ポイントは『置く場所』古堅純子さんに聞く、実はいちばん難しいキッチンの片づけ方
2024/01/26
5000軒以上の散らかる家を片づけてきた古堅純子さんのYouTubeチャンネル「週末ビフォーアフター」の収録現場でサンキュ!編集部M、Oが徹底取材。
キッチンは他の場所よりもアイテム数が多い上に、料理をスムーズに作るための動線も重要!片づけ難易度はラスボス級!
まずは片づかないキッチンの問題点を分析!
<密着したのは>
小船ゆみさん
夫と長男(8歳)、二男(5歳)、三男(1歳)と暮らす。春の育休復帰に向けて、家を片づけたい!と奮闘中。
ココが問題1 床に直置き&ちょい置きが多発!
収納に入り切らない食材や調味料はワゴンに収納、それでもあふれる物は床に直置き。ワゴンのせいで、コンロの背後にある食器棚の右半分が使えないのがネック!
編集O「“開かずの間”ができてる~~~!」
ココが問題2 物がパンパンで取り出せない
どこの引き出しも、物でぎっしり。特にシンク下の引き出しには物が折り重なり、ゴミ袋は毎回掘り起こして使っている状況。
編集M「収納グッズがいっぱいあるけど、使えてない!?」
ココが問題3 背伸びするか、かがまないと物が取れない
つり戸棚と食器棚の上段は、踏み台を使わないと物が取り出せない。さらに、コンロ下の引き出しには、よく使う粉類や乾物食材が入っているので、調理中に何度もかがむ必要が……。
◆結論◆ 物が出し入れしにくいと片づかない!
物を置く場所を変えると片づく!
まず物を全て出しましょう!
さらに2つのルールで置くことで、脱・散らかるキッチンに!
コレで解決1 【火】【作業】【水】の3つのゾーンに分けて置く
【火】
フライパンや鍋、鍋ぶた、調味料、食材、油など火の調理に使う物
【作業】
お玉や菜箸、キッチンバサミ、料理を盛る食器類など
【水】
ボウルやザル、まな板、包丁、シンク周辺の掃除道具など
「火」はコンロ、「作業」はコンロとシンクの間の作業スペース、「水」はシンクを中心とした縦のラインのこと。背面を含めたU字で考えます。このライン上にそれぞれの作業に関連する物を置くと、作業中の横移動を減らすことができます。「各ゾーンに置く物は、家庭によって違います。例えば、米を炊いてよそって、残った分はすぐにラップして冷凍室に入れる人なら、炊飯器、茶碗、しゃもじ、ラップは同じ水のラインです」。
小船家の場合
【火】コンロ背面の食器棚をパントリーに!
食器棚が火のラインにあるので、左半分に食器を入れつつ、右半分はコンロまわりで使う調味料や食材を収納。
フライパンと調味料を中心に、趣味のお菓子作りに使うミトンも。
【作業】作業ゾーンが狭いので、超スタメンの細かな調理ツール類のみ!
【水】ボウルや水筒、計量カップ、ゴム手袋、洗剤など。
コレで解決2 「ゴールデンゾーン」 に置く!
ゴールデンゾーンとは、腰~頭までの上半身の範囲のこと。ストレスなく出し入れできる位置なので、よく使う物はマストでここへ。棚板もゴールデンゾーンを意識して調整すると◎。「家族によってゴールデンゾーンの位置や置く物が変わります。ママには少し低いけど子どもの手が届きやすい位置には、子どもがよく使う食器を置くなどして、大人と子どもの2つのゾーンに分けて考えると良いですよ」。
捨てなくても超~使いやすいキッチン完成!
物が出し入れしやすくなり、調理時間がグッと短くなりました!作業場が広くなり、子どもたちのお手伝いが増えたことも、うれしいです(小船さん)
<教えてくれた人>
古堅純子さん
幸せ住空間セラピスト。家事支援サービスから始まり、独自の古堅式メソッドを確立。テレビの出演も多数。
YouTubeチャンネル「週末ビフォーアフター」の登録者数は23.3万人(23年11月現在)
参照:『サンキュ!』2024年2月号「散らかる家→散らからない家」より。掲載している情報は2023年12月現在のものです。イラスト/きりふみこ 撮影/林ひろし 構成/岡部さつき、前田菜々子(風讃社) 取材・文/前田菜々子(風讃社) 編集/サンキュ!編集部