年々暑さが厳しくなっているように感じる日本の夏。この暑いさなかに災害が起きて、ライフラインが止まったら…と考えると、ゾッとしますよね。
飲み水や簡易トイレなど、基本の備えにくわえて、夏の防災で意識したいのは、熱中症対策と衛生対策。難しく考えてしまいがちな防災ですが、専用品ではなく、いつもの暮らしでも使えるアイテムを取り入れれば、気軽に始められて無理なく続けられるはず。
そこで、元クルーズ船乗組員で、4カ月の乗船勤務をスーツケースひとつでこなしていたKotaが厳選!モノを増やさず、安心を備えるためのお手頃アイテム3選をご紹介します。

1. スポーツドリンクの冷凍パウチ
熱中症対策の基本は、こまめな水分補給。電気が止まってエアコンが使えず、汗を大量にかくような状況下では、水分とミネラルを同時に補給できるスポーツドリンクがあると安心です。
おすすめは、「冷凍OK」の記載があるハンディパック。冷凍庫にいくつか常備しておけば、もしもの時は体温を下げる冷却材や、食品を冷やす保冷剤としても使えます。もちろん、溶けたらそのまま美味しく飲めて一石二鳥。
災害時だけでなく、夏の外レジャーのおともにもぴったり。タオルなどで包んで首元や腕に当てれば、体が適度に冷えて暑さが和らぎます。ペットボトルよりもかさばらないので持ち運びやすく、飲んだ後はコンパクトになるのもうれしいポイント。
2. 塩飴
塩分補給も熱中症対策には有効です。塩飴なら、おやつ感覚でおいしく塩分がとれますよ。レモンやミルクなど、さまざまなフレーバーがあるので、強い塩味が苦手な方も好みの味が見つけやすいはず。お気に入りの味は、もしもの時に心をホッと和ませてくれる効果も期待できます。
ふだん使いのバッグにしのばせておけば、お出かけ先でも気軽に塩分補給ができて、熱中症対策に◎。我が家は家族の好みに合わせて、サイダー味とレモン味を持ち歩いています。水や麦茶と一緒にとって、水分もセットで補給するのを忘れずに。
3. ボディシート(汗拭きシート)
夏の高温多湿な環境下で断水が起こると、清潔を保つのが一気に難しくなってしまいます。そんな時に頼りになるのが、ボディシート。ウェットタイプのシートで汗や汚れを拭き取れば、肌と体を快適に保つことができて、気持ちも少し上向きに。
シートの厚みや大きさ、香りの有無など、バリエーションが豊富なので、いろいろ試してお気に入りを見つけてみては。
我が家で愛用しているのは、無印良品の「クールボディシート」(12枚・290円)。メントール配合でひんやりする感触と、厚手でしっかり拭けるところが気に入っています。天然由来成分をベースに作られていて、子どもたちと一緒に使っても安心。
こちらもふだんから外出時に持ち歩いて、汗が気になったらさっとケア。使い慣れている商品なら、災害時も心強いですよね。
無理なく取り入れられるアイテムで、夏の防災をもっと気軽に
難しいと思いがちな防災。でも、「いつも使っているモノが、もしもの時にどう役立つか」という視点で考えてみると、ぐっと身近に感じられませんか。
ふだんから使っていれば、いざという時に「使い方が分からない!」「賞味期限が切れている!」なんていう事態も防げます。貴重な収納スペースを防災専用品で圧迫される心配もありません。
今回ご紹介した3つは、「いつも」と「もしも」の両方で使える、実用性バツグンのアイテムばかり。どれも日本の厳しい夏を乗り切るのに頼れる存在です。
無理なく取り入れられるアイテムで、夏の備えをもっと気軽に始めてみませんか。
■執筆/Kota
元クルーズ船乗組員。狭い船室で、4カ月の乗船勤務をスーツケースひとつでこなした経験から、厳選したモノで心地よく暮らすヒントを発信。10年以上の完全ワンオペ育児で身につけた、ムリなく続けられる家事アイデアの紹介も得意としている。
編集/サンキュ!編集部