【新NISA】大人気の2大商品についてちゃんと理解してる⁉ばっちり解説します!
2024/08/21
投資の一歩を踏み出したい、でもイマイチよく理解できない新NISA。基礎知識をもう一度マスターすれば、大人気の2大商品についてもバッチリ理解できる!気になるつみたて投資枠について教えてもらいました。
<教えてくれた人>: 家計再生コンサルタント ファイナンシャル・プランナー 横山光昭
これまでの相談件数は2万6000件超。自身も新NISAを活用して資産形成中。『はじめての人のための3000円...
- 大人気でみ~んなが買ってる投資信託の2大商品、ちゃ~んと理解できてる?
- eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)米国株式(S&P500)
- eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)全世界株式(オール・カントリー)
- こんなにアメリカにばっかり投資していて、大丈夫?
大人気でみ~んなが買ってる投資信託の2大商品、ちゃ~んと理解できてる?
新NISAがスタートしてから多くの人がeMAXIS Slim(イーマクシス スリム)米国株式(S&P500)とeMAXIS Slim(イーマクシス スリム)全世界株式(オール・カントリー)の投資信託を買っているけど、「人気ランキングの上位だから」という理由で買った人も多いんじゃないかな?
自分が買った投資信託がどのような物かを理解しないと、値下がりしたときに急に不安になることも。また、今自分が持っている投資商品を理解しておくことは、次の投資を考える上でも大切です。
●基準価額
投資信託の値段のことで多くは1万口あたりを示す。1日に1回算出される。
●純資産総額
投資信託の規模。大きいほど多くの人が買っている。買うときは100億円以上の商品を選ぼう。
●信託報酬(年)
資産を管理・運用してもらうための経費で、毎日支払う。他の商品を買う場合も0.5%以下の商品を選ぼう。
●指標(ベンチマークする指数)
運用するときの基準。これと連動することを目標に運用される。
eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)米国株式(S&P500)
・通称エスアンドピーごひゃく
・米国を代表する500社の株に投資
「S&P500指数」の値動きに連動する運用を目指すインデックス型の投資信託。この1銘柄で、“ニューヨーク証券取引所とNASDAQ(ナスダック)に上場している米国を代表する500社の株式”を買ったのと同じ投資効果が期待できます。つみたて投資枠と成長投資枠のどちらでも購入可。
●基準価額
31456円
●純資産総額
約5兆400億円
●信託報酬(年)
0.09372%以内
●指標(ベンチマークする指数)
S&P500
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が公表している、米国株式市場の株価指数の一つ
●投資している国
1カ国
【具体的な投資先は】
100%アメリカ
1 マイクロソフト6.9%
2 アップル6.2%
3 エヌビディア6.1%
4 アマゾン3.7%
今をときめく有名企業がたくさん
eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)全世界株式(オール・カントリー)
・通称オルカン
・先進国と新興国の優良株に投資
日本を含む先進国と新興国の株式市場の値動きに連動する投資成果を目指すインデックス型の投資信託。この1銘柄で、全世界の金融市場に上場している約3000銘柄の株式を買ったのと同じことに。先進国と新興国の割合は9:1。つみたて投資枠と成長投資枠で購入可。
●基準価額
26236円
●純資産総額
約3兆7894億円
●信託報酬(年)
0.05775%以内
●指標(ベンチマークする指数)
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
アメリカのMSCI社が開発した株価指数で、世界の先進国・新興国の株式で構成されている
●投資している国
47の国と地域
こんなにアメリカにばっかり投資していて、大丈夫?
オルカンは約60%、S&P500は100%、どちらにも同じ金額を投資した人は投資額の約80%がアメリカ一国への偏った投資になるよ。
アメリカの株式市場は、長い間、何があっても伸び続けてきたので今後も成長可能性が大きいと予測する人が多いんだ。
私たちの暮らしを見回すと携帯電話はiPhone、検索はGoogle、買い物はAmazonなど米国企業の商品やサービスであふれています。それくらい米国企業は世界中に進出しているし、米国に対抗できる経済力を持つ国は、今のところ存在しないと言えます。米国株式市場の過去の株価の動きを見ると、リーマンショックやコロナショックなどで、大きく下がった時期もありました。でも、それは一時的なことで、回復して以前よりさらに成長してきたという実績があります。だからこそ、米国企業の株価は、長期的に見れば今後も安定的に上昇するだろうと期待されているのです。
米国証券市場株価指数(S&P500)は上がり下がりの波はあっても、全体としては右肩上がりになっているよね。下がっても、次はもっと上がって山が高くなっている。だから米国企業に投資する投資信託を買った後、一時的に元本割れすることがあっても、慌てて売るのはNG。3~4年待てば、回復が見えてくるはず。また「円安の時にドルで運用している投資信託を買うのは割高」と考える人もいますが、長期投資をすれば、為替差損を超える利益が期待できます。円安を気にするよりも、早く始めて長く続けることが大事です。
基準価額が上がったり下がったりするのは当然と心得て。下がったところで売ったり、投資をやめたりするのはNG
基準価額が下がっても、そのまま持ち続ければ回復して上がっていきます。だから値下がりしたときに売らずに済むように、「10年以内に使う予定があるお金は投資には使わないほうがよいのです」。
※投資に元本保証はありません。損失のリスクも検討し、自己責任の上で行ってください。
※掲載された情報は、24年6月27日現在のものです。情報は変わることがあります。
<教えてくれた人>
ファイナンシャル・プランナー 横山光昭さん
家計再生コンサルタント。これまでの相談件数は2万6000件超。自身も新NISAを活用して資産形成中。『はじめての人のための3000円投資生活 新NISA対応版』(アスコム)など著作は累計400万部を超える。
参照:『サンキュ!』2024年9月号「初心者にもわかる!新NISA」より。掲載している情報は2024年7月現在のものです。監修/横山光昭 イラスト/今井杏 取材・文/村越克子 編集/サンキュ!編集部