SNS映えをやめたら劇的に掃除がラクになった!ビフォアアフターを大公開
2019/10/24
料理もインテリアも「SNS映え」するものが人気。見栄えも気になりますが、いちばん大事なのは「暮らしやすさ」です。そこで今回は、大人気インテリアブロガー・瀧本真奈美さんのお家を取材。100均グッズのリメイク術や見た目にこだわっていた暮らしから一転、「ラクで安全な家」をめざした滝本さんの収納術をご紹介します。
<教えてくれた人>
サンキュ!アンバサダー 瀧本真奈美さん(愛媛県 49歳)
2人の子どもは独立し、夫と2人暮らし。近くに住む孫がよく遊びにくる。最新刊は『あなたを苦しめるものは、手放していい』(主婦の友社)
=HOUSE DATA=
一戸建て/築9年/3LDK(118㎡)
【家と私の人生】
中学生時代―インテリアに興味を持つ
88年 結婚
89年 長女出産
90年 長男出産
95年 家の物が多くて掃除や家事に追われる
12年 100均グッズのリメイクにハマる
13年 インテリアブロガー「loveryzakka」として活躍
14年 初のインテリア著書発売
16年 2冊目のインテリア著書発売
SNS投稿に振り回されて疲労困憊する
熊本地震をきっかけに「安全な家」について考える
17年 家のシンプル化をスタート
3冊目の片づけ著書発売
19年 4冊目の片づけ著書発売
「50歳を目前にして、疲れを感じることが多くなり、体力を使わない収納を心がけるように。また、地震もきっかけになって、SNS映えするインテリアよりも安全な家が大切だと思うようになりました」
〝飾り〞で盛るのをやめたら掃除が劇的にラクになった
ファンからの期待もあり、以前の部屋は〝盛り〞傾向でした。インテリアも収納もシンプルにしたら、無理せずキレイを保てる家に。
棚を飾るのをやめた
以前はアンティーク風にリメイクした雑貨をたくさん飾っていましたが、「掃除のたびに移動させるのがだんだん苦痛に」。表に出すのは実用品だけにしたら、掃除が劇的にラクに。
▼Before
▼After
「冷蔵庫もインテリア」をほどほどにした
食材の移し替えが負担になり、「かわいくする」のをやめたらスペースに余裕が!鍋もラクラク入ってストレスゼロ。奥まで手が届くので、「気になったらサッと拭き掃除」が習慣に。
▼Before
▼After
洗面台まわりをシンプルにした
突っ張り式の木材などで収納スペースを増やしていたものの、〝飾り〞が増えて掃除が面倒に。ビジュアル重視をやめて使う物だけ置いたら、毎日のリセットもラクラク。
▼Before
▼After
コンロ横の見せ収納をやめた
調味料やツール類を外に並べていた当時は、油汚れが悩みのタネ。よく使う物だけ厳選して引き出しに収め「コンロまわりに何も置かない」を徹底したら、掃除は10秒で完了!
▼Before
▼After
習慣に合わせて収納したら物と時間のムダが減った
「見た目重視」を卒業してからは、収納は自分と家族の「動き」や習慣を重視。その結果、「自分がラクな収納」に変えられました。
靴棚をオープンにした
以前は扉つきの靴箱を使用。「扉があるとはかない靴もついしまっておきがち。オープンにすると、はいていない靴が並んでいる〝違和感〞に気づくので、ふだん、本当にはく靴だけを持つようになりました」
クローゼットをつり収納にした
洗濯した衣類はポールに掛けて、たたむ手間をカット。「洋服がすべて見渡せる状態になると、よく着る服に気づけるので、着ない服は迷わず処分できます」。床に引き出しを置かないので掃除もラクに。
毎日使う食器とカトラリーを一緒に収納
食器の種類や形ごとにしまうのではなく、ご飯茶碗やお茶のセット、カトラリーなど、使用頻度の高い物を出し入れしやすいいちばん上の引き出しに集約。「ここだけ開ければいいので、食事の準備も片づけもぐんとラクに」
家族の動線上に収納をつくった
夫がよく座る椅子の近くに、ウォールポケットをかけて一部を夫専用に。郵便物など、夫関係のこまごました物はすべてここへ。
洗面所と玄関までの動線上にある棚に、アクセサリー入れを設置。洗面所でメイクをしたあと、移動途中で身仕度が完了!
アクセスしやすいリビングの収納は、薬など、家族の共用アイテムの定位置。中身がひと目で見渡せる引き出し収納なので、必要な物がすぐ見つけられます。
体力を使わない収納にしたら「安全な家」になった
年齢とともに体の変化を感じ、「今日の体力は、明日あるかわからない」と考えるように。今は、ラクで危険のない家が目標です。
上と下に収納はつくらない
キッチン横の造り付け棚。棚板はもっと増やせるけど、あえて手が届きやすい高さの2枚だけに。かがんだり、目いっぱい手を伸ばす必要がないから管理がラクだし、地震で物が落ちてくる心配もなくなりました。
飾るものは軽くて割れない物だけ
以前は、重い物やガラス製のインテリアも飾っていましたが、最近は「紙物」をメインに。飾るのもラクだし、飽きたら気軽に替えられるのも◎。なにより、いざというときに危険がないので安心。
家の中心に防災グッズを設置
寝室から近い2階のホールに、非常用持ち出し袋をむき出しに置いて、いざというときにすぐ手に取れるようにしています。1階には非常食のストックも。掃除機をかけやすいよう床置きせず台にのせて。
片付けで時間づかいが上手になれば、家族が幸せになる
「昔は、片づけが苦手で家事や仕事がうまく回せず、家族との時間を犠牲にしていました」。子どもや孫に同じ経験をさせないよう、世間の不幸な家族が1組でも減らせるようにと、片づけ遊び指導士認定講師の資格を取得。
※片づけ遊び指導士とは……
子どもが「遊び」を通して楽しく片づけを身につけるサポートができる資格。瀧本さんは、資格取得講座の講師としても活躍中。
片づけられない子どもはいません。親の希望を押しつけず、子どもに合う収納をつくりました。子ども部屋ならぬ「孫部屋」がある瀧本家。おもちゃの種類ごとに、放り込んで片づけられる引き出し収納を用意。しまい方に口出しはせず、多少ぐちゃぐちゃでも「戻せたらOK」に。
シンプルな住まいに変わったことで気持ちもラクになり、「以前の自分は一生懸命だった」と気づいたそう。皆さんもなるべく暮らしやすさを最優先に、頑張りすぎない家事&収納をめざしましょう。
参照:『サンキュ!』11月号「片づけで人生を変えませんか?」より。掲載している情報は19年9月現在のものです。
撮影/林ひろし 構成/出下真紀 取材・文/志賀朝子 編集/サンキュ!編集部
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