物価は上がるのに給料はそれほど上がらない、銀行にお金を預けても利息が大してつかない…という、今の時代お金を貯めて、さらに殖やそうと思ったらやっぱり投資です。
お金に働いてもらい、お金を稼いでもらうのが投資ですが、初心者さんでも、損をしないでできるのでしょうか?
全国の主婦を取材して、お金に関する記事を数多く手がける村越克子さんが解説します。

「投資は怖い!」と思っていると一生お金とは縁がないかも!?
投資と聞くと「お金持ちや投資のプロがやるもの、素人が下手に手を出すと痛い目に遭う」と思っていませんか? 今どきは、違うんです。
2024年4月に実施した「サンキュ!モニター調査」(回答者212人)では、「NISA制度を使って投資をしていますか?」という質問に、約半数の人が「はい」と回答。NISA制度によって投資がグッと身近なものになってきているのです。
投資で儲かった分が非課税って、ホントにスゴイことなんです
NISAとは少額からの投資を行なう人のために、2014年1月にスタートした「少額投資非課税制度」のこと。これが、さらに使い勝手がよくなったのが、2024年1月にスタートしたいわゆる「新NISA」です。
NISA制度の最大のメリットは、投資で儲かった分に税金がかからない=非課税であること。これってスゴイことなんです!預貯金利息は税金が引かれてから口座に振り込まれます。今は低金利なので利息は少額です。その少ない利息から税金が引かれるので、さらに利息が少額に…。
儲かった分から税金が引かれず、丸々受け取れるNISAのメリットが大きいです。
積み立て投資なら、心穏やかな投資ができる
投資初心者さんがやるべき投資は「積み立て投資」。投資信託を毎月、一定額分ずつ積み立てで買う投資の仕方です。
たとえば、毎月2万円を先取り貯蓄している場合なら、そのうちの1万円を積み立て投資に回してみるのも手。
一度、積み立て投資の設定をすれば、あとはほったかしで運用されていきます。減ったとか殖えたとか気にする必要はありません。
Buy&Forgetで、投資していることを忘れるくらいの方が心穏やかな投資ができます。
「優待株」なら楽しく続けられる
株主優待とは、配当金とは別に企業の自社製品やサービス、金券などの特典を提供するもの。株式の銘柄を選ぶ際に、株主優待がついているものを選ぶのも手。株式投資はその会社の業績や株価をチェックして選択するのが基本の「キ」ですが、優待品という“おまけ”があると楽しく続けられます。
ただし、株主優待を受けるには条件があり、また株主優待は突然なくなることもあることを留意して。
まとめ
低金利の今、お金を貯めて、殖やそうと思ったら、やはり投資。投資の利益が非課税になるNISAを活用すると、効率よくお金が殖やせそうです。
■執筆/村越克子さん
『サンキュ!』を中心に雑誌・ムック・webなどで全国の主婦を取材し、家計のやりくりなどお金に関する記事を数多く手がける。『貯められない人の家計管理』(朝日新聞出版)の編集・執筆など。FP1級技能士。