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お金のプロが解説!「混雑期の引越し」をお得に乗り切る7つのコツ

2019/12/25

春は引っ越しがもっとも多く混み合うシーズン。「お得に引越しをするには、2月までが勝負です!」というのは、実際に昨春に引越しをしたという節約アドバイザーの丸山晴美さんです。そのときの経験を元に、「混雑期の引越しをお得にするコツ」を教えてもらいました。

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...

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みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「お得に引っ越す7つの方法」!

引越しの最混雑期は3月中旬〜4月上旬、閑散期は5〜8月

私自身、昨年春に引越しをしたのですが、激しい物件争奪戦や保証会社の長い審査待ちなどで、一時は引っ越し難民になりかけました。ママ友が助けてくれて、綱渡り状態ながらも奇跡的に乗り切ることができ、今、ようやく落ち着いた生活を送ることができています。
そのときの反省と経験を踏まえ、混雑期の引っ越しをお得に行うコツをご紹介します!

下は公益社団法人全日本トラック協会が作成した「2020年引越混雑予想カレンダー」です。赤色が「特に混雑が予想される期間」で、次に混むのがオレンジ色の期間。黄色は「やや混雑が予想される期間」です。↓2〜4月は引越しのオンシーズンですが、特に3月中旬から4月上旬が最も混み合う時期となります。

作成:公益社団法人 全日本トラック協会

引越し先の物件選びはその前の1月ごろから競争が激しくなり、賃貸物件の賃料が高めになります。2月中旬からは引っ越し料金も割り増しになり、値切り交渉はほとんどできません。引越しの予約を取ることすらむずかしくなります。

ですので、春に引越しをするのであれば、準備は可能な限り早めに始めることが大切。引越しも混雑期を避け、2月までに終わらせるのがコツです。
とくに大規模高層マンションは、混雑期には受けてもらえない場合があります。ゆとりを持った手配が必要です。

逆に、引越しの閑散期は、春と、秋の人事異動がある9〜10月を除いた時期。とくにゴールデンウィークすぎから夏までは動く人が少ないので、条件のよい物件が見つかりやすく、賃料や引越し料金も割引きになりやすくなります。可能であれば、この時期に引越しをするのがベストです。

コツ1:物件選びは「理想と現実」と「妥協」を考えて

駅から徒歩5分以内、南向きで日当たり良好、間取りは3LDK、駐車場あり、新築……など、物件に対する理想が高いと、当然ながら賃料もその分高くなる場合が多いです。春はとくに条件のよい物件はあっという間に借り手が見つかるので、賃料交渉がむずかしくなります。

理想の物件を追い求めすぎると、いつまでたっても物件が決まらず、引っ越し業者も手配できないという悪循環に陥る恐れが。混雑期に引越しをするのであれば、「妥協」も一つの最善の選択肢と考え、優先順位の一番を「期限内に引っ越しをすませる」ことと考えましょう。

コツ2:物件は「早いもの順」。不動産仲介業者と密に連絡を

賃貸物件を探している女性
byryo/gettyimages

混雑期はとにかく賃貸物件が動きます。午前中に内覧した物件を、ランチを食べてから申し込もうとしたら先約が入っていた、ということも珍しくありません。なかでも土・日曜日は早い者勝ちになります。
先約の人が契約を決めた場合はあきらめるしかありませんが、人によってはほかの物件も押さえていたり、保証会社の審査が通らずダメになる場合もあります。気に入った物件があったら先約があってもあきらめず、2番手3番手として申し込みを入れておくのも手です。

最終的に入居者を決める権利があるのは、その物件のオーナーなので、不動産仲介業者と連絡を密に取って情報をもらうことが重要になります。そうすれば、ホームページに掲載される前の情報や、掲載されていない情報も得ることができます。不動産仲介業者には、自分の希望条件と予算をしっかり伝えておくことも忘れないようにしましょう。

コツ3:引っ越し業者の料金を安くするポイント

上昇/下落率上位の乗り降り、引越しトラック
XiXinXing/gettyimages

物件が決まったら、引越し業者の手配です。最初にお伝えしたとおり、混雑期は引っ越し料金が高くなります。できれば混雑期を避けて、できるだけ早く、もしくは遅くすることを考えましょう。
引越し料金をさらに安くするためには、下のようなポイントを知っておくことも大切です。

数社から見積もりを取る

すぐに引越し業者を決めず、まずは数社から見積もりを取りましょう。その際、午前中の引越しは料金が高いので、時間帯はフリーにして、土日祝日も避けるのがおすすめです。もちろん、荷造りは基本、自分達で行いましょう。

1社から見積もりを提示されたら、「他社からも見積もりをいただくので、それを見てから決めます」と伝えます。混雑期の場合は「そうですか」と言われて終わることも多いですが、混雑期前後なら「今すぐ決めたら、ここからさらに割引きしてもらえますか」という交渉が可能な場合があります。

なお、引越し業者が自宅に来て見積もりを取る場合は1人で対応せず、必ず2人以上で対応しましょう。夫がいちばん安心ですが、仕事などでむずかしい場合はママ友でもOK。2人以上いれば、値段が折り合わないときなどにも対応がしやすくなります。

ダンボール箱を「中古」にする

引越し業者からダンボール箱をもらう際、「中古」と指定すると値引きされることがよくあります。ただし、混雑期は中古のダンボール箱の手配ができないことがあります。その意味でも、できるだけ混雑期は避けたいですね。

荷物が少ない場合は安いサービスに切り替える

荷物の量が少ないご家庭なら、単身引越しパックや家財のみの運搬にしたり、軽貨物車両を使用する赤帽に依頼するなど、引越し料金が安めのサービスを利用する方法もあります。
ただし、レンタカーで友達に手伝ってもらって引っ越しをする方法は、たしかに引越し料金は安く抑えられますが、壁や床を傷つけてしまうなどトラブルの元になるので避けましょう。やはりプロにお願いするのが無難です。

引っ越し当日は電気やガスの開通、開栓、荷物の搬入など、何かと人手が必要になります。新居側で対応をしてくれる人を手配しておくと、何かと助かります。

コツ4:ライフラインの手配はインターネットで早めに

中年女性
miya227/gettyimages

退去する住まいと入居する住まいの電気、ガス、水道といったライフラインも、早めに申し込みをしておきましょう。
手続きは基本的に、引越し前と引越し後にそれぞれ行う必要があります。新居のある地域で、引越し前と同じ会社やサービスを利用できるとは限らないからです。混雑期は電話がなかなかつながらないことがあるので、インターネットやファックスでの手続きが便利です。

役所への転出手続きも忘れずに行いましょう。引越し先が同じ市区町村内なら、転居手続きは引越し後で大丈夫ですが、引越し先がほかの市区町村の場合は、現在住んでいる市区町村へ転出手続きを行います。その際、子ども手当などの手続きも同時にすませましょう。

コツ5:家具家電などは引っ越し当日に搬入すると便利

冷蔵庫や洗濯機などの大物家電を購入する場合は、引っ越し当日に搬入してもらうよう交渉するのも手です。混雑期は家電の搬入時間もざっくりとしているので、転居先に対応できる人を待機させておきましょう。

また、カーテンは、既製品を購入したり手持ちのものが使えるのならいいのですが、オーダーする場合は、でき上がりまでに2週間前後の時間がかかります。早めにサイズを測って注文しておきましょう。

コツ6:不要品は捨てずに売って現金化する!

大型のレザー製ソファー
dorian2013/gettyimages

引っ越し時は、部屋の不要品を処分する絶好のチャンスです。引っ越し業者に引き取ってもらうと、安くないお金がかかってしまうので、早めに粗大ゴミの手配をしましょう。もし時間的余裕があるなら、上手に売って少しでも現金化したいですね。

現金化の方法としては、ネットオークション、フリマアプリ、リサイクルショップの順に高く売れます。ネットオークションは「競り」なので、出品価格より値が下がることはなく、逆に値が上がるというのが大きな特徴です。

「ヤフオク!」は以前は、出品に有料会員サービス「Yahoo!プレミアム」会員への登録(月額費 税込498円)が必要でしたが、2018年11月12日より月額費無料(プレミアム会員登録不要)で利用できるようになりました。匿名配送にも対応し、お互いの住所や名前などを知らせることなくやりとりが完結できます。

リサイクルショップでは買い取り不可なものも、フリマアプリやオークションでなら売れる可能性も。ガラケーの充電器や周辺パーツなど、売りものにならないと思うものでも売ることができ、意外と買い手がついたりします。壊れていても「ジャンク品」として出品可能です。
ただし、そういうものを出品する際には、商品の状態をていねいに記載するなど、相手に配慮した対応を心がけましょう。

コツ7:新居で必要なものはできるだけ安く手に入れる

リサイクルショップ、フリマアプリ、オークションなどは、ものを売るだけでなく、たりないものを安く購入するときにも使えます。

「ヤフオク!」はオークション、フリマともに1円からの出品が可能なので、ほぼ送料のみで落札することができる場合があります。個人だけではなくストアも出品しており、型落ちの新品やアウトレット品、展示品など、新品同様の家具や家電がお値打ち価格で売られているので、上手に使い分けることでお得に買い物ができます。

フリマアプリやオークションは基本的に個人間売買なので、消費税がかかりません。(※)消費税が10%になったことも考えると、今後も生活の中に上手に取り入れていきたいですね。

※ストアからの購入には消費税がかかります。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

 
 

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