1,000万円貯めている人は、やっぱりNISAをやっている?

2024/10/25

今年1月から従来のNISAがバージョンアップして、新しいNISA制度がスタートしました。これを機会にNISAを利用して投資を始めた人も多いのでは?

1,000万円貯めている人は、旧NISAから投資を始めていた人が多数。今どきは、お金を貯める、さらに増やそうと思ったら「NISA」を活用するのがマストのようです。

全国の主婦を取材して、お金に関する記事を数多く手がける村越克子さんが解説します。

『サンキュ!』を中心に雑誌・ムック・webなどで全国の主婦を取材し、家計のやりくりなどお金に関する記事を数多...

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NISAの非課税はマジ、スゴイ!

「ひかぜい」というコンセプトのテキストが書かれた木製のブロック、ペン、ノート。
Seiya Tabuchi/gettyimages

NISA(少額投資非課税制度)とは、その名のとおり、投資で得た利益に所得税と住民税がかからないというもの。通常、利益には、住民税と地方税を合わせて、利益の約2割の税金がかかり、その分が引かれるので実際に受け取るのは、利益の約8割です。

でも、NISA制度を利用して得た利益からは税金が引かれず、利益を全額受け取ることができます。預貯金につく利息からは約2割の税金が引かれ、残りの約8割が口座に振り込まれます。それを考えると、利益を丸々受け取ることができるNISA制度は、スゴイことなのです。

お金を増やすなら預貯金より投資のワケ

投資に関するイメージ。
Yusuke Ide/gettyimages

預貯金の金利がだいぶ戻ってきたとはいえ、メガバンクの定期預金金利は0.1%程度。100万円を1年間預けて、利息が1,000円ちょっと。しかも、前述したようにここから税金が引かれるので、手元に残るのは800円ちょっとです。つまり、預貯金ではなかなかお金が貯まらないということ。まして「増やす」となると、かなり厳しいのが現状です。

でも、投資なら増える期待感が大きいです。もちろん投資には元本保証はありませんが、増える可能性が大きいのは、預貯金よりも投資といえます。

積立預金の感覚でできる「積立投資」

コンセプトの「つみたて」テキストとコインが付いた木製のブロック。
Seiya Tabuchi/gettyimages

「投資」は、投資に詳しい人がやるもの、素人が下手に手を出すと大損する。投資は怖いし、よくわからない。ちゃんと勉強してからじゃないと、投資は始められない……と考えている人もいますが、NISA制度を利用している人は、そんなハードルの高い投資をしているわけではありません。

「投資信託」という商品を、毎月決まった金額分ずつ買う「積立投資」をやっているのです。

くり返しになりますが、投資に元本保証はないので、投資信託には値動きがあり、「含み損」が出ることもあります。でも、値下がりしているときに売らなければ、損は確定しません。そのまま持ち続けて、積立投資を続けることで、持ち直す例が多いことを過去の実績があらわしています。

長く続けるなら、早くはじめる

目覚まし時計とおもちゃの金貨
years/gettyimages

「積立投資」という投資の仕方は短期間で儲かるものではなく、長く続けることが利益につながります。金融庁の資料でも「資産や地域を分散した積立投資を長期間続けることで、結果的に元本割れする可能性が低くなる傾向があります」との記述があります。

積立投資を始めるのが早いほど、投資期間が長くなります。1,000万円貯めた人は、そのことがわかっているので、NISA制度スタート当初から積立投資を始めているのです。

まとめ

今の時代、真面目に働いて地道に貯金しているだけではお金は貯まらないし、増えません。NISA制度を活用した積立投資で資産形成を始めてみてもいいかもしれません。

■執筆/村越克子さん
『サンキュ!』を中心に雑誌・ムック・webなどで全国の主婦を取材し、家計のやりくりなどお金に関する記事を数多く手がける。『貯められない人の家計管理』(朝日新聞出版)の編集・執筆など。FP1級技能士。

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