簡単に取り入れられる!ウイルスに強い体をつくる食品のとり方

2020/12/31

腸内細菌は、腸の中の食べ物を餌として生きています。つまり、何を食べるかによって、腸内環境は善にも悪にも変化。健康な腸を保ち、免疫力を高めるためには、腸内細菌のバランスを整える食品を積極的に取り入れましょう。

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<教えてくれた人>
医学博士 江田証さん
江田クリニック院長。国内外から注目を集めている、消化器の専門医。最新著書に『腸内細菌の逆襲』(幻冬舎)がある。

ヨーグルトにはバナナ+はちみつが◎

発酵食品の無糖ヨーグルトに、オリゴ糖・食物繊維が豊富なバナナを組み合わせ、さらにオリゴ糖がとれるはちみつで甘みをプラス。相乗効果で効率よく腸活ができます。

サラダにさば缶をそのまま加える

魚の皮にEPA・DHAが豊富に含まれているので、皮ごと食べられる缶詰が手軽でおすすめ。サラダなどにさばの水煮缶をトッピングするだけで、免疫力アップにつながります。

晩酌するなら、ワイン+チーズを!

赤ワインに含まれるポリフェノールには、善玉菌を増やす働きがあるとされています。さらに乳酸菌を含むチーズと組み合わせれば、腸活のベストバランス。ただし、お酒のとりすぎは悪玉菌を増やす原因になるので量に注意して。

緑黄色野菜は油と一緒にとる

緑黄色野菜に含まれるβ-カロテン(ビタミンAができる前の物質)は、油で炒めたり、油分を含むドレッシングなどと合わせてとることでより吸収率が高まります。

魚介類はスープにして、成分を逃さない

あさりなどの魚介類に多く含まれる亜鉛は水溶性。スープにしたり、鍋などに加えることで、水分中に溶け出した成分をしっかりとることができます。

ブロッコリーにアーモンドをトッピングする

ブロッコリーは、水溶性食物繊維、ビタミンEが豊富。ゆでたブロッコリーに、スライスアーモンドをプラスするだけで、腸活効果がアップします。

朝、グレープフルーツを食べれば、腸が元気に

グレープフルーツ独特の苦み成分が「ナリンゲニン」。腸の免疫機能を高めてくれるので、1日元気に過ごすためにも朝食時にとるのがおすすめ。

免疫力アップに効く食品&成分はコレ!

公園でヨガのポーズをとる
maruco/gettyimages

発酵食品

体によい影響を与える善玉菌を刺激して、腸のぜん動運動を活性化させる働きが。ヨーグルトや納豆などは、腸内を弱酸性にして悪玉菌が増えるのを防ぐ効果もあります。

●ヨーグルト、納豆、ぬか漬け、キムチ、みそ、しょうゆ、塩麹こうじ、甘酒、チーズ、ワインなど

オリゴ糖

ビフィズス菌などの乳酸菌(発酵食品)の餌となって、善玉菌を増やす効果が。悪玉菌の餌にはならないため、効率よく善玉菌だけを増やすことができます。

●バナナ、はちみつ、玉ねぎ、ごぼう、ねぎ、アボカド、豆類など

水溶性食物繊維

水に溶けるとゼリー状になる水溶性食物繊維。腸内を掃除し、便を柔らかくして、スムーズな排便を促します。善玉菌の餌となり、腸内環境を整える効果もあります。

●ブロッコリー、海草、きのこ、もち麦、アボカド、モロヘイヤ、ごぼう、豆類など

EPA(エイコサパンタエン酸)・DHA(ドコサヘキサエン酸)

人の体内では産生できないオメガ3系脂肪酸の一種。腸内の炎症を鎮める効果があり、善玉菌が増えやすい環境に整えます。また、潤滑油として便の滑りをよくする効果も。

●さば、いわし、さんま、さけ、ぶりなどの魚類

ビタミンA

のどの粘膜を保護し、鼻や口から入る細菌から身を守る作用があり、風邪予防に効果があります。特に、小児において腸の免疫機能を高める効果が実証されています。

●にんじん、かぼちゃ、小松菜、ほうれん草などの緑黄色野菜、鶏レバー、豚レバー、うなぎなど

ビタミンE

免疫細胞を活性化して、免疫抑制物の生成を予防。また、強力な抗酸化作用で、活性酸素による細胞の破壊を防ぎます。ビタミンCと一緒にとることで抗酸化作用がより高まります。

●アーモンド、ヘーゼルナッツ、ブロッコリー、アボカド、かぼちゃ、ぶり、さんまなど

亜鉛

体内のビタミンAの代謝を促進し、抗酸化作用・免疫力の向上に効果があります。亜鉛が不足すると、味覚障害のほか、肌荒れやアレルギー症状などが現れやすくなります。

●かき、うなぎ、あさりなどの魚介類、豚レバー、アーモンド、ピーナッツなど

ナリンゲニン

ミカン科植物の果実に含まれるポリフェノールの一種。アレルギーや腸管の免疫の暴走を抑えて、腸の粘膜を保護する細胞を増やす効果が確認されています。

●グレープフルーツ、はっさくなどのミカン科植物

参照:『サンキュ!』2021年1月号「ウイルスに負けない衣食住」より。掲載している情報は2020年11月現在のものです。監修/江田証(医学博士) 撮影/上原朋也 構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部

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