何も特徴がないなら作ればいい!「特徴のない平凡な普通のママ」から4年間毎日配信する人気Voicyパーソナリティになった副業会社員竹澤かおさんが語る「自分を変える方法」
2024/12/26
「副業」と聞いて、どんなイメージをもちますか?「なんだか大変そう…」「私にはできない…」と感じる人もいるのではないでしょうか。
しかし、正社員として働きながら子育てをし、複数の副業を楽しんでこなしている女性がいるんです。「副業は趣味」と語る竹澤かおさんに、副業を始めたきっかけや人生の転機になった副業について話をうかがいました。
- 将来への不安から始めた副業、しかしWEBライターを始めるも挫折…
- 人生を変えてくれた「Voicy」との出会い
- 「特徴がない自分」を変えたい一心で4年間、休むことなく毎日配信!
- 自分をさらけ出すことで得た気づきとは?
<竹澤かお(たけかお)さんプロフィール>
戦略的会社員ワーママ。IT企業で正社員として働く傍ら、音声プラットフォーム「Voicy」で4年間毎日音声発信を続ける「Voicyパーソナリティ」としても活動。そのほかにも、コミュニティ運営、時間術を発信するnote、講座の企画運営、マーケティングアドバイザーなど、副業活動は多岐にわたる。プライベートでは虫が大好きな小学5年生の息子を育てるシングルマザー。虫を活用した子育て“虫育児”をメソッド化した書籍「頭の良さと強い心が育つ すごい虫育児」を、2021年にKindle ダイレクト・パブリッシングで自費出版している。
将来への不安から始めた副業、しかしWEBライターを始めるも挫折…
竹澤さんが副業を始めたきっかけは、シングルマザーで将来子どもにかかるお金の不安が大きかったと言います。当時勤めていたのはベンチャー企業。多忙でしたが給料は低く、会社員としてのスキルや収入の限界を感じたことがきっかけで、副業を考えるようになります。
会社員をしながらでもできることを探し、初めて挑戦したのがクラウドソーシングで見つけたWEBライターの仕事。
「やってみたら全く興味のないジャンルについて書くことになってしまって、つらくて仕方がなかったですね(笑)。興味がないから時間もかかってしまって…だから受注型のWEBライターのお仕事はそれ1回きりでやめちゃいました」
その経験から、「どうせやるなら副業は楽しくやりたい!」と思うようになった竹澤さん。会社員として平日毎日9〜10時間「やらなければいけない事」をやっている、だから会社員はやらなければいけない事、副業は自分がやりたい事をしよう!と、楽しくできる副業を模索する日々が始まります。
人生を変えてくれた「Voicy」との出会い
そんななか、2018年に「Voicy(※)」と出会います。色々な配信を聴くうちに「Voicy」の虜になっていった竹澤さん。特に衝撃だったのが、会社員をしながら継続的に発信している人がいたこと。会社員をしながら、自分の得意や強みを活かして生き生きとされている方々の存在を知り、「会社員でもこんな活動ができるんだ!自分もこんな風になりたい!」と自然に思ったそうです。
「副業として収入が得られるかは分からないけど、とにかくやってみたい!と思ったんです。ただ、パーソナリティ(Voicy発信者)は審査制で、しかも合格率数パーセントの狭き門…でも、自分が楽しいことを副業にするって決めていたので、まずはどうやったらパーソナリティになれるかを考えたんです」
とは言え、当時の竹澤さんはただの普通の会社員。パーソナリティになるには、「この人から話を聴きたい」と思われる特徴が必要です。そこで、まずは誰でも配信ができるポッドキャストを始めようと決意し、さっそく行動に移します。
「毎日続けていれば、1年後には"ポッドキャストを毎日やっている会社員ワーママ"という肩書きができるから、ちょっとは面白いと思ってもらえるかもと考えたんです。何も特徴がないなら特徴をつくればいいんだって!」という明確な意思を持って、2019年10月から毎日1日も休まず配信を続けました。3回の審査に落ち、4回目の応募で見事合格。2020年12月にVoicyパーソナリティとしてデビューを果たしました。
※Voicy(ボイシーとは)
株式会社Voicyが運営する音声プラットフォーム。応募通過率数%の審査を経たパーソナリティが配信する、暮らし・ビジネス・マネー・ホビーなど厳選されたコンテンツを「ながら聴き」できる。通常放送は無料で聴くことができ、特定パーソナリティの有料会員になれば、限定放送を聴けるプレミアムリスナー制度もある。
「特徴がない自分」を変えたい一心で4年間、休むことなく毎日配信!
Voicyパーソナリティとしてデビューしたい!と思い、音声配信を始めることを決意した日から現在まで、竹澤さんは一度も途切れることなく毎日配信を続けています。
「Voicyの配信を4年間毎日続けた結果、現在では1500回を超えました。特徴がない自分を変えたいという気持ちで、自分を奮い立たせて続けてきましたね。また、根底には自信のなさもあって…Voicyをやる前は本当に自分には何もないと思っていたから、少しでも自分に自信をつけるために毎日続けられたんだと思います。今では歯磨きと同じ感覚で、発信しないと気持ち悪いくらいなんです」と当時を振り返りながら、竹澤さんは笑顔で話してくれました。
毎日配信すると決めてからは、日常のいろいろなことがコンテンツになると気づいたそう。一般的にはテーマを1つにしぼって配信するのが良いとされていますが、特徴がない自分が1つにすると話すことがなくなってしまうため「普通の毎日をもっと楽しく!」という大きなテーマで、子育て、キャリア、お金、片付け、美容…30代の会社員ママが日々感じたり学んだことを伝え続けました。
「私は何も特徴がないから、何かを見つけようと日々考えているんです。でも、いろいろ考えすぎて&行動しすぎて処理しきれないこともありますね…まあ、10年後くらいに何かを極めた人になれればいいかな、と思っています(笑)」
自分をさらけ出すことで得た気づきとは?
竹澤さんの配信が多くのリスナーを魅了するのは、素の感情を見せてくれるところ。子どもに強い言葉をかけてしまい落ち込んでしまったり、会社員としてのキャリアに悩んだり。悩みもがいている感情や気分の落ち込みなど、自分の素をさらけ出すことに抵抗はないのでしょうか。
「発信を始めた当初は大きな抵抗がありました。今でも抵抗はあるし、カッコ悪いことを放送してしまった…と落ち込むこともあります。でも、そんなカッコ悪い配信を聴いて勇気づけられた、共感した、って言ってくれる人もたくさんいるんです」
そんな、素の感情をさらけ出す竹澤さんのスタイルが確立したきっかけは、Voicyが主催するフェスに出演できなかったことだったそうです。
「出演したかったVoicyフェスに出られなかった悔しさを伝えたかったんです。最初は強がっていたけれど、本当は出演したくてとっても悔しかった。日常生活のなかで、きっと誰でもモヤモヤしたり辛いこと、うまくいかないことってあると思うんですよ。自分の感情を素直に出したら、元気づけられる人がいるかもしれない。そう思って素直に自分の気持ちを配信しました」
まっすぐな竹澤さんの想いが届き、放送後にはたくさんのメッセージが送られてきました。後年、念願叶ってVoicyフェスにも出演できた竹澤さん。活躍の幅もさらに広がり、現在のマルチな副業活動を本格化させていきます。
自分にできること、自分がしたいこと、得意なことから、小さな一歩を踏み出そう
竹澤さんの根底にあるのは、自分がもっている素直な気持ち。「やってみて楽しくないことは避けるけれど、やってみないと楽しいかどうかはわからないじゃないですか」という言葉が印象的でした。そんな竹澤さんの座右の名は「TY(とりあえずやってみる)」。
また、竹澤さんの話を聞いていると副業=仕事と考える必要はなさそうです。自分にできること、自分がしたいこと、得意なことから、小さな一歩を踏み出せば、それがいつか立派な副業になるかもしれません。
■執筆者・・・サンキュ!STYLE 取材班 村上真由美
子どもは年長と小4、旅行会社で働くフルタイムワーママ。片づけ好きが高じて、整理収納アドバイザー&クリンネスト取得。サンキュ!STYLEにて片づけ・整理収納に関する記事を執筆中。