対面式キッチンは「うしろの壁」がキモ!暮らしが整う「間取り」とは

2019/09/09

「家が整うと、暮らしが整う」とはよく言われることですが、整えるために効果的な「間取り」があるとしたら、気になりませんか?住まいを取材して20年の住宅・インテリアライターは、取材先や誌面に掲載されたお宅の「間取り」がついつい気になってしまうそう。

その中から「これなら暮らしがスムーズに回る」と太鼓判を押せる間取りを厳選、ポイントについて解説してもらいます。

おすすめしたい対面式キッチンのプランがあります

住宅・インテリアライターの志賀朝子です。一戸建てはもちろんマンションにおいても、対面式キッチンはとても人気ですよね。開放感があって家族の顔を見ながら作業できるレイアウトが支持され、最近は住宅の“標準仕様”というくらいおなじみになりました。

下の写真は、「サンキュ!」に登場した兵庫県のkaoriさん(左)と福岡県のemiさん(右)のお宅。どちらもキッチンが対面式になっていますが、今回ご紹介したいのはそこだけではないんです!

どちらのお宅も、対面式キッチンで採用したい2つのポイントがしっかりおさえられていて、日々の暮らしがスムーズな間取りになっています。さっそくその2つのポイントをご紹介しますね。

対面式キッチンを採用しているkaoriさん宅(左)とemiさん宅(右)

ポイント1:すべて丸見えにしない

注目したいのは、どちらのお宅も腰より少し高めの壁によって、キッチンの水栓やシンクは、ダイニング側から見えないということ。また、右手には天井まである間仕切り壁を設けて、コンロまわりは外側からまったく見えないようにしています。

この、「ダイニング側からキッチンが丸見えにならない間取り」は、いつもキレイに片づけておかなくっちゃ!というプレッシャーを軽減してくれるため、対面式キッチンを検討している人にはとてもおすすめです。

もちろん、いつでも掃除が行き届いていることが理想ですが、水アカや吹きこぼれの汚れに気づいてもすぐに対処できないこともありますし、シンクに洗い物がたまっているけど体力的に限界、という日だってありますよね。

ダイニング側からすべてが丸見えにならないキッチンは、家事に対するプレッシャーを軽減してくれる心強い味方じゃないかなと思います。

ポイント2:冷蔵庫は出入り口側に置く

どちらのお宅も冷蔵庫は出入り口側に

kaoriさん宅もemiさん宅も、冷蔵庫をキッチンの出入り口側に置いていますよね。小さなことのようで、これは暮らしやすい間取りの観点からは大正解!

冷蔵庫から物をとり出す動作は、キッチンの中にいるときだけでなく、リビングやダイニングから飲み物を取りに…という場合にも発生します。

このレイアウトなら最短で冷蔵庫にアクセスできますし、ママがキッチンで作業中でも、子どもがスムーズに飲み物などを取れて、包丁や熱くなった鍋から距離をおけるので安心です。

マイホームへの入居を機に冷蔵庫を買い替える場合は、冷蔵庫の扉を右開きにするか左開きにするかも、間取りに合わせてじっくり吟味してください。(利き手の関係もあるので一概には言えませんが、今回のお宅と同様のレイアウトの場合は左開きがスムーズだと思います)

うしろ側は作りつけにする?自分で工夫する?

もうひとつ、対面式キッチンを採用するときにじっくり検討してもらいたいポイントをご紹介したいと思います。それは、シンクに立ったときのうしろ側の壁面をどうするか、という問題。

改めて今回ご紹介したお宅のキッチンを見てみると、kaoriさん宅ではキッチンとおそろいのつり戸棚&カウンターをしっかりと作りつけています。一方emiさん宅では、入居時には壁面のスペースをそのまま開けておき、ご自身で収納家具やウォールラックを配置し工夫しています。

うしろの壁面いっぱいにつり戸棚とカウンターを作りつけたkaoriさん宅。家電置き場を確保しつつ、窓も設けて明るく風通しのいいキッチンに
「無印良品」の家具などで、使い勝手よくうしろの壁面を整えているemiさん宅。北欧の食器などが並ぶウォールラックもおしゃれ

「しっかり作りつけるパターン」と「自分で工夫するパターン」は、それぞれにいいところがあり、甲乙はつけられないのですが、検討する場合の手がかりを以下にまとめてみます。

【「しっかり作りつける」が向いているのはこんな場合】
●スペースを無駄なく活用したい
●収納はできるだけたっぷり欲しい
●見た目の統一感を大事にしたい
●キッチン本体と同様の機能性(汚れにくさなど)が欲しい

【「自分で工夫する」が向いているのはこんな場合】
●入居に合わせて買いたい好みの収納家具がある
●以前の住まいで使っていた収納家具を活かしたい
●そのときどきの好みや家族構成に合わせてフレキシブルにしておきたい
●新築時のコストを少しでもおさえたい
●“決まりすぎない”インテリアが好き

使い勝手と見た目の印象を決める「うしろ側の壁」

kaoriさん宅の1階の間取り図。夫、長女(小2)の3人家族(※学年は取材当時)

対面キッチンのうしろ側の壁面をどうするかによって、収納量、収納の使い勝手、家電の置き場所、ダイニング側からの見た目は大きく変わってきます。

意外と見過ごせないのが「ダイニング側からの見た目」で、毎日目にする風景が「なんだかイマイチ」だと、せっかくのマイホームの喜びも半減してしまいそう。

今回ご紹介したkaoriさん宅は、存在感をおさえた白&シンプルな作りつけ収納によって、植物や雑貨が映えるキッチンになっていますし、emiさん宅では、お気に入りのアイテムが並ぶウォールラックや壁の一面だけに採用した水色の壁紙が、ダイニング側から見たときの素敵なアクセントになっています。

対面式キッチンを検討している場合は、キッチンの使い勝手と見た目の印象に大きくかかわってくる「うしろ側の壁」についても、じっくり考えてみてくださいね。

emiさん宅の1階の間取り図。夫、長男(11歳)、長女(8歳)の4人暮らし(※年齢は取材当時)

Have a try!

□キッチンを離れたところから見てみる
□「これがなければすっきり見える」というものを死角に移動してみる

イラスト/長岡伸行
撮影/小野田陽一(kaoriさん宅)、米谷亨(emiさん宅)
取材・文/志賀朝子
インテリア&住宅誌の編集部に19年在籍したのち、フリーランスのライターに。自分好みにリフォームした自宅で過ごすのが至福の時間のインドア派。趣味は自宅のインテリア&収納をあれこれ考えること、不動産のチラシチェック。家計管理や資産運用にも関心があり、この春ファイナンシャルプランナー資格を取得。

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