40代で再燃!? 愛情復活のキッカケと関係を深めるための3つの秘訣

40代で再燃!? 愛情復活のキッカケと関係を深めるための3つの秘訣

2025/04/22

「この愛は永遠に不滅」と誓い合って結婚した夫婦。しかし、「恋人・夫婦仲相談所」の所長である三松真由美さんは、「多くの夫婦は右肩下がりで愛情が減っていくのは事実です」と話します。

「結婚3年で『友だちレベル』、5年で『家族レベル』、10年も経てば『他人レベル』はおろか『避けたい人レベル』にまで陥ってしまう話も夫婦仲相談所では多数聞いています」(三松さん)

その一方で、思わぬきっかけで愛情が株価上昇グラフのごとく再浮上したというカップルもいるんだとか。今回は、そんな再浮上夫婦について三松さんに実例を交えて解説してもらいます。

会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、We...

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再浮上夫婦1:シオリさん(48歳/仮名)の場合

シオリさん夫婦はともに東京出身。2人ともアウトドアが好きで、結婚前や子どもが小さいうちはよくトレッキングやキャンプに行っていました。

「子どもが大きくなるにつれ、だんだんキャンプは減りました。息子たちも中学生以降は、親よりも友だちと出かけるほうを好みますからね。また、キャンプに行っても結局私がカレーをつくったり後片付けしたりで、それもちょっと不満でしたし…」

そんなシオリさん夫婦が久しぶりにアウトドアを楽しむきっかけになったのが、長野県への“お試し移住”。シオリさんの夫はITエンジニアで、会社に出社しなくてもPCがあればどこでも仕事ができる人。そこで、会社の“ワーケーション制度”を利用して1カ月、地方で暮らしてみることに。

「8月の1カ月間、夫は平日は移住先で仕事、週末はトレッキングやBBQ。私は職場に相談してパートを1カ月間お休みしたので、夏休み中の子どもたちと車であちこちに出かけたり、近所の農作業を手伝ったりと地方暮らしを満喫しました。地方暮らしの良い点は家族と向き合う時間が増えること。夫もPCを17時に閉じて仕事を終えると、すぐに子どもたちと夕食で使う野菜を畑で収穫したりできるので、東京にいるときよりも家族と過ごす時間が増えました。

夜も、東京ではお互いのスマホを見ている時間が長かったのですが、長野では旅行気分のせいか、誰かとおしゃべりしたい気分になり、スマホより夫婦の雑談時間が増えました」

今回は1カ月のお試しだけで東京に戻ったそうですが、今後、子どもたちが大学に進学するなど独立するタイミングで、夫婦で地方へ本格移住を検討しているそうです。たしかに、都会で働いていると職場の話題、子どもの学校の話題に意識が向かいますが、見知らぬ土地で慣れない畑仕事をしたり、山歩きをすると新鮮な話題が芽生えます。

「今度、キャベツ育てようよ」
「このキノコは食べてよいのかな」
「街のスーパーまでジョギングで行ってみない?」

これまで出てこなかったネタが増え、脳が活性化します。スマホとの対話より、パートナーとの対話のほうが温かみがあることに気づく。

都会の日常を離れ、スマホ時間を減らして夫婦時間を増やす。これが夫婦の愛情再燃につながるという好事例です。

再浮上夫婦2:ヒカリさん(43歳/仮名)の場合

40代で再燃!? 愛情復活のキッカケと関係を深めるための3つの秘訣
出典:Adobe Stock ※画像はイメージです

35歳から頑張ってきた不妊治療の結果が出ず、43歳の誕生日を迎え、子どもを持つことをあきらめたというヒカリさん。

「やっぱり、これだけ頑張ってきたことが報われず、悔しくて残念で、しばらくは何をしても涙があふれてきて、完全に鬱状態でした。不妊治療に対する夫の態度も常に好意的だったわけではなく、夫婦間でギスギスしたり、罵り合ったり…最終的に望んだ結果になればそんな過去も笑い話になったんでしょうけど、結果が出なかったことで、2人とも自分を責めるような雰囲気があります。何か大きな塊を飲み込んだまま、消化できていないでいる感じでしょうか…」

不妊治療が、夫婦の間に“消化できない何か”を残してしまったというヒカリさん。そんな時に夫が、ヒカリさんをある場所に連れて行きました。そこは保護猫カフェ。猫たちと触れ合って、気に入った子の里親に申し込むこともできます。もともと実家でも猫を飼っていた夫。夫婦でも猫を飼いたいと思い、ヒカリさんをそこに連れて行ったのです。

ヒカリさんはペットを飼うのは初めて。共働きなので、「ペットが日中お留守番をするのは難しいのでは?」とか、「お世話方法がわからないので、命を落としたらどうするの?」と、心配がよぎりました。

「私は最初、消極的でした。一度飼い始めたら、その子の一生の責任を持つことになりますから、『寂しいからペット飼おう』程度の認識ではダメでしょう。すぐにでも引き取りたいという夫をなだめて納得いくまで話し合いをしました。生き物を飼うということは、これからの2人の生活スタイルにも関わってきます。猫のことをきっかけに、これから夫婦としてどう過ごすかを毎晩話し合うことで、不妊治療で2人が抱え込んだ大きな塊が、少しずつ溶けて小さくなっていくように感じました」

1カ月近くじっくり話し合った結果、再度2人で保護猫カフェに行き、最終的に里親になることができたそうです。猫との暮らしは楽しいことばかりではなく、大変なことも多いそうですが、猫と夫婦の日々に、これまでになかった“ホワっとした感情”が芽生えているとヒカリさん。夫も性格が丸くなって笑顔が増えたそうです。

このケースでは“ペットを飼うこと”がよかった、というより、ペットを飼うために“夫婦でたくさん話し合う習慣がついた、隠れていた本音を見せ合った”ことが夫婦仲を再燃させたのでしょう。

再浮上夫婦3:レミさん(45歳/仮名)の場合

レミさんは外資系コンサル勤務。夫は金融系に勤める共働きのパワーカップル。

「私たちは2人とも負けず嫌いなので、お互いを尊敬しつつも、一種のライバルというか戦友みたいなドライな関係です。お互いのことを大事に思ってはいますが、自立しています。相手に依存しないのが私にとって心地いい関係性です」

そんなバランスの取れた夫婦生活を大きく乱した出来事が、一人娘リナさんの“不登校”。

「中学校受験で私立女子校に入学したのですが、夏ごろから朝起きてこなくなりました。無理やり起こしても『頭が痛い』とか『めまいがする』などと体調不良を訴えて学校に行きたがりません。医者に連れて行ってもとくに悪い所はなく、単に学校をさぼりたいだけなのではと思い、ケンカをしながら娘を車に乗せて、学校まで連れて行ったこともありました。しかし私も仕事があるので毎朝娘と『学校に行きたくない』『行きなさい』のやり取りに何時間もかけるわけにはいきません。結局、時間切れで『じゃあ、勝手にしなさい!』と娘を家に置いて仕事に行かざるを得ないことも多々ありました」

学校でいじめにあっているのではと、学校で話し合いもしたそうですが、とくにいじめはないとのこと。娘を連れて病院をハシゴし、さまざまな検査を行った結果、体内のホルモンバランスや精神的なストレスによる、自律神経の乱れが原因の「起立性調節障害」という診断結果が下ったそうです。

「人生で初めて途方にくれました。今までは自分の努力で成しえなかったことはなかったのに、今度ばかりは自分がどんなに頑張っても娘の体調は良くなりません。仕事上でも家庭のことに時間を取られるため、今まで関わっていた大きな仕事から外されてしまいました。娘のことを腹立たしく思うときもありました。そして自暴自棄に…」

レミさん自身もメンタルに大きなダメージを受けた娘の不登校事件ですが、このときに彼女を支えてくれたのが夫です。娘を病院に連れて行ったり、休みを取って娘に寄り添ったりなど、家族のために時間をつくり、妻を励ましました。

「今まで、自立しているのが理想の夫婦と思っていたけれど、困ったとき、辛いときは遠慮なく弱みを見せて頼ってもいいんだ、と初めてわかりました。そして私のこともリナのことも優しく受け止めてくれる夫の包容力に、惚れ直しました。今度もし夫に困ったことが起きたら、私が全力で支えようと思います」

自立系夫婦でも、時にはお互いに弱みを見せて頼ることで夫婦愛が再燃。“頼ったら負け”の精神を手放してみると、肩の力を抜ける夫婦関係にシフトチェンジするかもしれませんね。

 
 

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