知らないと損するかも!マイナス金利時代の新常識10

2016/05/20


何かと話題の「マイナス金利」ですが、知ってるようでわからないこともたくさんありますよね。住宅が買いどきってホント? 預金の利息が増えないから投資をしたほうがいい?家計は苦しくなる? 年金も減るの? などなど、妙な期待や不安もいっぱい。


そこで、私たちの生活にどんな影響があるのか、専門家に聞いてみました。

Q1
マイナス金利って何? 生活に影響はあるの?
A.YES

マイナス金利政策とは、日銀(銀行の銀行)が銀行から預かるお金に「手数料」を課すこと。銀行は日銀にお金を預けても損をするので、そのお金を企業への融資にまわすように促すのが目的。企業は銀行からお金を借りやすくなり、設備投資なども強化でき、業績が向上することで景気回復を狙っているのです。
私たちの生活への影響としては、住宅ローン金利の引き下げなどの恩恵がある一方で、預金金利も引き下げというデメリットや、円の金利が下がって円安が進めば輸入品の値上がりも考えられます


Q2
預金がマイナスになることもあるの?
A.NO

マイナスにはならないけど、さらにダウンします。が、今はもともとの利息が0.02%なので、影響はわずかといえます

Q3.
住宅ローンが低金利なら、今は住宅が買いどき?
A.NO

住宅を買うにあたっては金利より「転勤はないか」「出産予定はないか」「頭金は貯まったか」など内的要因が整っているかのほうが重要です。しかも、今は不動産が高騰中なので決して買いどきとはいえません。金利が安いから高い物件が買えると勘違いして老後にローンで苦しまないよう、あせって買うのは禁物!


Q4.
すでに組んでる住宅ローンは借り換えを検討すべき?
A.YES

住宅ローン金利の引き下げが進んでいるので、ローンの残債や期間にもよりますが、借り換えや金利交渉で金利を下げられるよい機会。特に変動金利の人は固定金利への切り替えの検討を! 金利が低いうちにできるだけ長期の固定金利を組むことで、将来の金利上昇リスクを減らせます

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Q5.
銀行の金利が期待できないなら、株で運用すべき?
A.どちらともいえない

株や投資信託は利益が約束されたものではないので、貯蓄とは別物と考えましょう。


Q6.
貯蓄型の保険で運用すれば安心?
A.NO

今後は予定利率が下がり、学資保険などの保険料が上がる可能性があります。すでに契約している保険でも、変動金利型のものは予定利率の引き下げがあるかもしれないのでチェックして。変動金利型と書いていない保険なら予定利率は契約満了まで引き継がれるので問題なし


Q7.
金や外貨を持つべき?
A.どちらともいえない

超低金利は欧米も同じ。外貨預金を始めるなら利息は期待せず、あくまで為替差益を狙うつもりで。金も趣味として楽しむ程度のスパイス的投資としましょう


Q8.
物価が上がって家計はますます苦しくなる?
A.YES

日銀と政府は景気回復の指標として、2%の物価上昇をめざしています。さらに来年4月には消費税も10%に増加予定。収入アップが見込めないなら支出を見直す対策が必要


Q.9
将来受け取れる年金はさらに目減りする?
A.NO

年金が減る要因は少子高齢化で保険料を納める人が減ること。そこで国は集めた年金を増やすため株や国債で運用しています。もしマイナス金利政策がうまくいって景気が回復し物価が上がれば、むしろ年金には好影響なんです


Q.10
今後、給与アップは期待できる?
A.ややYES

景気回復をめざすために国は企業に従業員の給与アップを求めているので、うまくいけば業績が伸び、給与が上がる企業もぞうかするかもしれません


いかがでしたか?
安易に損得情報に振り回されず、今の自分の状態に合ったお金の運用方法で、家計防衛がんばりましょう♪


参照:『サンキュ!』5月号「マイナス金利時代の知って得するお金の新常識」より一部抜粋 監修/深田晶恵、イラスト/上路ナオ子、文/田谷峰子
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