「運動会の担当がきっかけで親密に……」専門家が見た"PTA不倫"の驚くべき実態
2021/03/30
「PTA不倫」の驚くべき実態について、恋人・夫婦仲相談所の所長である三松真由美さんに解説してもらいました。
働く女性、イクメンの増加でPTA不倫が盛んに!?
新年度。お子さんのいらっしゃる家庭であれば進学、進級の季節ですね。学校の新年度、第1回目の保護者会と言えば、悲喜こもごもの「役員決め」の儀式があります。
時代とともに仕事をしているママは増加。昔のように「仕事がある人は免除」だと、役員候補者がひとりもいなくなってしまうことも珍しくありません。そこで働いているママでも参加できるようにと、PTAの活動日を平日の日中ではなく、平日の夜や土日にするところもあります。
また近年は育児に熱心なイクメンも定着し、父親が学校行事に積極的に参加することも増えました。PTAチームとお手伝い係のパパさんたちが一緒に行事の運営にあたることもあり……そして、このような環境の変化が、PTA不倫の増加に拍車をかけているのです。
“紅一点”ならぬ“黒一点”のPTA会長(男性)が周囲の女性委員とそれらしき噂になる、というのはいままでにもあったことですが、最近は前述のように学校行事に参加する男性率が増え、“黒一点”という状況ではなくなりました。土日にPTAおよびそれに関連するグループで打ち合わせを行い、そのあとは飲み会……という不倫の呼び水となるシチュエーションが増えているのです。
それに加えて春は気持ちが華やぎ、外に目が向く季節でもある。筆者は薄着になるこの時期にPTA不倫は忍び寄ると推測しています。
今回は、筆者が見た・聞いた「PTA不倫」の驚くべき実態をご紹介します。
「PTA不倫」はなぜ始まる?専門家が指摘する4つのポイント
まずはPTA不倫が起きる背景について、より深く考えてみましょう。筆者の考えでは、PTA不倫が始まるポイントは4つあります。
ポイント1:近距離に住んでいるのでスキマ時間でも会える
1時間くらいのスキマ時間で簡単に会えるのがPTA不倫。LINEで「ちょっとお茶しない」と伝えればすぐに会える距離にいるのが、(不倫する人たちとっては)魅力なのです。
ポイント2:お互いの家族、住む町を知っているので話題が尽きない
家族のこと、街の情報、近所の噂。なんでも話題になるので会話がはずみますし、仲を深めるスピードも格段に早いのがPTA不倫なのです。
ポイント3:「頼れる相手」「守ってあげたい相手」になりやすい
PTA不倫では、お互いの家族に面識があることが一般的。そのため、子どもの悩みなどを言い合うことが増え、アドバイスしたり共感したりといったことを通じて「相手に弱さを見せる/見られる」ことになり、その結果、お互いの理解が深まり「好きになりやすい」状況になります。
ポイント4:会合、行事の買い物など出かける機会があるから言い訳しやすい
わかりあえるママ友(=PTA不倫仲間)が1人いれば、確実なアリバイがつくれます。たとえば「PTAママと車で買い出しに行く」と告げて不倫相手と会っていても、そのママが買い出しに行ったと話せば、まず夫は疑いません。
ほんとにあった!PTA不倫の驚くべき実態
上記のとおり、PTAという活動には不倫につながるポイントがいくつもある。実際、周囲の小学生ママたちにちょっと聞き込みをしただけでも、PTA不倫の実例というのはたくさん出てきます。
ケース1:運動会の準備を通じて親密さが増し……
小学生3年生の子どもがいる優里さん(仮名)は昨年、くじ引きでいやいやながらクラス役員に選出されました。しかし、運動会の担当になったことをきっかけに、やる気がアップすることに。その理由は運動会の運営補助として各学年から複数の父親が委員会に参加するようになったからでした。優里さんは、とくに不倫体質というわけではありませんでしたが、夫以外の男性と楽しく話したい願望は強かったそうです。
コロナ禍における運動会では、保護者の入れ替えの誘導や子どもたちが使う器具の消毒など、先生だけでは対応しきれない作業が多く、たくさんの父親が運営補助に参加していました。そして学校で行う土曜の打ち合わせのあとは、気の合う5、6人で近所の町中華で食事。そして解散した後、優里さんとあるパパさんは、ふたりで散歩して帰るような親密な仲になりました。
やがて、PTAの打ち合わせがない日でも「PTAの会合」と称して家を出て、ふた駅隣のホテルで「懇談」をすることに。
現時点でふたりの関係は家族はもちろん周囲のメンバーにもバレていません。しかし、優里さんのはしゃぐ様子、恋愛真っ最中の女性が醸し出す、地に足が着いていない感じを聞くに、発覚するのは時間の問題かな、と筆者は危惧しています。
ケース2:日中から相手の事務所通い、そして妻にバレ……
遙華さん(仮名)は5年生のママで、PTAでは会計を担当。前年度の役員から引き継ぎを受けたものの、会計には欠かなせないExcelが大の苦手でした。困っていたところ声をかけてくれたのが、副会長でした。
会計士の仕事をしている彼は「空いてる時間に教えてあげますから。PCを持って事務所に来れますか?」と声をかけてくれました。その後、個人事務所のマンションを訪問。そこで何度かマンツーマンのレッスンを受けるうちに、いつしか「密」な時間をすごすように。
以前はジーンズ、Tシャツばかりでおしゃれ気合ゼロだった遙華さんが、胸元があいたボディラインがくっきりのワンピースで、頻繁に事務所へ出入りするようになります。そして不審に思った妻が事務所に踏み込み、修羅場になりました。
筆者は事件が収まったころに、遙華さんへ踏み込んで質問しました。彼のどこに惹かれたか?制御が効かなかったのか?と。
「夫はいつもタメ口で、なんかやってあげても当然みたいな顔してる。家族としてしか見ることができず、恋する気持ちなんかもてませんでした。だけど彼はいつも敬語で、ひとりの女性として私を見てくれてた。Excelの覚えが悪くても、文句言わずに何度も教えてくれたし、体型を褒められたので、服も気を遣うようになったんです。
だから、“制御”って言われても『なんでですか?』としか思えない。女として見てくれない夫のことを忘れて、大事に思ってくれるひとと2時間過ごすくらい許してくれてもいいじゃない!っていうのが正直な気持ちです」
あまりにもダメージが大きいPTA不倫!引っ越し転校を余儀なくされることも
「PTA不倫?お互いに子供がいるのにありえない」と思う方が大多数だと思います。また、こういった記事を書くと「子どもも通う学校で、そんなことあるわけない!」とお叱りを受けることもあります。
しかし、これは現実なのです。皆さんの想像を超える男女の関係が、すぐそばで起きているかもしれないのです。出会いが少ない子育て期のママにとって、PTAは夫以外の男性と話ができる機会になります。イクメン男性にとっても「PTAだから」「学校行事のお手伝いだから」という名目で土日も家を出やすいという状況が、出会いを活性化させているのでしょう。
しかし、地元の学校でのPTA不倫の場合、バレた時に地域に一気にうわさが広まるリスクがあります。子どもの気持ちも大きく傷つけることになる。
PTA不倫の怖いところは、前述のとおり不倫に至るまでのハードルが高くない一方で、バレたときのダメージが、ほかの不倫に比べてあまりにも大きいところなのです。PTA不倫によって、引っ越し転校を余儀なくされた事例も筆者の元には届いています。
PTA活動は重要なものですから、参加することは否定しませんし、ほかのパパとコミュニケーションを取ることも必要だと思います。しかし、配慮を忘れてはいけません。たとえ不倫関係でなくとも、打ち合わせなどでふたりっきりで会うのは控えましょう。誰かがその様子を見ていたら、あらぬ噂を立てられる可能性もあるのです。
◆監修・執筆/三松 真由美
会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、Webなど多数のメディアに出演、執筆。夫婦仲の改善方法や、セックスレス問題などに関する情報を発信している。『堂々再婚』『モンスターワイフ』など著書多数。