【主婦とSDGs】みんなが地球環境や持続可能な社会のために、日々の生活のなかで行っていることは?
2020/08/31
「SDGs」(エス・ディー・ジーズ)とは、2015年9月の国連サミットで採択された、持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のために、2030年を年限として掲げられた17の目標のこと。
主婦212人に聞いてみたところ、「SDGs」の詳しいことは知らなくても、多くの人が日々の生活のなかで、環境について考え、実践していることがわかりました。みんなはどんな意識を持って、どんなことを行っているのでしょう?
約6割が買い物のとき、社会貢献の観点でものを選んでいる
まず今現在、食品、家電、化粧品などを買うときに、価格や機能性のほかに、社会貢献(環境配慮、貧困支援、生態系保護など)の観点でもの選びをすることがあるか聞いたところ、53.3%の人が「ときどきある」、4.7%の人が「いつもある」と回答し、合わせると58%になりました。
節約や環境を守るために持っているグッズはコレ
節約や環境を守るために役立つもので、持っているものをすべて選んでもらったところ、ほぼ全員が「エコバッグ」と「マイボトル」を持っていることがわかりました。次に多かったのはスクレイパーの24.1%と、シリコンカップの23.6%でした。
約7割の人が「SDGs」はまだよくわからない
では、「SDGs」について、どれくらい知っているのでしょう? 近いものを選んでもらったところ、いちばん多かったのは「名前も内容も知らない」の75.5%でした。
「SDGs」を知ると、約6割の人が貢献したいと感じる
「SDGs」の17個の目標のなかには「飢餓をゼロに」、「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、「海の豊かさを守ろう」といったものがあるのですが、こうした「SDGs」に取り組んでいる日本の企業の商品やサービスを利用したいと思っているか?聞いてみると、16.5%が「そう思う」、45.3%が「ややそう思う」と回答し、合計すると61.8%になりました。
「SDGs」に取り組む企業の商品やサービスを利用したい理由は?
前の質問の、「SDGs」に取り組んでいる日本の企業の商品やサービスを利用したいかどうかについて、そう思う理由について聞きました。
<利用したいと思う>
「自ら行動を起こすことはできないけど、商品やサービスを利用することで微力だけど協力することはできると思う。できることから始めたい」
「最近の自然災害は恐ろしく、環境に配慮しないといけないと痛感する」
「海洋プラスチックゴミでたくさんの生き物が犠牲になっている記事を読んだことがあって、関心があります」
<やや利用したいと思う>
「未来の子どもたちのために、よりよい環境を残すために、今から行動しないといけないと感じたから」
「基本的には協力できたらと思うけど、実際はわが家を優先。家計が圧迫されるのであればむずかしい。お金ではなく、行動や思いやりで示せるものがあればよいと思う」
「よくわからないけど、必要性は感じる」
<どちらともいえない>
「SDGsがよくわからないので、判断できない」
「利用したいとは思うが、値段が高くなりそうで、現実的には安いほうを選んでしまいそう」
「どんなサービスがあるかわからないし、見かけだけの商品もありそう。妥当な価格なのかも疑問です」
「内容はおおむね理解できたつもりだけど、今一つ具体性に欠けていると思う」
<あまり利用したいと思わない>
「環境を意識した商品は値段が高いので、商品を購入するより、節水や節電を意識して環境に配慮しようと思っている」
<わからない>
「もう少しちゃんと理解してから動きたい」
主婦がふだんの生活のなかで「SDGs」のために行っていることとは?
ふだんの生活を見渡して、「SDGs」のために行っていることはあるか?聞きました。
「食べ残しをなくせば生ゴミも減るので、食べきれる量の食材を買い、調理するようにしている」
「消費期限が近い食材や、規格外の野菜などを買っている」
「皿を洗う前には油汚れをよく拭き取って、流しに流さないようにしている」
「揚げ物の油は流さず、新聞紙などに吸わせて捨てている」
「マイ箸、マイボトルを持ち歩いています」
「エコバッグを持ち歩いています」
「プラスチックではなく、紙製品を使うようにしている」
「ストローは使わない」
「ゴミの分別はきちんとルールを守るようにしています」
「植木の水やりは貯めた雨水を使っている」
「リサイクルショップやフリマアプリを利用する」
「なるべく車ではなく自転車や、歩くようにしている」
「ジェンダー平等のための区の講座の企画を手伝っています」
「SDGs」にはやや慎重だが、環境問題には気を配っている
「SDGs」については必要性を感じつつも、まだわからないことが多く、「SDGsに取り組む企業を即応援」とまではいかないようです。ただ、環境問題についてはほとんどの人が関心を持っていて、プラスチックゴミやフードロスを減らそうとしたり、油を流しに流さないようにしたりなど、生活のなかで実践しているようでした。開発途上国における女性や子どもの労働環境に関心を持ち、物を買うときに気をつけているという声なども、少しあがっていました。みなさんはいかがでしょうか?
(文・田谷峰子)
*サンキュ!モニター212人アンケート調査 2020年1月実施