わが子を平等に愛せますか?「きょうだいのえこひいき」を考える

2019/04/07

「きょうだいは平等に扱わなきゃ」と頭ではわかっていても、つい特定の子をかわいがったり、イラッとしたりしまう……。そんな「きょうだいのえこひいき」について考えてみましょう。今回は、ファミリー心理カウンセラーのよしおかゆうみさんにお話を聞いてみました。

●教えてくれた人……
よしおかゆうみさん(ファミリー心理カウンセラー)
専門は発達心理学。幼児教育に20年携わったのち現職に。家庭に事情がある子を里子に迎えた経験も持つ。著書に『男女の脳はすれ違うようにできている!』(枻出版社)など。

親子だって人としての相性はある

親も人間ですから、きょうだい間でえこひいきするのは仕方のないこと。ただ、子どもにそれを感じさせると、ひがみやねたみが生じ、人格形成に影響してしまう恐れもあります。「親に認められたい」「親をひとり占めしたい」という思いは子どもにとって必然の欲求。親はそれを心に留め、えこひいきしてしまう自分をまずは認め、その気持ちを客観的に見つめましょう。

★つらく当たってしまいがちな子ってどんな子?
特定の子どもにつらく当たってしまうのは、好き嫌いを超えた心理学的理由があります。どんな子につらく当たってしまうのか、代表的な5つのパターンをご紹介します。

1 自分のイヤなところに似ている子

私は2人姉妹の長女で「お姉ちゃんなんだから」と言われ続け、自分の本当の気持ちを押し殺して育ちました。なので今、長女が「やっぱりいい」と言葉を引っ込めたりすると、いつもいい子ぶって我慢していた昔の自分を見るようでイラつきます。(しーちゃんままさん/東京都39歳)

<対処法>
自分の未解決問題を、長女に合わせ鏡のように見てしまうのですね。まずは〝自分が今何にイラッとしているか〞に焦点を当ててみて。さらにあなたがかつて親に甘えられず悲しかったこと、我慢したことも思い出し、その経験も踏まえて長女にやさしく接して。長女を甘やかす=昔の自分を受け止めること。長女を通し、かなわなかった昔の自分の思いもかなえましょう。

2 夫の嫌なところに似ている子

私が子どものころは当たり前に部屋を片づけていたのに、下の子はまったく片づけません。私が必要以上に子どもに期待しすぎているのかも?と思いつつ、どこかで「ダンナに似ているせいだ」と感じて、よけい腹が立ちます。(あおとらさん/神奈川県 37歳)

<対処法>
これは〝夫婦の対話がたりない〞のサインかもしれません。「脱いだ靴下を洗濯機に入れない」「この話し方がイヤ」など、どんなささいなことでも子どもに対してイライラしてきたら、子どもよりまず夫と対話する時間を取ってみて。また、短所は長所の裏返しでもあります。落ち着かない→パワフル、ネガティブ→慎重で冷静、など自分の物の見方を変えるのも手です。

3 何をするにも時間がかかる子

長男は始めるのも終えるのも遅いタイプ。服の着替えにさえ毎朝手間取ります。一方の長女は気がきいて支度も早く、ほうっておいても安心。結果、長男ばかり叱ることに。平等に愛情を注ごうと思ってはいるのですが、現実は叱り過ぎ……。(ばたばたママさん/香川県 36歳)

<対処法>
「あーなんで急いでくれないの?」とネガティブ思考に陥るとストレスがたまる一方。いっそ気持ちを切り替え、「この子のおかげでのんびりする時間ができる」と考えて時間に余裕を持って行動するのを習慣にしましょう。その子なりのリズムを面白がって観察したり、ほかの子と比較せずに、まずはその子の時間の流れにつきあってみる気持ちを持って。マイペースな子は未来が楽しみですよ。

4 自分の理解を超えてる子

長男と私は脳のつくりが完全に違う気がしてます。夫は典型的な理系脳。私は真逆の文系脳。長男は夫に性格がそっくりです。夫の口ぐせである「なんで?」を繰り返す息子に、なぜこんなに理屈っぽいの?かわいくないなぁ……とムカッ。(Kくんママさん/神奈川県 37歳)

<対処法>
自分の理解が及ばない行動をする子は、親を人として成長させてくれる大事な存在です。行動や感じ方の違いをそのまま受け止め、客観的に観察したり、わかり合える部分、分かち合える瞬間を見逃さないようにしてていねいに過ごすといいですよ。その子が家族以外の人にもかわいがってもらう機会をつくり、家庭の外からその子の違う面を知ることも、新たな気づきにつながるでしょう。

5 いちばん上の子

下2人は単純にかわいいです。真ん中はまだ素直だし、末っ子は小さくて癒やしの存在。下2人と比較すると、どうしても長男の言うことの聞かなさとか、言い訳とか、約束を守らないことに無性に腹が立ってしまいます。(ゆずLOVEさん/神奈川県 35歳)

<対処法>
いちばん上の子は親の注目や期待が大きく、過干渉になりやすいため、その分子ども自身も敏感になりやすい傾向があります。ですから親が干渉しない〝のびのびタイム〞を意識的につくることが大事。彼が頑張ったときには、ほかのきょうだいがいる前で認めてあげて。例えば、弟たちの面倒をみたら「さすがお兄ちゃん!」と言って立ててあげると、自尊心が育ちますよ。

「えこひいき」を100%なくすことは難しいかもしれませんが、そんな自分を認め、対処していくことはできます。心当たりがあるという人は、なぜ自分がえこひいきをしてしまうのか、改めて考えてみてはいかがでしょうか。

参照:『サンキュ!』4月号「きょうだいのえこひいき アウトとセーフの分かれ道」より。掲載している情報は19年2月現在のものです。取材・文/宇野津暢子 編集/サンキュ!編集部

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