今、賛否両論!「PTA」って本当に必要ですか?

2019/04/18

4月になると、小中高生の親たちを悩ませるのが「PTA」の問題です。「役員になったら大変」という話は聞きますが、その実情はよく知らないという人も多いはず。そこで今回は、「そもそもPTAってどんな組織?」「今の時代に必要?」など、PTAにまつわる疑問や質問を徹底解消。結局のところ「PTAの何がつらいのか」についても考えてみました。

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そもそも「PTA」って必要なのでしょうか?

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必要だと考える人は少数派。大多数の人がPTAは「いらない」、または「あってもいいが自分は参加したくない」と否定的な結果でした。

必要派の意見としては、「先生がたも忙しいし、保護者のお手伝いは絶対に必要。すべてを学校任せにしてはいけない(A・Iさん/北海道)」というものや、「PTAがあるのは子どもたちのため。充実した学校生活が送れるように親たちが協力すべき(H・Mさん/東京都)」という声があがっていました。

一方、不要派は「役員決めが不平等。くじに強制参加させられ、負けた人だけが苦労するような制度はいらない(T・Mさん/福岡県)」、「働いている人も増えているのに、無駄な作業や行事が多すぎる。PTAは雑用係じゃない!(K・Fさん/秋田県)」という意見も。

また、50%以上を占める”中立派”は、「やりたい人がいるならいいけれど、嫌がっている人に押しつけてまでやる必要はあるのか疑問(C・Kさん/神奈川県)」、「親と学校のかかわりがなくなるのは寂しい。自分はやりたくないが、ないと困ることもありそう(A・Mさん/愛知県)」というふうに、まさに賛否両論。自分はやりたくないがPTAそのものはあってもいいのではないかという声が多くみられました。

そもそも「PTA」って何なのでしょう?

今では「学校のお手伝い」というイメージが強いですが、元々は戦後、保護者が民主主義を学ぶ場として発足した社会教育団体。主に保護者と教職員で構成され、加入への義務づけは一切ない、任意の団体です。日本PTA全国協議会という全国組織はありますが、運営は各学校に一任されており、それぞれ独自のルールの下運営されています。もちろんPTAをつくらない、あるいは解散させるのも自由です。

最も負担が大きいのは、PTAを統括する本部役員。学校運営のほか、外部組織とも交流を行います。本部役員と委員代表者は年に1、2度開かれる総会にも参加。PTAの活動報告や予算・決算の承認など重要事項の決定に携わります。

「PTA」の何がそんなにつらいのか?

PTAの役割や意義は理解できるけど、役員はやりたくない。みんながそこまでPTAを敬遠する理由に迫ります。

(1)参加が「義務化」している
加入は任意のはずなのに、入学したらほぼ自動的に加入させられる学校がほとんど。非加入を表明しようものなら白い目で見られるため、しぶしぶ参加するという人も。

(2)「できない理由」を問われる
役員決めもほぼ強制参加。拒否するには、公にしたくない家庭の事情なども話さざるを得ず、それが選考委員会で公開され〝あり〞か〝なし〞か判定されるケースも。

(3)作業の負担が大きい
本部役員になれば拘束時間が長く、作業量も膨大。仕事などを理由に断りにくく、むしろPTAを優先するのが当然という風潮もあり、家庭や仕事との両立がむずかしい。

共働きの世帯が増え、PTAのあり方が問われている今。皆さんも、PTAについて改めて考えてみてはいかがでしょうか。

<教えてくれた人>
大塚玲子さん……PTAジャーナリスト。PTAや学校をテーマに執筆や講演、メディア出演などを行う。『PTAをけっこうラクにたのしくする本』(太郎次郎社エディタス)など著書も多数。ご自身もお子さんの小学校と中学校のPTA経験者。

参照:『サンキュ!』5月号「賛否両論!今こそPTAを考える」より。掲載している情報は19年3月現在のものです。イラスト/おぐらなおみ 取材・文/YUKI 協力/サンキュ!モニターの皆さん 編集/サンキュ!編集部

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