「節約を頑張っているのに、なぜかお金が残らない……」
そんなモヤモヤを感じたことはありませんか?
実はその原因、「年に一度だけ発生する出費=年1出費」にあるかもしれません。
車検や保険料、年会費、旅行や帰省費など、発生タイミングがバラバラでつい見落としがちな「年1出費」。
でも、あらかじめ「いつ・いくら必要か」を整理しておけば、1年を通して家計を安定的にまわせるようになります。
今回は、FP2級保持・元銀行員で“頑張らない家計管理”を実践中のライターしばが、今日から始められる『年1出費を整える3ステップ』を紹介します。
家計の見通しをスッキリさせたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
そもそも「年1出費」って?気づかないうちに家計を圧迫するワケ
「年1出費」とは、毎月の固定費(家賃・光熱費など)や変動費(食費・日用品など)には含まれない、“年に一度だけ発生する出費”のこと。
たとえば、車検・保険料・NHK受信料・サブスクの年会費・旅行・帰省・プレゼント代などを指します。
「年に一度のことだし、貯金から出せばいいや」と思いがちですが、実はこの「年1出費」こそ、家計を揺るがす落とし穴!
支払いのタイミングがバラバラで見落としやすく、しかも金額が大きくなりがちなため、
「保険の一括払いが引き落とされていて焦った」
「車検代で今月の家計が真っ赤に…」
と、予想外の出費に慌ててしまう人も少なくありません…。
急な出費ストレスを防ぐために大切なのが、あらかじめ「年1出費」を把握し、計画的に備えておくこと。
これができるだけで、家計の安定度がぐんと上がりますよ。
FP直伝!年1出費を整える3ステップ
「年1出費」って、どうやって管理したらいいの?そう疑問に思う方もいるはず。
そこで、ここでは「年1出費」の管理方法をご紹介します!
紙とペンがあればできるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ステップ1:過去1年分の出費を月ごとに書き出す
まずは、過去1年の支出を振り返って、「年1出費」を書き出してみましょう。
家計簿アプリやクレジットカードの明細を見ながら、月ごとに整理するのがポイントです。
たとえば、こんなふうに一覧にしていきます。
・3月:車検 80,000円
・5月:家族旅行 70,000円
・7月:帰省費 30,000円
・10月:誕生日 10,000円
・12月:保険料 60,000円
こうして並べてみると、「思っていたよりも年1出費って多い!」と驚く人も少なくありません。
でも、ここで気づけたのが第一歩。
今後の出費を見える化できたら、次はその一覧をもとに、無理のない資金計画を立てていきましょう。
ステップ2:予算を立てて、使う時期を見える化する
過去1年の「年1出費」を整理できたら、次は来年に向けて予算を立てるステップです。
まずは、前年の実績をもとに「来年はこれくらいかかりそう」とざっくり見積もってみましょう。
過去の出費を書き出したときと同じように、月ごとに予算を記入していくと、支出が集中する時期がひと目で分かります。
数字は完璧でなくても大丈夫!大切なのは“お金が動くタイミングをつかむこと”です。
そのうえで、年間の合計額を12で割り、月あたりの平均額を出してみましょう。
たとえば、年1出費の総額が36万円なら、月あたり3万円。
つまり、「毎月3万円を取り分けておけば、年1出費に対応できる」ということが分かります。
もし総額が思ったより多ければ、支出の多い月を見直したり、イベント費を削減したりして、無理のない範囲で調整していきましょう。
ステップ3:ボーナスや積立で、無理なく資金準備
計画を立てたら、次は実際にお金を準備するステップです。
たとえば、「毎月3万円を年1出費のために積み立てる」と決めたら、専用の口座をつくって貯金していきましょう。
給与振込口座から自動で振り替える設定にしておけば、手間もかからず、気づけばしっかり貯まっていきます。
さらに、ボーナス時に「年1出費積立」をまとめて補充しておくのもおすすめ。
行き当たりばったりでお金を使うのではなく、「使う分を先にとっておく」ことで、心にも家計にもゆとりが生まれます。
「年1出費」を整えれば、家計も心もラクになる!
「年1出費」をしっかり整えることは、家計を守るだけでなく、心のゆとりにつながります。
「来年はこの時期にこの出費がある」と見通しを持てることで、安心感がぐんと高まりますよ。
最初はざっくりでOK。完璧を目指すより、「なんとなく見える化できた」くらいの気軽な気持ちで始めてみてください。
年1出費を制する者は、家計を制す!まずはできるところから取り入れてみてくださいね。
■執筆/しば
FP2級・元銀行員のライター。がんばらない家計管理と“仕組みでまわる暮らし”をテーマに、家計・子育て・暮らしの記事を執筆中。二児の母。Instagramは@shi_ba_1106。
編集/サンキュ!編集部