ふたつの家族がある日、突然姿を消した……PTA不倫の「悲惨すぎる結末」
2021/04/19
小学校のPTA活動が、不倫につながる「PTA不倫」。恋人・夫婦仲相談所の所長である三松真由美さんは、長年にわたってPTA不倫の調査や取材を重ねており、サンキュ!でも何度かその実態を紹介してもらいました。
今回は、PTA不倫の実態のその先……PTA不倫の“悲惨すぎる末路”について教えて話してもらいます。
PTA不倫当事者の友だちが明かす、悲惨な末路
サンキュ!の記事「PTA不倫の驚くべき実態」にて、PTA活動から不倫に至る背景についてお伝えしました。今回は、PTA不倫が周囲にバレて、それから……というお話。
「私のママ友のPTA不倫がばれて、先月引っ越しました」と話すのは、関東近郊の地方都市にお住まいで、PTA不倫当事者の友だちだったノリカさん(仮名)。以下、彼女の話をまとめたものですが、身元バレを防ぐためところどころフィクションをおりまぜています。
PTA役員になって2ヶ月、ママ友の様子が変わった
奈津さん(仮名・30代前半)は小学生の子どもが2人いて、下の子が1年生、上が4年生。上の子が幼稚園の頃からのママ友だから、6年くらい仲良くしていたことになりますね。仲良くなったきっかけは、子どもたちが某人気特撮ヒーローの大ファンだったこと。一緒に映画に連れて行ったりするうちに、お互いの家を行き来するような仲になりました。
奈津さんは、セミロングの髪を後ろできっちりまとめて、ファストファッションよりは少し高めのブランドの服をちゃんとコーデして着るようなオシャレさん。だけど派手ってわけではなく、口数は少なくて、お茶会ではおしゃべりママたちの話をウンウンとうなずいて聞いているタイプでした。
PTAの会合は平日の午前に行われることが多いため、専業主婦、午後シフトの仕事をするママ、主夫、あとは夜間の仕事をしている人などで成り立っていました。仕事を持つママたちは学校に出る回数が少ない委員会を担当するのが一般的で、私もワーママだからPTAではなく地域祭りの委員に属していました。一方、奈津さんは専業主婦だったから、必然的にPTA役員になった感じです。
役員を初めて2ヶ月くらい経ったころから、奈津さんの様子が変わりました。いつもは口数の少ない奈津さんが、PTA会長の島田さん(仮名・40代)の話題をしょっちゅう出してくるようになったんです。
そのときは「よほどPTAがやりがいがあって楽しいんだな」と思いました。「子どもが学校にいるあいだ、家に1人でいるとむなしい」なんて話すこともあったので、奈津さんが活発になってよかったって、純粋にうれしかったですね。
奈津さんが話題にしていた島田さんは、3人のお子さんのパパで、末っ子が小学生。複数の飲食店の経営者で夜は忙しいけれど、平日の昼なら活動ができるということでPTA会長に立候補したんです。ガタイが良くてよく笑うほがらかな人で、フルタイムで働く妻とも仲がいい印象でした。
自宅マンション近くでの目撃情報、疑いが確信に変わる
奈津さんと私、共通のママ友に絵美さんという人がいます。その絵美さんと新しくオープンしたカフェでお茶をしているとき、奈津さんが自転車でそのカフェの駐車場へ入ってきたんです。ガラス窓越しにその姿を見ていた絵美さんが「このテーブルに誘おうよ」と、店内から駐車場へ出て声をかけたタイミングで……島田さんが車でやってきました。
彼女はちょっと驚いたような顔で「PTAの会議をたまに場所を変えてやろうということになった」と言います。島田さんも「行事のことで大事な決め事があってね」なんて笑顔で車から降りたので、その時はそれほど気に留めませんでした。
「あら?」と思い始めたのは、それから数日後に始まったPTAの安全パトロールです。子どもたちを見守る地域巡回月間があるのですが、そのとき、やたらと島田さんと一緒に歩いている奈津さんを見かけたんです。
奈津さんは必ず下の子を連れているので、知らない人が見たら親子に見えます。そして、東京に比べて、地方は噂が広まるスピードも早い。絵美さんだけでなく、ほかのママ友たちも「島田会長と奈津さん、仲よしすぎない?」と気にするようになりました……。
決定的だったのは、奈津さんの自宅アパート近くで、2人でいるのが目撃されたとき。場所的にどう考えても巡回じゃないし、奈津さんはめずらしく髪を下ろしているうえに、ノーメイクだったんです。その夜、私は直接「会長となんかあるんじゃない?」と尋ねましたが「そんなことあるわけない」と否定されました。
でも噂は広がって、仲がよかった私と絵美さんは、ほかのママたちから「実際のところ、あの2人はどうなの?」とつつかれました。私自身、2人の関係はかなり怪しいと思っていましたが、本人は否定しているから何も言えなくて、「神のみぞ知るって感じ」と答えていました(笑)。
そしてふたつの家族がいなくなった……
3学期が始まる日……奈津さんのお子さん2人と、島田さんのお子さんが引っ越したという報告が突然ありました。冬休み中はうちの子とも遊んでいて、引っ越しの話なんてまったく聞いていなかったので、突然の話に驚きました。
すぐにLINEをしたのですがメッセージは未読のままで、電話は着信拒否。「ああ、やっぱり……」ってなりましたね。
噂だと、ふたりの逢瀬はラブホテルだけでなく、奈津さんの自宅でも行われていたんだとか。近所の人がアパートの前を通りかかったとき、奈津さんの下の子がアパートの玄関近くに座りこんで、1人ゲームしている姿を何度か見たらしいんです。だから「下の子を遊ばせて男を自宅に連れ込む悪女」なんて言いふらされるようにもなっちゃって……。
島田さんのほうがどうなったのかはまったく不明ですが、住んでいたマンションは現在売りに出されています。子どもにとっては友だちの突然の転校でどう説明してよいやらと悩みましたが「お父さんが急な転職したみたいよ」と言っています。
PTA不倫で家庭崩壊、引っ越しなんて……ほんとバカなことをやったもんだなと思います。でも個人的には、ちょっとだけ奈津さんのことが気の毒。
奈津さんの夫は、会社勤めをしたことがない奈津さんをバカにするようなことがたびたびあったらしいんです。振り返ってみれば、奈津さんは「パパが早く帰る日だからもう戻らないといけない」ってよく言っていたし、どこかに誘っても「夫に聞かないとわからない」と必ず返していました。私も何度かお会いしたことがありますが、鋭い目つきのクールな感じでした……和やかに話していても、目だけ笑ってないというか。
もしかしたらモラハラ体質で、束縛系の夫だったのかもしれません。だからこそ、そんな夫とは対照的な島田さんに惹かれてしまったのかな……って。
長年ママ友だったのに、突然LINEも電話も不通になってしまい、やるせない気持ちです。でも、もし束縛系の夫に「すべての友人と絶縁しろ」と命令されているのだとしたら、それは問題です。と離婚しているかどうかも不明。どこに引っ越したのかもわかりません。
消えることのない傷跡を残すPTA不倫
2組の家族が引っ越しを余儀なくされたPTA不倫。その後の消息が不明なため離婚までしたのかはわかりませんが、引っ越したあとも噂に尾びれがついて拡散されているのは事実。消えることのない人生の汚点になってしまいました。
引っ越した地で新しく家族再生ができればいいのですが、夫婦ふたりで怒りをかかえたまま暮らすことになると、再生は厳しい道程です。浮気をしたパートナーに罰を与えるのか、2人とも反省して夫婦仲を修復するのか、冷静に話し合えない場合は弁護士を入れて立て直すのがよい場合もあるでしょう。
また、こういった事態においては、まず子どものケアが重要になりますが、親が立ち直らないとそれも難しい……PTA不倫は全方位に消えることのない傷跡を残します。
◆監修・執筆/三松 真由美
会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、Webなど多数のメディアに出演、執筆。夫婦仲の改善方法や、セックスレス問題などに関する情報を発信している。『堂々再婚』『モンスターワイフ』など著書多数。