【ウソ?ホント?】奨学金は返済する貸与型のほかに返済不要の給付型もある!?
2022/05/12
家計に大きな負担となる大学の学費!貸与型や給付型、奨学金のことはよく耳にするけれど、実際はどういう仕組みなの?専門家がわかりやすくアドバイスします。情報をしっかりゲットすればこわくない!
<教えてくれた人>
ファイナンシャル・プランナー 竹下さくらさん
教育費、奨学金のエキスパート。著書に『緊急対応版「奨学金」上手な借り方 新常識』(青春出版社)など。
ウソ?ホント?奨学金は返済する貸与型のほかに、返済不要の給付型もあるので、一度調べてみる価値がある!
→ ホント!
"奨学金=借金"ではなくなりつつある。とにかく情報戦なので、親がサポートを!
国による「高等教育の修学支援新制度」が2020年から始まり、返済の必要がない給付型の奨学金が拡充。ほかにも大学独自の給付型奨学金や、企業が募集する奨学金は多いので、情報収集力が親子の負担を減らすカギに!
注目度が上がっている給付型(返済不要)は主に3種類!
【国】世帯年収が低めならば該当する可能性も!
授業料・入学金の減免とJASSOの給付型奨学金の2つの支援が。私大で最大約70万円の授業料の減免と、年間最大約91万円(自宅通学は約46万円)の給付。「住民税非課税、もしくはそれに準ずる世帯が対象。成績要件がありますが、もし審査に落ちても毎年申し込めます」。
【大学独自のもの】実際に受験や進学しなくてもOK、高3の夏~秋に申し込みだけはしよう
私立大学には「予約型」といわれる返済不要の奨学金が多数。「特に県外から進学する学生を対象とするものが多く、合格すれば授業料の負担が減。願書を出す前に申し込みが必要なので、受験する可能性のある大学は、早めに願書を取り寄せてチェックを!」。
【企業や財団のもの】1000以上も種類があり、世帯年収を問わないものも
ニトリやキーエンスなど企業による奨学金や、地方公共団体による奨学金制度など。JASSOのサイトや「奨学金 検索」で関連サイトをチェック。「100人以上定員があるものや、書類審査のみのものもあり、探してみる価値はあります」。
借りるタイプの奨学金は利子なしとありの2種類。取りあえず両方申し込むのも手
JASSOの貸与型の奨学金は、第一種(利子なし)と第二種(利子あり)があり、家計基準や成績要件が異なります。「第一種のほうが返済の負担は当然低い。審査はJASSOが行い、併用可能なので迷ったら両方申し込むのも手」。
奨学金の振込は大学入学後からなので要注意
奨学金の申請が通っても、大学の入学金と前期授業料は自力で払う必要がある。「もし用意で
きない場合、国や銀行の教育ローンを申し込むことに。12月を過ぎると手続きに時間がかかる
ので、利用するなら早めに!」。
有利子で借りるタイプの奨学金を無利子で返す裏ワザとは!?
「奨学金の返済は通常、卒業した年の10月からスタートしますが、卒業前の3月中に返済した
分は利子がつきません(3月まで貸与の場合)。子どものバイト代や、親の貯金を使って、在
学中に返済するとお得になるんです」。
ウソ?ホント?18歳で成人に!年金の支払いがスタートする!
→ ウソ!
年金は20歳からだが、子どもあてに案内がくるので見落とし注意。
学生の間は納付を猶予してもらえる特例がありますが、手続きが必要。「猶予分は10年以内に追納しないと将来の年金が減。国民年金の保険料は全額所得控除になるので、学生のうちは親が肩代わりしてあげてもよいかもしれません」。
参照:『サンキュ!』2022年5月号「教育費のウソ?ホント?」より。掲載している情報は2022年3月現在のものです。監修/竹下さくら 構成/岡部さつき(風讃社) 編集/サンキュ!編集部