0円で誰でもできる防災はズバリ片づけ!ポイントを解説
2024/08/20
いつどこで起きるかわからない自然災害。「もしも」のときは「明日」かもしれません。実際に被災した人だからこそわかる「防災の備え」の大切さと、安心して暮らせる防災収納のポイントを取材しました。
いつ使うかわからない物をしまっているくらいなら、防災グッズを収納しよう!
「8年前の大地震を体験してわかったのは、見た目がキレイな部屋でも安全とは限らないということ。命を守るためには、何より片づけが重要だと痛感しました」。多くの人に安全・安心な家作りを伝えたいと思い、「防災収納」を追究するように。「防災グッズをしまうスペースがないという場合も、実際は不要品を詰め込んでいることがほとんどです。片づけて不要品を取り除けば、安全性が高まり、防災備蓄の空間も生まれます。また、ふだん使っている物を防災時にも活用できる物にすれば、使い回ししやすく、部屋にもなじむのでムダがありません」。
熊本地震の被災当時の状況
テレビや天井照明が落下。命を守る大切さを実感しました。
16年4月に起きた、震度6強の大地震。住まいの建物自体は大きな被害はなかったものの、テレビが倒れ、ペンダント照明が落ちて割れたりして、身の危険を感じました。約2週間断水が続いたのも厳しかったです。
0円で誰でもできる防災は、ズバリ!片づけです!
●収納スペースがなければ、出しっ放しにできる収納用品を利用するのも手
ベッドの下や家具のすき間などのスペースも有効活用して。「無印良品の頑丈収納ボックスなど、室内に置いて違和感がない物に防災グッズをしまっておけば、中身の出し入れもラクです」。
●防災専用じゃなくても、ふだん使いの物で備えられます
最近は、無印良品や100円ショップでも防災に使えるグッズが増えています。「食品や除菌グッズ、救急セットなどはふだん使いしながら、補充すればOK。またアウトドアグッズも被災時に役立ちます」。
松永さん流「防災収納」のポイント
POINT1 不要品を見直し、防災グッズの収納場所を作る
POINT2 物が落ちない、飛び出さない収納にする
POINT3 通路や床には物を置かず、逃げ道を確保する
※紹介している商品は、すべて松永さんの私物です。現在は販売されていない物やパッケージ変更している場合があります。
<教えてくれた人>
防災収納インストラクター 松永りえさん(熊本県 40歳)
夫(42歳)、長男(16歳)、長女(13歳)の4人家族。住まいは、3LDKの分譲マンション。13年から整理収納コンサルタントとして活動。20年に防災共育管理士、23年に防災士を取得。著書に『もしもに役立つ、いつものモノ選び 防災グッズは備えずに使う!』(インプレス)が話題に!
参照:『サンキュ!』2024年9月号「ふだんから災害に強い家の作り方」より。掲載している情報は2024年7月現在のものです。撮影/キムアルム 構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部