本料理店『賛否両論』(東京・恵比寿)の店主であり、テレビや雑誌などで大活躍の人気料理人・笠原将弘さん。数あるレシピの中でも、特に人気が高いのが「鶏肉」の料理です。笠原さんおすすめの鶏料理の極意をご紹介しましょう。

幼い頃からの英才教育!?おやじから受け継いだ「きじ丼」の味

笠原将弘さんのご実家は近所でも評判の焼き鳥店。両親ともに働いていたため、店で過ごすことが多かったそうです。「カウンターで宿題を広げたりしてましたね。おやじが僕用のご飯も作ってくれて、両親の働く姿を見て育ちました」(笠原さん)。

なかでも多く目にしていたのが、父が焼き鳥を焼く姿。鶏肉の知識は、知らず知らずのうちに身についてきたことでしょう。「僕が大好きだったのが、おやじ特製のきじ丼。おやじは生まれも育ちも東京だから、味付けが甘めで濃いんです。これがご飯によく合う! この味は僕も受け継いでいます」(笠原さん)。

冬には鍋料理、そして、おでんにも鶏肉を入れるのが笠原家の定番だったそう。「だしが出ておいしいんです。料理人修行を始める以前に、おいしい原点はおやじから自然と学びましたね」(笠原さん)。

確かなおいしさと、あふれるアイディア。今の笠原さんをつくる原点は、ここにあったのでしょう。

焼くときも、揚げるときも鶏肉は大きく!

笠原さんが、鶏料理を作るときに、ポイントにしているのが「鶏肉は大きく」ということ。「鶏肉は、大きいまま加熱したほうが、ジューシーに仕上がります。揚げるときも、焼くときも同じ。家庭で調理するなら、そのほうがおいしくなります。小さいと火が入りすぎてパサパサになってしまうんです」(笠原さん)。

加熱に時間がかかる鶏肉は、つい小さく切ってしまいがち。また、火の通りが心配なため、加熱しすぎてしまうこともあります。「たとえば、から揚げを作るときは一度取り出して少しやすませます。余熱で火が入るから、大きめに切っても大丈夫。中までしっとりとしますよ」(笠原さん)。

また、家族で囲む食卓で、笠原さんがおすすめしているのがホットプレートで作る焼き鳥。あらかじめ大きいまま鶏肉を焼き、切ってから串に刺すというスタイル。「焼き鳥の火加減は難しいんです。これなら、火の通りが偏ることがない。それにホットプレートで仕上げるから、お母さんもいっしょに食卓で食べられます」(笠原さん)。

焼くのに精一杯で、お母さんが食べられない、ということはよくある話。なるほど、これなら、家族みんなで楽しめます。休みの日のごはんにいかがですか?

「簡単焼きとり屋風串焼き」のレシピ大公開!

材料(4人分)
鶏もも肉……2枚
しし唐辛子……8本
生しいたけ……4個
ねぎ……1本
うずら卵(水煮)……8個
プチトマト……8個
塩……適宜
サラダ油……大さじ2
レモン……1/2個
ゆずこしょう……少々

作り方

1:鶏肉は、全体に塩少々をふる。フライパンにサラダ油を中火で熱し、鶏肉を皮目から入れて焼く。5分くらい焼き、皮がカリッとしたら裏返してさらに5分焼いて取り出す。

2:しいたけは軸を取り、半分に、ねぎは長さ3㎝に切る。しし唐辛子、しいたけ、ねぎを【1】のフライパンで焼き、軽く焼き色がついたら塩少々をふって取り出す。

3:【1】を一口大に切る。竹串に、【1】を【2】、うずら卵、プチトマトと組み合わせて刺す。食べるときにホットプレートで焼き、レモン、ゆずこしょうを添える。

調理/笠原将弘(賛否両論) 撮影/木村拓(東京料理写真) スタイリスト/阿部まゆこ 構成・文/田久晶子

雑誌『サンキュ!』に掲載された笠原将弘さんの連載が1冊の本になって好評発売中!! 笠原さんの極意が詰まった鶏肉料理もたっぷりご紹介しています。毎日のごはん作りに役立つこと間違いなし!

『僕の和食、思い出の味 伝えたい味』
定価:本体¥1200+税

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